セゾンカード・UCカードを発行しているクレディセゾンは、有効期限のない永久不滅ポイントをはじめ、ユニークなサービスを数多く提供しているが、今年は新たなサービスが続々と登場した。一気にまとめて紹介する。

クラスが上がるほど特典が増える「セゾンクラッセ」

まずは以前この連載でも紹介した「セゾンクラッセ」。3月に始まったサービスで、セゾンカード・UCカードのスマホアプリ「セゾンPortal」「UC Portal」を利用する本会員が対象となる。カードでの支払いをはじめ、同社のサービス利用実績に応じて変動するスコアによってクラスが決まり、上位クラスになるほど充実した特典が受けられる。

  • (左)アプリ起動後、下部中央の★マーク「Myスコア」をタップすると「セゾンクラッセ」のページが見られる。(右)スコアは日々変動し、月末の前々日頃のスコアによって翌月1日からのクラスが決まる。

  • セゾンカードとUCカードのロゴマーク

スコアの細かなルールは非公開となっているが、カード利用、カード保有期間、ポイント交換、アンケート(ぺんとすくんからの質問)への回答、キャンペーンのエントリー、会員サイトへのアクセスなどがスコアに影響する。

クラスは★1から★6までの6段階あり、最高位の★6では永久不滅ポイント2倍(通常1,000円利用で1ポイントが倍の2ポイントに)などの特典が受けられる。また、★4以上のクラスになると、誕生月に永久不滅ポイントのプレゼントがあり、★4では30ポイント、★5では50ポイント、★6では100ポイントとなる。

12月1日から12月26日17時までは、★4以上で「セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード」に専用ページから申し込むと、通常年会費11,000円が、年1回利用で次年度無料になる期間限定特典も提供される予定。実質無料でゴールドカードを持てるチャンスなので、ぜひこの機会を逃さないでほしい。

毎月1万人に1万円が当たる「セゾンのお月玉」

9月に開始した「セゾンのお月玉」は、毎月抽選で1万人に現金1万円が当たるサービス。クレディセゾン発行のセゾンカード・UCカードで支払いをすると、1回500円につき1枚の抽選券が配布され、毎月15日に抽選結果が発表される。抽選券は1日3枚まで獲得可能で、対象カードを複数持っている場合も、1人につき1日3枚までとなる。抽選券は外れた場合も翌月、翌々月まで抽選に利用でき、最大3カ月間有効だ。

  • (左)「セゾンのお月玉」のページ。抽選は毎月15日に行なわれる。(右)抽選券の獲得枚数はアプリのホーム画面にも表示される。

抽選を受けるためには、当月中にスマホアプリ「セゾンPortal」「UC Portal」に1回以上ログインする必要があり、当選の発表も同アプリ上で行われる。当選金は登録されている自宅住所宛に現金書留で発送される。

西友で常時3%オフなどカード優待が大幅に拡充

近年はカードやクーポンの提示などで受けられる優待サービスの拡充も著しい。今年1月には優待店舗・施設数が1万カ所を突破し、現在は2万2,000カ所以上で優待が受けられる。旅行やレジャー、飲食店、ショッピング施設など幅広いジャンルの優待があり、クレディセゾン発行のセゾンカードであれば、2019年12月までは全国の西友・リヴィン・サニーで毎日3%オフ(一部対象外あり)の優待も受けられる。

  • (左)「優待のあるお店」のページ。テーマごとの特集も組まれている。(右)現在位置から優待を受けられる店を探すこともできる。

このほかにもセゾンカード・UCカードともに、星野リゾート「リゾナーレ」では2020年9月利用分まで最大50%オフ、ANA「旅作」では2020年5月出発分まで1,000円オフのクーポンが使えるなどの優待もある。また、都内12店(2019年11月現在)の高級ホテルのレストランでは、所定コースの料金が4名以上利用で1名無料になる優待が受けられる。

ちなみに10月の一番人気は「ほっともっと」で弁当購入時に、から揚1個がプレゼントされる優待(2020年3月まで)。優待店や優待内容は時期によって変わるので、定期的にチェックすることをおすすめする。

永久不滅ポイントの前借りが可能に

新サービスのなかでも特にユニークなのが、10月より開始した「ポイントを借りる」。その名の通り永久不滅ポイントを借りられるサービスで、永久不滅ポイント対象のセゾンカード・UCカード会員が利用でき、「セゾンポイントモール」のサイトから申し込みをすると、2~3日後に残高に加算される。

  • (左)「セゾンポイントモール」にログインすると、「ポイントを借りる」のメニューが表示される。(右)利用規約に同意すると、借りられるポイント数が表示される。

借りられるポイント数は最低100ポイントとなっており、上限は会員によって異なる。借りたポイントの使い道は、アイテムへの交換、買い物代金への充当、ポイント運用など、基本的に自由に選べるが、後述する「セゾンポケット」では利用できない。

借りたポイントの返済は、最後にポイントを借りる申し込みをした日の6日後以降、カード利用などで貯まるポイントが自動的に充てられる。

カードやポイントで投資できる「セゾンポケット」

最後に紹介したいのは11月12日にスタートしたばかりの「セゾンポケット」。クレディセゾン発行のセゾンカード・UCカード会員が対象で、投資信託のつみたて、株つみたてがカード払いで利用できる。

  • (左)「セゾンポケット」のホーム画面。資産や損益の情報などが確認できる。(右)取引画面ではカテゴリごとにまとめられた投資信託や株式銘柄から投資先を選べる。

利用には証券サービスを提供するスマートプラス社の口座開設が必要だが、カードの会員情報を連携するため、手続きが簡単なことが特徴。いくつかの質問に回答して、マイナンバーカード(またはマイナンバー通知カードと本人確認書類)の画像をアップロードすれば、最短1営業日で口座が開設できる。

カード払いの場合、投資信託のつみたて金額は月1,000円から5万円まで、1円単位で設定でき、投資先は2種類から選べる。株つみたては月5,000円から5万円まで、1円単位で設定でき、100以上の上場企業の株式やETFが1株単位で購入できる。つみたてはいつでも中止可能で、口座に現金を入金すれば、投資信託はワンショットでの購入もできる。

カード利用に対するポイント付与は通常とは異なり、つみたてを6回すると、6回分の合計額に対して5,000円につき1ポイントが貯まる(永久不滅ポイント対象カードのみ)。つみたてや都度購入には、保有する永久不滅ポイントを100ポイント=450円として利用することもできる。

現在扱われている投資信託は「セゾン資産形成の達人ファンド」と「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」の2つ。前者は信託報酬として年1.35%(±0.2%)が差し引かれるが、2007年3月の設定来、差し引き後の年率で約6%(2019年8月時点)の実績をあげている。後者も信託報酬として年0.61%(±0.02%)が差し引かれるが、同期間で年率約3%の実績をあげている。

なお、2つの投資信託ともに購入は手数料無料だが、売却時には0.1%が信託財産留保額として差し引かれる。株つみたては売買ともに取引金額の0.55%または55円のいずれか高い額が取引手数料として必要となる。あくまで投資のため、リスクがあることは理解したうえで利用してほしい。

※本記事で紹介したサービス内容は更新日時点の情報です。「税別」などの注記がない限り、原則として消費税込みの金額を表記しています。ポイント価値は編集部にて算出しており、利用方法によって上下する場合があります。各サービスには一部対象外となるケースがあります。ご利用の際は公式サイトなどで最新の情報をご確認ください。

■ 筆者プロフィール: タナカヒロシ(ライター・編集者)

普段は音楽やエンタメ関係の仕事が多いが、過去に勤めていた会社の都合でクレジットカード本を作ったことをきっかけに、クレジットカード、電子マネー、ポイントなどに詳しくなる。以降、定期的にクレジットカードのムック本を編集・執筆。3月8日発売の『最強クレジットカードガイド2017 本当にトクするカードの選び方・使い方=写真=』(角川SSCムック)では、編集統括および記事の大部分を執筆している。