連載「ワーママのモヤモヤ整理します」は、託児付きランチサービス「ここるく」の経営者であり、大手企業の社外取締役としてもダイバーシティを確保するための人材育成・環境整備などに取り組む山下真実さんが、ワーママが抱えるモヤモヤに寄り添い、気持ちを整理していく企画です。

今回は「連載の相談者さんだけでなく、多くの読者の皆様のモヤモヤもスッキリさせることができたら」との思いから、山下さんがモヤモヤしがちなワーキングマザーに向けたノート術を開発。自分を認め、自分に向き合い、前向きに明日を踏み出せるノートの活用法を伝授していただきます。

無意識のうちに"私が我慢すればいいや"と思っていませんか?

これまでお話を聞いてきた17人の相談者さんのモヤモヤ、全部に共通点があったわけではありませんが、多くの相談者さんに共通するなと感じたのが「"私が我慢すればまるくおさまる"と思って対処してきたけれど、モヤモヤが抑えきれない」という点です。

「今の仕事は希望の仕事ではないけれど安定していて働きやすい。転職したい気持ちもあるが、自分さえ我慢すれば家族との生活は安泰なので決めきれない」「自分より稼ぎのいい夫に子育てを任せてスキルアップの時間をとるのはワガママなのではないか」「本当は週末に自分の時間が欲しいけれど、家族と一緒に過ごしたい子どもや夫の気持ちを考えると言い出せない」……。

そんな風に"自分がやりたいことを犠牲にして家庭を大事にしなければいけない"という感覚を持っていらっしゃる方が多いと感じています。

この感覚を持っていることで、表面上は物事がうまく進んでいくかもしれません。しかし無意識のうちに自分のやりたいことを見なくなっていきますし、誰に言われたわけでもないのに"やめておこう"と自分で自分に制約をつける癖がついてしまいがちです。

今回は、自分に向き合う時間を作り、自分ができていること、自分のやりたいことに向き合ってもらいたくて、ノート術を考えました。