デルタ航空は2022年7月29日、羽田空港第3旅客ターミナルに、米国以外の空港では唯一となるラウンジ「デルタ スカイクラブ」をオープンした。羽田空港では唯一の米国航空会社ラウンジでもあり、バーやビュッフェ、シャワールームなど充実したサービスを利用できる。オープン前日に行われた内覧会に出席してきたので、ラウンジ内の様子をお届けする。

  • (左) 「デルタ スカイクラブ」のエントランス。(中)デルタ航空日本地区社長の大隅ヴィクター氏。(右) 「デルタ スカイクラブ」マネージングディレクターのクロード・ルーセル氏。

■作りたての天ぷらやヌードル、バーテンダーによるカクテルも

羽田空港の「デルタ スカイクラブ」は、第3ターミナルの5階にあり、3階出発ロビーの保安検査場を抜けて左にしばらく直進し、107番搭乗口を過ぎて左側にあるエスカレーターからアクセスできる。

  • (左)エスカレーターの手前にラウンジへの案内看板がある。(右)米国の「デルタ スカイクラブ」と同じく入口の扉にはブルーのガラスが使われている。

ラウンジの延床面積は867平米。座席数は230席あり、ほとんどの座席に電源を設置。もちろんWi-Fiも利用可能で、ラウンジ奥側はワークゾーンとなっており、WEB会議などに最適な防音ブースも2人用と1人用が1つずつ設置されている(利用は先着順)。

シャワー室も5つあり、こちらは受付で予約が必要。タオルやアメニティ類は備え付けの物が利用できる。なお、ラウンジ内は全面禁煙。喫煙する場合は一度外に出て3階まで行く必要がある。

  • (左)ラウンジの内装は米国の「デルタ スカイクラブ」を踏襲。(中)随所に日本らしい雰囲気も取り入れられている。(右)天気がいい日は富士山や房総半島、東京タワーや東京スカイツリーも見える。

  • (左)家具は米国の「デルタ スカイクラブ」でも使われているFUTIMIS社製。(中)ワークゾーンの防音ブースはフィンランドのフランメリー社製。(右)シャワールームのスペースも広く、荷物が大きくても安心して利用できる。

ドリンク類はセルフサービスでビール、ワイン、各種ソフトドリンクが飲めるだけでなく、バーで注文することも可能。バーテンダーが常駐しており、7種類のオリジナルカクテルをはじめ、日本酒やウイスキーなども飲むことができる。ちなみに、米国の「デルタ スカイクラブ」のバーは有料だが、羽田空港では空港の規定により、すべて無料で提供される。

  • (左)各種アルコール類を取り揃えたバー。(中)目の前でバーテンダーにカクテルなどを作ってもらうことができる。(右)セルフサービスのドリンク類も充実。ビールサーバーも設置されている。

フードメニューも充実しており、朝(11時まで)と昼(11時以降)で異なるメニューを提供。ビュッフェスタイルで様々な料理やデザートが用意されているほか、朝はその場で卵料理を調理してもらうことができ、昼は注文を受けてから麺を茹でる醤油ラーメンと担々麺も食べられる。また、施設内のキッチンで調理される「季節の野菜の天ぷら」は、朝昼問わず揚げたてが提供されている。

  • (左)ビュッフェメニューは日替わりとなる。(中)ミニバーガーとカップちらし。(右)新鮮なサラダも食べられる。

  • (左)チーズやフルーツも用意。(中)揚げたてが食べられる「季節の野菜の天ぷら」。(右)デザートも複数種類用意されている。

  • (左)「デルタ スカイクラブ」では初の設置となったヌードルバー。(中)醤油ラーメン。(右)担々麺。どちらも飲み干したくなるほど絶品で、名物になりそうな予感。

■「デルタ スカイクラブ」を利用できるクレジットカードは?

「デルタ スカイクラブ」は年中無休で、営業時間は午前9時30分から午後4時30分まで。現在は新型コロナウイルスの影響により欠航中の便があるため、今後のフライトスケジュール次第で変更になる可能性がある。

ラウンジは当日のデルタ航空またはスカイチーム加盟航空会社の国際線搭乗券を持ち、下記いずれかの条件を満たす場合に、フライトの3時間前から利用できる。

(1)デルタ航空の国際線ビジネスクラス「デルタ・ワン」搭乗者
(2)デルタ航空スカイマイルのダイヤモンド、プラチナ、ゴールドメダリオン会員
(3)所定のスカイマイル提携クレジットカード本会員
(4)スカイチーム加盟航空会社運航便のファーストまたはビジネスクラス搭乗者
(5)スカイチーム・エリート・プラス会員

(1)と(4)は本人のみ利用可能。(2)と(5)は同伴者1人まで無料で利用可能。 (3)はカードによって条件が異なる。このほかにもいくつか利用できる方法はあり、ここでは割愛するが気になる人は公式サイトのアクセス方法を確認してほしい。

スカイマイル提携クレジットカードは複数のカード会社から発行されているが、そのなかでも「デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」は、入会から1年間は無条件でデルタ航空スカイマイルのゴールドメダリオン会員の資格が取得でき、(2)の条件で「デルタ スカイクラブ」を利用できる。

カード年会費は2万8,600円。2年目以降は、前年に100万円以上利用するとシルバーメダリオン、150万円以上利用するとゴールドメダリオンの資格が付与される。なお、2023年1月17日までに申し込んだ場合はキャンペーンが適用され、入会後3カ月以内に50万円以上利用で、次年度もゴールドメダリオンの資格が継続される。

  • 「デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」

同じくアメリカン・エキスプレスが発行する「プラチナ・カード」は、同伴者2人まで「デルタ スカイクラブ」を利用可能。同伴者は1人につき、ラウンジの利用に29ドルが必要になる(後日クレジットカード会社から請求)。カード年会費は14万3,000円だが、家族カードを4枚まで無料で発行できるため、5人で効率的に活用することができる。

  • 「プラチナ・カード」

三井住友トラストクラブが発行する「デルタ スカイマイル TRUST CLUB プラチナVISAカード」は、年6回または6人まで、「デルタ スカイクラブ」を無料で利用できる。年7回目以降も1回または1人につき3,300円で利用可能(後日クレジットカード会社から請求)。1回につき同伴者は2人までとなり、2歳以上は同伴者に数えられる。カード年会費は4万4,000円。家族カードでは「デルタ スカイクラブ」の利用は不可となる。

  • 「デルタ スカイマイル TRUST CLUB プラチナVISAカード」

年会費1万9,800円の「デルタ スカイマイル TRUST CLUB ゴールドVISAカード」、年会費3万800円の「デルタ スカイマイル ダイナースクラブカード」も、年3回または3人まで、「デルタ スカイクラブ」を無料で利用できる。年4回目以降の利用や同伴者の条件などは、前述の「デルタ スカイマイル TRUST CLUB プラチナVISAカード」と同様になる。

  • 左から「デルタ スカイマイル TRUST CLUB ゴールドVISAカード」、「デルタ スカイマイル ダイナースクラブカード」

それぞれ付帯するサービスは異なるので、「デルタ スカイクラブ」の利用条件以外の部分も加味して、自分に合う1枚を選ぶといいだろう。また、各カードともに入会キャンペーンも行われており、カードによっては特典航空券などに交換できるマイルを一気に獲得することもできる。フライト予定日から逆算して上手にカードを使おう。

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本連載について筆者からお知らせがあります。

筆者の一身上の都合により本連載は今回が最終回となります。
ご愛読いただいた皆様、カード会社各社をはじめご協力いただいた皆様、
7年4カ月の間、誠にありがとうございました。

編集部からも読者の皆様、取材にご協力くださった皆様、そして著者のタナカヒロシさんに感謝申し上げます。長い間本当にありがとうございました!