決まった住所を持たず、日本中を旅しながら生活しているカメラマンの南谷有美(なんや・ゆみ)さん。訪れた地域では人々とどのように交流し、どんな仕事をしてきたのか。それぞれの地域の魅力についても綴っていただきます。
今回の舞台は、山口県下関市。さまざまな国や文化が交錯する街で、ワーケーションをしてきました。
地域貢献で宿泊が無料になる「TENJIKU」という取り組み
今回は以前少しご紹介した、すごい旅人求人サイトSAGOJOさんの「TENJIKU」という取り組みを活用してみました。
「TENJIKU」とは、無料で泊まることができる地域拠点です。もちろんただ無料で泊まれるという訳ではありません。滞在中は、現地で数時間程度「サゴジョブ」と呼ばれる地域の仕事を行います。旅をしながら、さまざまな土地で地域活性に貢献しつつ、地元の方とも深く関わることができるシステムとなっています。
今回はこちらのシステムを使って、山口県下関市に滞在しました。私が滞在したのは、「uzuhouse(ウズハウス)」と呼ばれるゲストハウスです。10~13時までゲストハウスのお掃除を手伝い、その他の時間は自分の仕事をしたり、観光したりして過ごしました。そんなSAGOJOさんのシステムを使って過ごした、下関。その魅力をご紹介します。
宿から徒歩圏内! 金子みすゞも愛した、唐戸エリア
まずご紹介したいのは、唐戸エリア。uzuhouseから歩いて行くことができます。
赤間神宮
壇ノ浦の戦いで、関門海峡に身を投じた安徳天皇が祀られています。uzuhouseの真向かいに位置しますが、早朝から夜間までたくさんの人々がお参りに来ていました。
亀山八幡宮
貞観元年(859年)、宇佐神宮より分霊を勧請し創建されたと伝えられる古社で、市民からは「関の氏神」として親しまれています。
よく見ると、「亀山宮」の山の字のところにボールが挟まっています。そのことから野球の神様としても知られています。
旧秋田商会ビル・下関南部町郵便局
旧秋田商会ビルは、1915年に竣工した日本近代建築史を代表する建物。屋上には日本庭園と日本家屋を備えるなど、ユニークな和洋折衷の設計が特徴です。
下関南部町郵便局は、現役の郵便局としては日本最古のものとされています。
海響館
約500種類、約2万点の海の生き物に出会える水族館。中でも、日本最大級のペンギン展示施設「ペンギン村」が人気です。
はい! からっと横丁
先程の海響館に隣接するアミューズメントパーク。入園料は無料で、遊具ごとに利用料金を支払うシステムになっています。
大観覧車やメリーゴーランド、バッテリーカーや回転ブランコなど、さまざまな遊具を楽しめます。
カモンワーフ
下関のグルメやお土産が集結した商業施設。ごはんにお土産にと、私もお世話になりました。
海を渡って、門司港へ
先程ご紹介したカモンワーフの近くに関門汽船乗り場があります。売り場で切符を購入し、船に乗って門司港に行くことも可能です。
門司港までは、船でおよそ5分。あっという間の船旅です。
門司港は、明治初期に開港。明治から昭和初期にかけて建築された、趣のある建物が今でも残っています。
建築好きには、たまらない空間でした。現在は、『門司港レトロ』と呼ばれており、年間200万人以上の人が訪れているそうです。下関にお越しの際には、足をのばしてみるのもいいかもしれません。
旅をしながら、仕事をする
今回利用させてもらった、SAGOJOさんの「TENJIKU」。下関のほかには、京都府京丹後市、和歌山県田辺市熊野、奈良県吉野町で展開されています。私のように、旅をしながら仕事をしたいという方にぴったりのサービスだと思います。是非一度お試しください。
南谷有美(なんや・ゆみ)
カメラマン/ライター
2018年4月に認可外保育園の園長を退いてから、各地を巡る旅人に。リモートで仕事をしながら、好きな場所で好きなことをして生活しています。