特定月に還元率がアップするカード

今年も残すところ2カ月。年末はボーナスで大きな買物をしようと考えている人も多いだろう。支払いにはもちろんクレジットカードを使ってほしいが、たとえば10万円の買物なら、カードの還元率が1%違うと1000円分の差が出る。今回は大きな買物を控えた人にうってつけな、特定月に還元率がアップするカードを紹介しよう。

「Ponta Premium Plus(一般コース)」

ボーナス時期に最適なカードが、ジャックスが発行するPonta機能付きの「Ponta Premium Plus(一般コース)」。通常時は1決済100円につき1Pontaポイント(＝1円相当)が貯まるが、毎年7月と12月は月間10万円以上の利用で合計金額の0.5%分のポイントを上乗せ。20万円以上の利用では1%分のポイントが上乗せされる。つまり、最高で2%還元。年会費は2160円だが、初年度は無料で、2年目以降も前年に5万円以上ショッピング利用していれば無料となる。

新規入会の場合は、カード到着後2カ月以内のクレジット利用金額が5万円以上なら2500ポイント、10万円以上なら6000ポイントの「ファーストプレゼント」をもらうこともでき、さらにPontaとジャックスのウェブサービスに会員登録すると、それぞれ250ポイント。たとえばいまから同カードに申し込み、12月に20万円の買物をした場合、通常利用分で2000ポイント、12月利用の上乗せ分で2000ポイント、ファーストプレゼントで6000ポイント、2つのウェブサービス登録で500ポイント、合計1万500ポイントが獲得可能だ。

「ブライダルデーカード」

ぐるなびが運営する「ブライダルデー」とオリコが提携した「ブライダルデーカード」は、登録した結婚記念日の月はポイントが5倍となる。通常月は合計1000円利用につき1スマイル(ポイント)が貯まり、オリコポイントに移行すると1スマイル＝5円相当になるので、結婚記念日の月は2.5%還元。また、年間利用額が50万円以上の場合、翌年度はスマイルの付与が1.5倍、100万円以上なら1.7倍、200万円以上なら2倍となるため、2年目以降の結婚記念日の月は最高で3%還元となる。

年会費は1350円だが、初年度は無料で、2年目以降も前年にショッピング利用が1回でもあれば無料。2016年3月末日までに申し込み、4月15日までに発券された場合は、入会キャンペーンで1000オリコポイント(＝1000円相当)。さらにウェルカムキャンペーンにエントリーすると、オリコのウェブサービス「オリコポイントゲートウェイ」に新規登録で1000オリコポイント、3回以上のショッピング利用で2000オリコポイント、対象の携帯電話料金・電気料金の支払いで各1500オリコポイント、家族カードの入会で500オリコポイントがプレゼントされる(いずれもエントリーのうえ、会員登録月の翌々月までに条件達成が必要)。すべてを満たせば7500円相当だ。

「ライフカード」「ライフカード Stella」

「ライフカード」は誕生月がポイント5倍。年会費は無料で、通常は1決済100円利用につき0.1ポイントが貯まり、ポイントを「JCBギフトカード」に交換した場合は1ポイント＝5～6.67円となるため、誕生月の還元率は最高で3.33%になる。

ポイントの交換率は交換アイテムや交換単位によって異なり、前述の「JCBギフトカード」の場合は1000ポイントでの交換で5000円相当 (1ポイント＝5円)、1800ポイントなら1万円相当(同5.56円)、8800ポイントなら5万円相当(同5.68円)、1万5000ポイントなら10万円相当(同6.67円)。これ以外にも多数の交換先が用意されており、たとえば洋服の青山で使えるAOYAMAギフトカードセットなら1ポイント＝10円となるため、誕生月の還元率は5%に。ANAのマイルへの移行なら1ポイント＝3マイルなので、誕生月は1.5%還元でマイルを貯めることも可能。ポイントは繰越手続きをすることで、最長5年間有効となる。

このほかにも入会初年度はポイント付与率が1.5倍、2年目以降は前年の利用額が50万円以上で1.5倍、150万円以上で2倍となる制度があり(いずれも誕生月は重複適用なし)、年間利用額が50万円に到達すると300ポイントがもらえるボーナスもある。また、年会費1350円(初年度無料)の「ライフカード Stella」なら、前述のポイント制度に加え、海外で買物をした金額に対して、後日3%のキャッシュバック(年2万4000円が上限)を受けられる特典もある。

「ライフカード」、「ライフカード Stella」ともに、11月末日まで入会キャンペーンを実施中。期間内の申し込みおよび12月末日までのカード発行でもれなく400ポイント、カード発行から3カ月間の利用回数と利用金額に応じて最大1000ポイントのプレゼントがある。すべて条件をクリアすれば、1ポイント＝5円で計算しても7000円相当。1ポイント＝6.67円で計算すれば9338円相当だ。

「ゲゲゲの鬼太郎カードJCB」

鳥取県に拠点を置く山陰信販の「ゲゲゲの鬼太郎カードJCB」も、誕生月に特典がある1枚。誕生月を除く11カ月間の合計利用額に応じて、誕生月の利用代金が請求時に割引となる制度があり、11カ月間に30万円以上利用していれば誕生月は5%オフ、10万円以上30万円未満なら3%オフ、10万円未満なら1%オフ(入会初年度は3%オフ)となる。

これに加えて、月合計1000円利用につき2.5ポイントが貯まる制度もあり、楽天スーパーポイント、nanacoポイント、ドコモポイント、auポイント、JTBトラベルポイントへの移行なら1ポイント＝2円相当で0.5%還元。このほかにJALマイルや各種ギフトカードなどにも交換できる。

年会費は初年度無料で、2年目以降は1026円。券面デザインは5種類から選べ、カード発行時には「鬼太郎グッズ」のプレゼントもある。鬼太郎ファンにとっては、趣味も実益も満たしてくれる素晴らしいカードだろう。

カードの発行には、申し込みから2週間程度かかることが一般的。ボーナスを使って買物をするなら、早めに利用するカードを準備しておこう。

公式サイトは以下の通り。

Ponta Premium Plus

ブライダルデーカード

ライフカード

ゲゲゲの鬼太郎カードJCB

(※クレジットカードの用語などは以下を参照)

『シーンで選ぶクレジットカード活用術 (1) 最低限知っておいてほしい基礎知識』

※本記事で紹介したサービス内容は、消費税率8%を前提とした更新日時点の情報です。また、各サービスには一部対象外となるケースがあります。ご利用の際は公式サイトなどで最新の情報をご確認ください。

＜著者プロフィール＞

タナカヒロシ(ライター・編集者)

普段は音楽やエンタメ関係の仕事が多いが、過去に勤めていた会社の都合でクレジットカード本を作ったことをきっかけに、クレジットカード、電子マネー、ポイントなどに詳しくなる。以降、定期的にクレジットカードのムック本を編集・執筆。2015年3月発売の『最強クレジットカードガイド2015～本当にトクするカードの選び方・使い方～＝写真＝』(角川マガジンズ)では、編集統括および記事の大部分を執筆している。