年末の大掃除で、油汚れがいっぱいのキッチンと並んで厄介なのが、湯あかや石けんかすで汚れたお風呂場ではないでしょうか。お湯が張っていない冬のお風呂場は冷え冷え。そんな寒い中で、なかなか取れないお風呂の汚れと格闘するのは憂鬱ですよね。
そこで今回、「寒い中でお風呂掃除しなくて済む」「手間をかけずに掃除が完了できる」の両方を叶える掃除グッズがないか大捜査。発見したのが、アルカリ性の風呂釜洗浄剤「お風呂丸ごとお掃除粉(木村石鹸)」(税込1,100円。木村石鹸 楽天市場価格※2019年12月時点)です。
何でもこの商品、風呂釜だけでなく、浴槽や洗面器・風呂椅子といったお風呂道具も一緒にきれいにできるのだとか。しかも、お風呂の残り湯につけて放置しておくだけで汚れを落としてくれるのだそう。何かと忙しい年末、手間いらずでお風呂の大掃除が終わるなんて、心強いアイテムですね!
さっそく、「忙しい忙しい」と言い訳ばかりして、掃除がなおざりになっている筆者宅のお風呂場で、「お風呂丸ごとお掃除粉」を試してみました。その様子をレポートします。
残り湯に入れて、8時間以上置いておくだけ
「お風呂丸ごとお掃除粉」は、合成界面活性剤不使用の風呂釜洗浄剤。石けん系洗浄剤なので、ケミカル系が苦手という人でも安心して使えそうです。1箱に2袋(2回分)入っています。
使い方はとても簡単。入浴剤が入っていないお風呂の残り湯(35℃以上)に入れるだけです。よくある酸素系漂白剤で風呂釜掃除をする場合、洗剤を浴槽のサイズに応じて計量して入れなければならないことが多いのですが、同商品の場合、1袋が1回分。わざわざ計量する手間なく使えるのがうれしいですね。
粉はそのまま浴槽に入れてもいいのですが、私は手おけの中でよく溶かしてから、浴槽に入れる方法を取りました。お湯の量は、風呂穴の10センチ以上あればOK。足りなければ水を追加します。風呂穴に湯止めカバーが付いている場合、取っておきます。
粉はとても粒子が細かくしっとりしています。石けんの優しいにおいの中に、ふんわりとしたレモングラスの香りが漂います。
粉が溶けたら、風呂道具などを湯ぶねに漬け込みます。私が入れたのは、洗面器に手おけに風呂椅子に浴槽のふた。倉庫に放置したままの汚れた手おけもあったので、それも入れてみました。
まだまだ湯ぶねには余裕があったので、欲張ってお風呂ブーツやお風呂用品の収納ケース、プラスチック製の洗濯板、洗濯用残り湯ホースなども入れました。
子どもがよく使うお風呂のおもちゃも入れてみます。除菌作用があるとのことで、子ども向けのグッズにも安心して使えますね。
こうなると、あれもこれもと入れたくなってしまうものですが、アルミ製のものは変色してしまうため避けたほうがよさそうです。ヒノキの桶といった木製のものも入れられないそうなので注意してくださいね。
その後、40℃くらいまで5分間追い炊きをして、風呂釜に洗浄液を循環させます。湯温は35℃~32℃が適温。50℃以上や、低すぎる湯温では効果が十分に発揮されないそう。
追い炊きが終わったあとですが、特に汚れが取れているという実感はありません。その後は、お湯が冷めないように、浴槽のふたを一番上にしておきました。あとはそのまま、8時間~10時間待つだけ。
今回、私は朝の7時過ぎに作業しましたが、夜、家族全員がお風呂に入ったあと、残り湯を使えば効率的でないかと思いました。まだホカホカと温かいお風呂場で、作業時間わずか5分強で作業が完了するとはうれしい限りです。
軽くこするだけで汚れが落ちる!
8時間後の様子です。
たくさんの汚れが水の上に浮いている……というのを想像していたのですが、それほど汚れは浮いていません。水の色も8時間前と比べるとやや濁っているという程度です。
ちょっと期待はずれだったかな、なんて思いながら、風呂椅子を持ち上げてみると……。
なんと、私が手で触れた部分の汚れがヌルっと剥がれ落ちたではないですか! スポンジで軽くこすると、するすると石けんかすや水あかが落ちていきます。特に力を入れているわけではないのに、つるんと皮がむけたように汚れが落ちていくのにはびっくり! 洗い終わったあと、指でこするとキュキュッと気持ちいい音がします。
それではこれから、ビフォーアフターで説明しましょう。
内側が石けんかすで白くくすんでいた手おけ。くすみが取れて、水も新品のようにはじきます。
黒い汚れが付いていた洗濯用残り湯ホース。凸凹部分もきれいに汚れが落ちました。
風呂椅子。傷が付いた部分にしみ付いた汚れは落ちていませんが、風呂用洗剤では取れなかった頑固な湯あかと石けんかすが取れてさっぱり!
浴槽の水を排水します。浴槽の水を全部抜いたあと、底にはドロドロとした汚れが……。「思ったほど汚れが浮いていない」と残念に思っていたのですが、どうやら汚れは、底にたまっていたようです。
浴槽の内側もスポンジで軽くこするだけでツルツルになりました。汚れを落とした浴槽、お風呂グッズを水ですすぎます。全体を通して、コーティングしたかのような水はじきのよさが感じられました。
その後、風呂の穴にシャワーで水を流し込み、すすぎ洗いをしました。次は、お風呂のスイッチを入れて、風呂釜の内部にたまっている汚れを洗い流し、掃除完了です!
頑固な湯あかや汚れが簡単に落ちた「お風呂丸ごとお掃除粉」。その結果に概ね満足なのですが、お風呂場によく発生する「カビ汚れ」に対しては課題が残りました。我が家の場合に限って言うと、軽いカビ汚れは落ちましたが、しっかり根を下ろしたカビや樹脂の傷に入り込んだカビによる黒ずみは取れませんでした。
しつこいカビ汚れには、前回試した「かびとりいっぱつ」を、お風呂掃除のあとに使ってみるといいかもしれませんね。
まとめ
残り湯を使い、つけ置きするだけで浴槽と風呂釜、お風呂用品の掃除までできるのは、忙しい主婦にとって大助かり! 手間いらずでできるので、大みそかに「しまった! お風呂の大掃除していない!」なんて時でも大丈夫。つけ置きしている間におせち料理を作ったり、買い出しに出かけたりすることもできそうですよ。1年間のお風呂の汚れを落として、すっきりした気持ちで新年を迎えたいものですね。
※「お風呂丸ごとお掃除粉」は24時間風呂、ヒノキの浴槽、外国製の浴槽、カラーステンレスの浴槽、塗装が傷んでいる浴槽、表面の侵されている大理石には使用できないとのこと