『出来ないに決まってる』と思われることへの挑戦には価値がある

山下さん: 私は出産後の子育て経験から、今の時代に合った子育て支援をしたいと、託児付きランチサービス「ここるく」を立ち上げました。社会問題の解決を事業として掲げる、いわゆる"社会起業家"と呼ばれる立場にいます。

社会起業家というのは「こんなことをやろうと思うんです」と提案したときに、『出来ないに決まってる』という声が優勢になる事業の方が、取り組む意義が大きいと言われることもあります。大半の人がすぐに理解できることは誰かが既にやっていたり、価値がない場合が多かったりするからです。

そういう意味では、めぐみさんが考えているこれからの挑戦にはとても価値があります。私もそうですが、職場や家族、周りの人もきっとそんなめぐみさんを応援したくなるのではないでしょうか。決して楽な道ではないと思うけれど、めぐみさんなら出来る気がするんです。

めぐみさん: 山下さんに励ましていただいて、よりチャレンジしたいという気持ちが強くなりました! ダメ元でやってみてもし失敗しても、次につながるような気がしていて。まずは子どもたちが寝ている間に勉強するなど、今の仕事を続けながら試験勉強を始めてみたいと思います!

山下さん: 「出来ないに決まってる」というのは、現状に留まろうとする自分を正当化してくれる便利なフレーズです。「ずっとこのままで(このままが)いいと思ってるんだっけ?」と自問自答したとき、「このままじゃ、イヤだ」と感じることがあるのであれば、出来るかもしれない未来へ目線を向けてみて下さい。

ただし、子育ても人生もマラソンですから、体調とも相談しながらがんばってくださいね。心から応援しています!

山下真実

株式会社ここるく 代表取締役・社会起業家・2児の母。 米国留学によるMBA取得、米系投資銀行・金融コンサルを経て、ママになったことをきっかけに子育て支援という全くの新領域へ。人気レストランから選べる託児付きランチサービス「ここるく」を2013年にスタート。サービスを通じて集まる働くママのインサイトと、MBA・コンサルで得た専門知識の両面から、ママ向けサービス開発や育休復帰・働き方改革コンサルティングなども手掛ける。
『第14回女性起業家大賞』、三菱UFJ銀行主催『Rise Up Festa』最優秀賞受賞。

比恵島由理子

イラストレーター、2児の母。早稲田大学を卒業後、一般企業に就職するもデザインの道を志し、東京デザイン専門学校で学ぶ。編集制作プロダクションで実用書を中心とした書籍編集・イラスト制作を経験した後に独立。現在はWebメディア向けに活動中。自身の出産体験や子育てについてnoteに掲載している。