マイルが貯まるカードといえば、ANAカードやJALカード、外資系航空会社のカードを思い浮かべる人も多いと思うが、今回は地方を拠点とするAIRDO、スターフライヤー、ソラシドエアのクレジットカードを紹介する。出張や帰省で対象路線を頻繁に利用する人は、ぜひチェックしてほしい。

■AIRDO

「AIRDO VISAクラシックカード」

北海道に拠点を置くAIRDOには、「DOマイル」というポイントプログラムがあり、WEB会員サービス「My AIRDO」に登録するとAIRDOポイントを貯めることができる。

AIRDOポイントは、搭乗ポイントとして、積算対象運賃での航空券購入金額100円につき1ポイント。ボーナスポイントとして、同一年度内(毎年4月1日から翌年3月末日)での搭乗6回ごとに100ポイント(上限500ポイント)が積算される。有効期限は搭乗ポイントの対象となる最終搭乗日の翌日から2年。定期的に搭乗していれば、実質無期限でポイントを貯められる。

貯まったポイント数に応じて特典航空券に交換でき、東京~札幌であればレギュラーシーズンは片道1,600ポイント。ハイシーズンは+200ポイント、ローシーズンは-200ポイントとなる。また、特典航空券は会員本人以外でも利用できるが、一部利用不可の期間がある。

AIRDOのクレジットカードは「AIRDO VISAクラシックカード」と「AIRDO VISAゴールドカード」の2種類。クラシックカードは年会費1,728円(初年度無料)で、AIRDOホームページから同カードで航空券を購入すると、搭乗ポイントとは別に150円につき1ポイント(1年度の合計金額に対して積算)、年度内に1回以上のAIRDO搭乗で100ポイントが貯まる(いずれも宿泊とセットになったAIRDOダイナミックパッケージは対象外)。また、入会でもれなく200ポイントのプレゼントもある。ゴールドカードは年会費1万2,960円で、航空券購入金額120円につき1ポイント、年度内に1回以上のAIRDO搭乗で200ポイント、入会で300ポイントとなる。

どちらもショッピング利用時は三井住友カードのワールドプレゼントのポイントが貯まり、月合計1,000円利用につき1ポイント。前年および当年度の利用額に応じてボーナスポイントが貯まる制度もあり、最大でポイント還元率は1.3倍(ゴールドカードは1.6倍)。2016年夏頃からは、ワールドプレゼントのポイントをAIRDO ポイントに交換できるようになる予定だ。

たとえばクラシックカードを使って片道1万円の航空券で3往復(6搭乗)した場合、搭乗ポイントが600ポイント、ボーナスポイントが100ポイント、ホームページからの航空券購入で400ポイント、年1回以上の搭乗に対して100ポイント、合計1,200ポイントが貯まる計算。カード入会時の200ポイントを足せば、1年間(4月1日から翌年3月末日)で東京~札幌のローシーズンの片道航空券が手に入る。

■スターフライヤー

北九州空港に拠点を置くスターフライヤーは、「STAR LINK MEMBERS」に会員登録するとマイルを貯められるようになる。マイル数は区間距離と運賃種別によって決まり、たとえば東京~福岡は普通運賃なら片道567マイル、前日までに購入する「STAR 1A」なら積算率75%で425マイル、21日前までに購入する「そら旅21」なら積算率50%で284マイルとなる。マイルの有効期限は搭乗日の翌々年12月末日まで、最長3年となっている。

貯まったマイルを特典航空券に交換する場合、東京~北九州・福岡・山口宇部なら片道7,500マイル、往復1万2,000マイル、東京~大阪なら片道5,600マイル、往復9,000マイル。特典航空券は会員本人以外でも利用できる。

スターフライヤーのクレジットカードは4社から発行されているが、マイルの貯めやすさを重視するならジャックスから発行されている「スターフライヤープレミアムカード」。ショッピング利用では月合計100円につき1ポイントが貯まり、2000ポイント=2,000マイルに交換できる。また、スターフライヤー航空券の値引きに充てられる「STARデポ」へ交換すると、2,000ポイント=2,500円分として利用することも可能だ。

単純計算では1万2,000マイル貯めるには120万円の利用が必要だが、仮に東京~福岡の往復航空券が3万円だとすると還元率は2.5%。2万円で計算しても1.67%。STARデポへ交換した場合でも1.25%の高還元で利用できる。

カードの年会費は2,160円だが、初年度無料で、年10万円以上利用すれば次年度も無料。入会時には1,000マイルのボーナスがあり、カード到着後3カ月以内の利用額に応じて、カード利用代金に充当できる「Jデポ」が最大5,000円分プレゼントされる特典もある。

■ソラシドエア

「Solaseed Airカード」

「Solaseed Airゴールドカード」

最後は宮崎に拠点を置くソラシドエア。同社のマイルを貯めるには、「ソラシド スマイルクラブ」への会員登録が必要で、搭乗で貯まるマイル数は区間距離と運賃種別によって決まる。たとえば東京~宮崎は大人普通運賃なら片道561マイル、前日までに購入する「特売り1日前」なら積算率75%の420マイル、14日前までに予約する「バーゲン14」なら積算率50%の280マイルとなる。マイルの有効期限は搭乗日の36カ月後の月末まで、約3年となっている。

貯まったマイルは特典航空券に交換でき、東京~宮崎・熊本・長崎・鹿児島・大分なら片道7,000マイル、往復1万2,000マイル、沖縄~石垣なら片道5,000マイル、往復9,500マイル。特典航空券は会員本人以外でも利用できるが、繁忙期の一部期間は利用できない。

クレジットカードは「Solaseed Airカード」および「Solaseed Airゴールドカード」が発行されている。どちらもショッピング利用では月合計1,000円につきワールドプレゼントの1ポイントが貯まり、200ポイント=2,000マイルに交換可。前年および当年度の利用額に応じてボーナスポイントが貯まる制度もある。このほかにも入会時に1,000マイル(ゴールドカードは2,000マイル)、毎年の継続時に500マイル(同1,000マイル)のボーナスがあり、機内販売は同カードでの支払いで10%オフになる特典もある。

たとえば「Solaseed Airカード」を初年度に110万円使うと単純計算で1,100ポイント(1万1,000マイル相当)。入会ボーナスの1,000マイルと合わせれば、東京~宮崎などの往復航空券相当のマイルが貯まる。同航空券が3万円相当だとすると還元率は2.73%、2万円相当だとしても1.82%。2年目以降はボーナスマイルが500マイルとなるが、年間利用額に応じてポイント還元率は最大1.3倍(ゴールドカードは1.6倍)となる。

カード年会費は「Solaseed Airカード」が1,350円(初年度無料)、「Solaseed Airゴールドカード」が1万800円。ゴールドカード保有者は1年間(毎年1~12月)に20回以上搭乗すると、翌年4月から1年間、「ソラシド ファーストメンバーズ」のサービスを受けられる特典もある。同サービスでは搭乗時の優先案内、空港での空席待ちの優先案内があり、年1回2,000マイルのボーナスもプレゼントされる。

いずれのクレジットカードも、申し込みの前に各航空会社の会員登録が必要となっている。ゴールデンウィークに利用を考えているなら、早めに手続きをしておこう。

公式サイトは以下の通り。

AIRDOカード

スターフライヤープレミアムカード

Solaseed Airカード

(※クレジットカードの用語などは以下を参照)

『シーンで選ぶクレジットカード活用術 (1) 最低限知っておいてほしい基礎知識』

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<著者プロフィール>

タナカヒロシ(ライター・編集者)

普段は音楽やエンタメ関係の仕事が多いが、過去に勤めていた会社の都合でクレジットカード本を作ったことをきっかけに、クレジットカード、電子マネー、ポイントなどに詳しくなる。以降、定期的にクレジットカードのムック本を編集・執筆。3月7日発売の『最強クレジットカードガイド2016 本当にトクするカードの選び方・使い方=写真=』(角川マガジンズ)では、編集統括および記事の大部分を執筆している。