アイドル、美容、観光、芸術、そしてグルメ。近年、日本では韓国の文化や流行に注目する人が増えてきています。

その中でも韓国グルメは、日本の焼肉店でもさまざまなメニューが提供されており、キムチ、ビビンバ、サムギョプサルなど、年齢を問わず一度は食べたことがあるという人も多くいらっしゃるでしょう。

そこで今回、マイナビニュース会員を対象に「韓国の好きな食べ物ランキング」というアンケートを行いました。ぜひチェックしてみてください。

  • 韓国の好きな食べ物人気ランキング

    韓国の好きな食べ物をランキングで紹介します

韓国グルメへの関心度

最初に、「韓国の食べ物は好きですか?」と聞いたところ、回答は以下のようになりました。

はい…78.7%
いいえ…21.3%

今回のランキングは「はい」と答えた方からの回答を元に作成しています。

韓国の好きな食べ物ランキング

次に、「韓国の好きな食べ物」を聞いたところ、結果は以下のようになりました。

1位  キムチ(17.5%)
2位  ビビンバ(13.3%)
3位  カルビ(12.1%)
4位  チヂミ(7.9%)
5位  チゲ(5.8%)
6位  プルコギ(5.4%)
7位  冷麺(5.0%)
8位  サムゲタン(4.6%)
9位  クッパ(3.8%)
10位 サムギョプサル(3.3%)
11位 キンパ(2.9%)
11位 ユッケ(2.9%)
13位 韓国式ラーメン(2.5%)
14位 フライドチキン(2.1%)
14位 チャプチェ(2.1%)
14位 タッカルビ(2.1%)
17位 トッポギ(1.7%)
18位 ジャジャン麺(1.3%)
18位 ナムル(1.3%)
20位 ソルロンタン(0.8%)
21位 タッカンマリ(0.4%)
21位 マンドゥ(0.4%)
21位 ホットク(0.4%)
21位 カンジャンケジャン(0.4%)

アンケートの結果から、約8割が韓国グルメに関心を持っていることがわかりました。好きな理由からは、野菜や発酵食品、良質なタンパク質源などの食材が豊富に使われた、健康的な料理が多いことや、栄養が豊富に含まれていることに惹かれる人が多いことがわかります。

人気ランキング第1位を獲得したのは、日本のスーパーマーケットなど身近な場所でもよく販売されている「キムチ」。美容や健康にも良いという観点から、多くの人から親しまれているようです。また、僅差でありながら2位には「ビビンバ」3位には「カルビ」がランクイン。いずれも、日本の焼肉店で定番の料理として提供されることの多い料理でした。

ここからは10位までにランクインした「韓国の好きな食べ物」について、その特徴や人気の理由などをご紹介します。

1位 キムチ(17.5%)

  • キムチが1位でした

    キムチが1位でした

韓国の好きな食べ物ランキング、1位は「キムチ」でした。キムチは、野菜にさまざまな薬味(唐辛子粉、にんにく、生姜、ねぎ、大根、塩辛など)を混ぜて漬け込み発酵させた食品です。

初期のキムチは単純な野菜の塩漬けに過ぎませんでしたが、12世紀頃からは各種の香辛菜類が加わって独特のキムチの味を出すようになり、18世紀頃には、16世紀に韓国に伝来した唐辛子がキムチ作りに使われるようになりました。

地域や季節、調味料の種類や配合・熟成方法も多様なため、キムチの種類は200種類を越えると言われています。加えて、各家庭伝来の漬け方があるため、家庭ごとに味が異なるのも特徴です。

韓国人の肌が綺麗と言われるのも、キムチが影響していると言っても過言ではありません。野菜に含まれるビタミン・ミネラル・繊維質など肌の健康には欠かせない栄養素や、乳酸菌が多く含まれることで腸を掃除して体内から肌の土台づくりをサポートしてくれます。

近年では健康に対する関心の高まりを受け、ウェルビーイングフードとしても世界中から脚光を浴びています。

人気の理由

「発酵食品で健康的だから。」(女性・40歳)
「辛くて発酵食で、たくさん食べても罪悪感が低いから。」(男性・56歳)
「キムチに整腸作用があるようで、食べていると調子がいいから。」(男性・55歳)
「毎日食べても飽きることがない発酵食品で、美容と健康にいいから。」(女性・56歳)
「野菜を多くとれるから。」(女性・54歳)

2位 ビビンバ(13.3%)

2位は「ビビンバ」でした。ビビンバは、ご飯に数種のナムル・炒めた肉・卵などの具をのせた韓国料理の一つです。コチュジャンなどの調味料を加え、よく混ぜてから食べるのが一般的とされています。

韓国料理の中でも特に親しまれており、国内外で人気があります。高温に熱した専用の石鍋に入れ、焦がしながら食べる「石焼ビビンバ」も韓国料理店で提供されることが多い人気料理です。

人気の理由

「お肉とご飯と一緒に野菜が美味しく食べられるから。」(男性・50歳)
「ぐちゃぐちゃにかきまぜて、お焦げになっているところを食べるのが好きだから。」(女性・49歳)
「作るのが簡単で、栄養満点だから。」(女性・49歳)
「辛くて味が濃厚で、お腹がいっぱいになるから。」(男性・55歳)
「豊富な具材、程良い辛さ、お焦げが好きだから。」(男性・37歳)

3位 カルビ(12.1%)

3位は「カルビ」でした。韓国の牛肉需要は、1988年のソウルオリンピック開催に伴う国内経済の発展が、大きな影響を与えたとされています。1980年代当時の1人当たりの年間牛肉消費量を見ると、わずか2.6kgであったものが、1990年には4.1kgに増加し、2000年には8.5kgと、この20年間で3倍以上の伸びを見せています。

現在では首都ソウルの繁華街「明洞」に焼肉店の看板がひしめき合い、カルビを含む肉料理が日常的に食べられています。

人気の理由

「油っこくておいしいから。」(男性・41歳)
「お肉がジューシーで、おいしいから。」(男性・67歳)
「ご飯にも酒のお供にもなり、美味しく食べられるから。」(男性・77歳)
「味付けが濃くて美味しいものが多いから。」(男性・44歳)
「クセがなく、さまざまな味わい方があるから。」(男性・37歳)

4位 チヂミ(7.9%)

4位は「チヂミ」でした。チヂミは、小麦粉を水で溶き、えび・いか・牡蠣などの魚介類、ねぎ・にんじんなどの野菜、キムチなどの具材を混ぜ合わせ、お好み焼きのように平たくのばして焼いたものです。

さまざまな種類があることも幅広い人々から受け入れられる理由であり、韓国の屋台や飲食店でもよく見かける食べ物となっています。

代表的なものには、パジョン(ネギチヂミ)、ヘムルチヂミ(海鮮チヂミ)、キムチジョン(キムチチヂミ)などがあります。手軽さやアレンジの自由度から、家庭でもよく作られる定番の料理として親しまれています。

人気の理由

「カリカリトロトロでおいしいから。」(男性・33歳)
「バリエーションが多いから。」(男性・32歳)
「もちもち食感とたれが最高だから。」(女性・48歳)

5位 チゲ(5.8%)

5位は「チゲ」でした。チゲは、韓国では日常的に食べられている料理でありつつ、日本の韓国料理店でも定番とされる人気料理です。一般的には、一人用の小さな土鍋で調理されたもののことをさします。

唐辛子やコチュジャンを用いた辛い鍋として知られていますが、その種類は多岐に及びます。代表的なものには、キムチ・豚肉・豆腐を煮た「キムチチゲ」、味噌味の「テンジャンチゲ」、おぼろ豆腐のようなやわらかい豆腐を辛いスープで煮る「スンドゥブチゲ」などがあります。

人気の理由

「野菜がたくさん入って健康的だから。」(女性・55歳)
「旨辛味がくせになるから。」(女性・38歳)
「体が温まり、とても美味しいから。」(男性・42歳)

6位 プルコギ(5.4%)

6位は「プルコギ」でした。プルコギは、肉をタレにつけて網や鉄板で焼いた料理です。牛プルコギは、朝鮮時代の宮廷料理であるノビアニから派生したものと言われています。ノビアニは味付けして炭火で直に焼いたものをお皿に盛り付けるスタイルに対し、プルコギは目の前で焼き上げるスタイルで調理されます。

1950年代以後、食堂での調理時間を短縮させることを目的に、肉を薄く切って販売するようになりました。これがプルコギの流行へとつながり、現在ではプルコギを使った丼やのり巻きも登場するまでの人気料理としてポジションを確立し、メニューに広がりをみせています。

人気の理由

「牛肉がタレとの相性が良く、日本人の舌にも合う美味しさがあるから。」(男性・51歳)
「自宅でも手軽に作れて美味しいから。」(男性・20歳)
「美味しくて、ご飯との相性が良いから。」(男性・35歳)

7位 冷麺(5.0%)

7位は「冷麺」でした。冷麺は、ゆでて冷やした麺に肉類・ゆで卵・キムチ・梨などをのせて冷たいスープをかけた、韓国では国民的な人気料理です。人気の理由は、透明感や弾力性といった独特な麺。そば粉につなぎのでんぷんを合わせたもので、コシが強く歯ごたえがあります。

もともと冷麺は朝鮮半島の北部地方の食べものでした。それが朝鮮戦争のころ、北部地方からの避難民が避難先の各地で冷麺を作ったことにより、冷麺は全国的に広がり、たちまち人気メニューとなったと言われています。

冷麺はその清涼感と独特の味わいから、日本でも夏の暑い日にぴったりの料理として親しまれています。

人気の理由

「独特な食感があり、夏場に食べたくなる辛味があるから。」(男性・56歳)
「夏の暑い時でも、食べやすいから。」(男性・63歳)
「歯ごたえが好きだから。」(男性・68歳)

8位 サムゲタン(4.6%)

8位は「サムゲタン」でした。サムゲタンは、高麗人参・もち米・ナツメ・ネギ・ニンニク・若鳥を入れた煮込み料理で、韓国では代表的な滋養食です。一羽まるごと、煮出したスープに入れて提供するのが一般的とされています。

タンパク質と必須アミノ酸が豊富な鶏と、サポニンが含まれていて万能薬と呼ばれる高麗人参が主な材料のサムゲタンは、さっぱりした味で消化吸収も良く、疲労回復に効くとされています。コラーゲンとたんぱく質がたっぷり含まれており、女性からも人気の料理です。

人気の理由

「栄養価もたかく食べてホッとするから。」(女性・31歳)
「美味しく食べるとポカポカしてきて、身体にいい食べ物だから。」(女性・57歳)
「鳥一羽、朝鮮人参、もち米など贅沢な食材の組み合わせが最高だから。」(女性・33歳)

9位 クッパ(3.8%)

9位は「クッパ」でした。クッパは、スープの"クッ"とご飯の"パッ"が合わさった言葉。肉・魚介類・野菜などを煮たスープを、ご飯にかけた料理です。日本人の間でも、クッパという呼び名が浸透しています。韓国では二日酔いざましの朝食として食べられることが多い、身近な家庭料理でもあります。

全羅北道(チョルラプクド)の全州(チョンジュ)では、豆もやしのクッパが、釜山では豚肉のクッパが郷土料理として有名です。

人気の理由

「辛さもちょうどよく、食べやすいから。」(女性・47歳)
「焼肉屋での締めの一品に食べる人が多い、馴染みあるものだから。」(男性・58歳)

10位 サムギョプサル(3.3%)

韓国の好きな食べ物ランキング、10位は「サムギョプサル」でした。サムギョプサルは、豚の三枚肉(ばら肉)を焼いたものです。「サム」は「三」、「ギョプ」は「層」、「サル」は「肉」を意味します。

脂身が多く含まれていることから、ジューシーでコクのある味わいが特徴とされています。塩入りのごま油につけて食べる他、にんにく・青とうがらし・サムジャンなどと一緒にサンチュや、えごまの葉で包んで食べるのが、一般的に知られている食べ方です。

人気の理由

「辛さ調節ができたり、自分好みにカスタムできるから。」(男性・52歳)
「焼き鍋で豪快に食べる楽しみがあるから。」(男性・56歳)

韓国の好きな食べ物のまとめ

今回のアンケートでは、回答者の78.7%が「韓国の食べ物が好きだ」と回答しました。

そのランキングで最も人気があったのは「キムチ」で、17.5%の回答者が支持。キムチはその健康効果と発酵食品としての美容効果が高く評価されています。

2位には「ビビンバ」(13.3%)がランクインし、その栄養バランスの良さが人気の理由です。

そして3位は「カルビ」(12.1%)でした。カルビはそのジューシーで濃厚な味わいが魅力的であるとされています。

これらのトップ3の韓国料理は、日本の焼肉店などで定番メニューで、日本人にとって身近な存在となっています。

キムチは、野菜を発酵させた食品として、ビビンバは、さまざまな具材を混ぜ合わせたバランスの良い一品として、そしてカルビは、肉の美味しさを堪能できる料理として、日本人にも馴染みのある料理となっているのです。

このランキング結果から、韓国料理の多様性と、健康や美容に対する効果への関心が高いことがうかがえます。また、日本人の味覚に合う味わいと、家庭で再現しやすいことも、韓国料理の人気を支えている要因かもしれません。

調査時期: 2024年4月27日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男女合計305人(男性: 225人、女性: 80人)
調査方法: インターネットログイン式アンケート