「ビュー・スイカ」カードなど、株式会社ビューカードが発行するクレジットカードの利用で貯まっていた「ビューサンクスポイント」が、6月28日にJR東日本グループの共通ポイントである「JRE POINT」に統合された。今後、カード利用で貯まるポイントは、ビューサンクスポイントではなく、JRE POINTになる(提携会社のポイントが貯まるカードを除く)。

ポイント価値がわかりやすく、有効期限も延長に

ビューサンクスポイントは1ポイント=2.5円相当、JRE POINTは1ポイント=1円相当のため、1ポイントの価値は異なるが、カード利用における還元率としては変わらない。これまでビューサンクスポイントが税込1,000円につき2ポイントが貯まっていたものは、JRE POINTでは税込1,000円につき5ポイントが貯まることになった。また、これまで貯まっていたビューサンクスポイントも、すべて2.5倍(端数切り上げ)になってJRE POINTに移行されている。

ポイントの利用先に関しては、JRE POINT加盟店での利用などに加え、ビューカード会員限定で、これまでビューサンクスポイントで交換できたアイテムも選ぶことが可能だ。ただし、一部のアイテムに関しては、交換レートが多少変更になっている。一方でSuicaへのポイントチャージは、ビューサンクスポイントでは400ポイント単位でしか申し込めなかったが、JRE POINTでは1ポイント単位で利用できるようになり、利便性は大きくアップした。

統合によりポイント有効期限も長くなった。ビューサンクスポイントは有効期限が2年だったが、JRE POINTは最後にポイントを獲得・利用した日から2年後の月末まで有効。つまり、使っている限りは実質無期限有効となる。ただし、キャンペーンなどで貯まる期間限定ポイントに関しては、ポイントごとに異なる有効期限が定められており、Suicaへのチャージや商品券類・提携ポイントへの交換に使えないなど、ポイントの利用先に一部制限がある。

2018年8月以降に発行される対象カードにはJRE POINTカード機能を搭載

ビューカードが発行しているクレジットカードには、これまでも一部のカードにJRE POINTカード機能が搭載されていたが、2018年8月以降に発行・更新される以下のカードにも、JRE POINTカード機能が搭載される。

  • 「ビュー・スイカ」カード
  • 「ビュー・スイカ」リボカード
  • 大人の休日倶楽部ジパングカード
  • 大人の休日倶楽部ミドルカード
  • ルミネカード
  • JALカードSuica
  • ビックカメラSuicaカード
  • ジェクサービュー・スイカカード

これにより、JRE POINT加盟店を利用する際は、クレジット決済分とは別に、カードの提示で100円(税抜)につき1ポイントが貯まるようになる。なお、JRE POINTカード機能が搭載されていないクレジットカードでも、別途JRE POINTカードを提示すれば、同様にポイントは貯められる。

優待店ではポイント3倍となる「JRE CARD」が新登場

そして7月2日からは、新たに「JRE CARD」の申し込み受付も開始となった。「JRE CARD」は、JRE POINTカード機能を搭載したクレジットカードで、年会費は515円(税込/初年度無料)。Suica機能、Suica定期券機能を搭載したカードもあり、タイプによって選べる国際ブランドは異なる。

「JRE CARD」はクレジット利用に応じてJRE POINTが貯まり、基本は月合計税込1,000円につき5ポイント。JR東日本の駅ビルを中心としたJRE CARD優待店、ショッピングサイトのJRE MALLで利用した場合は、商品購入に対して100円(税抜)につき3ポイント、さらにカード利用金額確定時に1,000円(税込)につき5ポイントが貯まる。つまり、JRE CARD優待店で税込1,080円をクレジット払いした場合、35ポイントが貯まることになる。このほかにも、館によっては別途優待が受けられる場合もある。

  • 2018年7月現在のJRE CARD優待店およびJRE POINT加盟店(ビューカード提供)

また、他のビューカードと同様に、定期券購入やSuicaへのチャージなど、JR東日本での利用はポイント3倍。1,000円につき15ポイントが貯まる。さらに「Web明細ポイントサービス」に登録し、紙の明細発行を停止すれば、毎月Web明細が発行されるたびに50ポイントが加算され、年間最大で600ポイントになる。毎月一度でも使っていれば、それだけで年会費以上のポイントが貯まるのだ。

なお、既にJRE POINTカード機能搭載のカードとして発行されていた「アトレビューSuicaカード」、「ペリエビューカード」、「we ビュー・スイカカード」、「エスパルカード」、「フェザンカード」に関しても、今後は「JRE CARD」と同一のサービスが受けられるようになる。2018年8月以降の更新では、券面も「JRE CARD」に変更となる。

「JRE CARD」の誕生にともない、2018年10月31日までは新規入会のキャンペーンも開催されている。近くにJRE CARD優待店がある人は、この機会に申し込みを検討してはいかがだろうか?

(※クレジットカードの用語などは以下を参照)

『シーンで選ぶクレジットカード活用術 (1) 最低限知っておいてほしい基礎知識』

※本記事で紹介したサービス内容は、消費税率8%を前提とした更新日時点の情報です。ポイント価値は編集部にて算出。利用方法によって上下する場合があります。また、各サービスには一部対象外となるケースがあります。ご利用の際は公式サイトなどで最新の情報をご確認ください。

■ 筆者プロフィール: タナカヒロシ(ライター・編集者)

普段は音楽やエンタメ関係の仕事が多いが、過去に勤めていた会社の都合でクレジットカード本を作ったことをきっかけに、クレジットカード、電子マネー、ポイントなどに詳しくなる。以降、定期的にクレジットカードのムック本を編集・執筆。3月8日発売の『最強クレジットカードガイド2017 本当にトクするカードの選び方・使い方=写真=』(角川SSCムック)では、編集統括および記事の大部分を執筆している。