LINE PayはLINEポイントクラブのマイランクに応じて、ポイント還元率が最高3%までアップし、利用できる特典クーポンの枚数も増加するため、使い方次第で非常に高い還元率を得られる。
特典クーポンは約100社の店舗やECサイトなどで利用できるが、そのなかでも特におすすめしたいのが、ビックカメラのECサイトである「ビックカメラ.com」。なんと、うまく条件を満たせば、20%前後の還元率で買い物が可能。その方法を解説しよう。
LINEポイントクラブのマイランクを上げる
はじめに「LINEポイントクラブ」について理解しよう。「LINEポイントクラブ」は今年5月に開始されたLINEのメンバーシッププログラムで、過去6カ月間に獲得したLINEポイントに応じて「マイランク」が決定し、ランクが高くなるほど充実した特典が受けられる。
マイランクは4段階あり、過去6カ月間の獲得ポイントが100ポイント未満であれば「レギュラー」、100~499ポイントは「シルバー」、500~4,999ポイントは「ゴールド」、5,000ポイント以上は「プラチナ」となる。
ただし、最上位のプラチナになるためには、「Visa LINE Payクレジットカード」を保有し、LINE Payアカウントに登録することが必須条件。これを満たしていない場合は、5,000ポイント以上獲得していてもゴールドになる。
「Visa LINE Payクレジットカード」は年会費1,375円で、初年度は無料。年に一度でも利用すれば次年度も無料になるため、実質年会費無料で利用可能だ。ショッピング利用ごとにLINEポイントが貯まり、基本は100円につき1ポイント。2021年4月30日までは期間限定(予告なく変更・終了の場合あり)で100円につき2ポイントが上乗せされ、還元率は合計で3%となる。
そのため3%還元期間中であれば、半年間で17万円弱、1カ月あたり2万8,000円弱利用すれば、プラチナの条件を達成可能。また、LINEデリマやLINEトラベルなど、LINEポイントが貯まるサービスも併用すれば、プラチナへの到達はより早くなるだろう。
マイランクは毎月1日の午前10時に更新。たとえば3月から8月までに500ポイント獲得していれば「ゴールド」になり、9月1日の午前10時から1カ月間適用される。
LINE Payのチャージ&ペイで3%+特典クーポンで5%
マイランクの特典は数多くあり、内容は毎月更新されるが、ここで紹介したいのは前述したLINE Pay利用時のポイント還元率と特典クーポンだ。LINE Payは「Visa LINE Payクレジットカード」を登録して、「チャージ&ペイ」を選択すると、利用代金の支払いが「Visa LINE Payクレジットカード」の請求にまとめられて事前のチャージが不要となり、さらにマイランクに応じた還元率でLINEポイントが貯まる。
還元率はレギュラーであれば1%、シルバーは1.5%、ゴールドは2%、プラチナは3%となる。「Visa LINE Payクレジットカード」は2021年4月まで3%還元だが、チャージ&ペイ利用時に関してはマイランクに応じた還元率が適用される。
特典クーポンは約100社の店舗やECサイトなどで、LINE Payのコード決済またはオンライン決済時に利用可能。クーポン内容は加盟店ごとに異なるが、100円オフ、5%オフ、10%オフといったものが多い。ビックカメラの場合、2020年9月時点では店舗でもECサイトでも特典クーポンが利用でき、どちらも5%オフとなる。
利用できる特典クーポンの枚数はマイランクに応じて異なり、レギュラーであれば月1枚、シルバーは月3枚、ゴールドは月6枚、プラチナは月10枚になる。ただし、特典クーポンは一部を除いて1加盟店につき月1枚までしか利用できない。
LINEショッピングで0.5%+200ポイント獲得
ビックカメラ.comで買い物をする際は、特典クーポンの利用およびチャージ&ペイでの支払いに加えて、「LINEショッピング」を活用することで、さらに還元率をアップさせることができる。
「LINEショッピング」は対象のECサイトでネットショッピングをする際に「経由」することで、利用金額に応じたポイントを貯めることができるサービス。ビックカメラ.comの場合は税別金額(送料などは除く)に対して通常時は0.5%のLINEポイントが貯まる。
さらに「LINEショッピング」では、毎週金曜日に「ポチポチフライデー」というキャンペーンが行われており、エントリーして当日中に対象ショップで合計3,000円(税別)以上の買い物をすると、もれなく200ポイントが貯まる。キャンペーン内容は時期によって異なる場合もあるが、税込3,300円の買い物であれば約6%、1万円の買い物であれば2%の還元率をアップさせることができる。
「LINEショッピング」の利用に対してポイントが付与されるまでには、商品到着日もしくは利用完了後、30~190日程度の時間がかかる。また、一部対象外商品や対象外の支払い方法などもあるので、利用の際には事前に注意事項を確認しておいてほしい。
すべて駆使すれば最高24.3%還元に
そしてビックカメラ.comでは、購入金額に対して基本10%のビックポイントが還元される。店舗でLINE Pay払いをする際は、現金払い時に比べてビックポイントの還元率が2%下がるが、ビックカメラ.comの場合はLINE Pay払いでも還元率は変わらない。ただし商品によっては、そもそもの設定が10%ではない場合もあるので気をつけよう。
これらを踏まえて、ビックカメラ.comで税別3,000円(税込3,300円)の商品を購入する場合は、LINEポイントクラブのマイランクが「プラチナ」であれば、以下の計算で還元が得られる。
・ビックカメラ.comでの商品購入に対するビックポイント (税込価格に対して10%)=330P
・LINE Pay特典クーポン(税込価格に対して5%)=165円割引
・LINE Payのチャージ&ペイ払いに対するLINEポイント(割引後の支払い金額に対して3%)=94P
・LINEショッピングの通常利用に対するLINEポイント(割引後の税別価格に対して0.5%)=14P
・LINEショッピングのポチポチフライデー利用に対するLINEポイント=200P
ビックポイントもLINEポイントも、1ポイント=1円相当のため、還元額は合計803円相当。還元率に換算すると24.3%になる。
もし金曜日以外に購入する場合や、税別3,000円未満の購入になる場合は、ポチポチフライデーの条件を満たせず、LINEショッピングの経由で得られるポイントは0.5%のみとなる。また、ポチポチフライデーは3,000円(税別)以上の購入であれば、いくらの商品を購入しても200ポイントで固定のため、金額が上がれば上がるほど還元率は下がる。前述の方法で買い物をする場合、合計還元率は1万円(税別)の購入時であれば20.1%、2万円(税別)の購入時なら19.2%になる。
こうした場合は他のポイントサイトを経由することも検討しよう。たとえば税別2万円の商品購入時は、1.5%還元のポイントサイトを経由すれば、LINEショッピングでポチポチフライデーが適用された場合と同じ還元率となる。ただし、ポイントの種類が異なるため、管理が面倒になるデメリットも発生することは念頭に入れたほうがいい。
マイナポイントも活用すれば実質ほぼ半額
LINE Payは9月1日からスタートしたマイナポイント事業の対象決済サービスになっている。そのためマイナポイント申し込みでLINE Payを選択すると、2021年3月31日までの期間中、利用額に対して25%のLINEポイントも還元される(期間中合計5,000ポイントが還元上限)。
つまり前述の方法で税別3,000円(税込3,300円)の商品をビックカメラ.comで購入する場合は、マイナポイント分を加えると49.3%還元。実質ほぼ半額で買い物ができることになる。
現在、LINEポイントクラブのマイランクがプラチナではない人は、還元率を最高まで高めるには、ある程度の時間が必要になる。ビックカメラ.comの特典クーポンやポチポチフライデーは長く続いているサービスだが、この方法をいつまで利用し続けられるかはわからないので、早めに準備することをおすすめする。
■ 筆者プロフィール: タナカヒロシ(ライター・編集者)
普段は音楽やエンタメ関係の仕事が多いが、過去に勤めていた会社の都合でクレジットカード本を作ったことをきっかけに、クレジットカード、電子マネー、ポイントなどに詳しくなる。以降、定期的にクレジットカードのムック本を編集・執筆。3月8日発売の『最強クレジットカードガイド2017 本当にトクするカードの選び方・使い方=写真=』(角川SSCムック)では、編集統括および記事の大部分を執筆している。