Slack Japanは先ごろ、日本オフィスを大手町パークビルディング(千代田区大手町)へ移転した。世界で10番目となる新オフィスは、枯山水の石庭で有名な龍安寺をイメージしてデザインされたという。
新オフィスを見学してきたので紹介したい。
3つのデザインポイント
新オフィスのデザインポイントは「縁側」「2ゾーン構成」「日本の伝統建築」の3つとなる。
最初の特徴である縁側スペースは窓際に配置され、ここに沿うようにカフェエリアや会議室などの異なる機能の空間が設けられている。
縁側の床面は日本庭園にある池の水面をイメージして黒く塗装され、さらに黒い石橋(長椅子)が中央にかかるように置かれている。また天井もあえて低くし、庭園にいるかのような視覚効果を出している。
2つ目の特徴である2ゾーン構成とは、社員の執務エリアとサービス利用企業やパートナー企業の担当者が一緒に活用可能なコワーキングスペースが縁側でつながれていること。
また社員への福利厚生施設として、乳幼児の保護者のためのマザーズルーム、マッサージルームなどが備えられている。
そして、3つ目の特徴となる日本の伝統建築として、和室のような「鴨居」、壁が「漆喰の塗り壁」、縁側につながる通路の「飛石」など強いこだわりを感じる仕様となっている。
カントリー・マネジャーの佐々木聖治氏は「オープンで透明性の高い、コラボレーションハブとなる場所を念頭に設計しました。社員だけでなく、パートナーや導入企業などにも開放し、新しい働き方の1つとして活用してほしい」と話す。
少し意外に感じたのは、同社の業務は当然Slack上で行われるが、それだけでなく、対面による直接の会話も重視する企業姿勢。その考えから、全世界のSlackオフィスには、社員ごとのデスクワークスペースが必ず設けられていると佐々木氏は言う。
執務スペースでの業務を充実させるため、強いだわりを持って新オフィスは設計されたようだ。