「韓国の病院の救急室、登場人物だけで埋まりそう!」
韓ドラの登場人物って、急に倒れたり事故に遭ったりして病院に運ばれる率が異様に高くないですか? ベッドがずらりと並んだ救急室に運び込まれる人と、そこに駆けつける人の多いこと。そして、けっこうな怪我をして救急室で点滴を受けているのに、意識が戻ると点滴引っこ抜いて「行かなくちゃ!」って無理する人もよく見ます。基本、緊急事態ですからね。でも安静にして! っていうか自分で点滴抜くの怖い! とハラハラしてしまうシーンです。
入院した際には、大部屋にひとつだけテレビがあって、みんなでマクチャンドラマを見て大騒ぎするアジュンマ(おばさま)たちの姿、フルーツなどをおすそ分けし合う和気あいあいとした様子も韓ドラの病院あるあるです。
そして、家族がずっとつきっきりで世話をしているのもよく見る光景。大部屋でも簡易ベッドで寝泊まりしながら入院している家族のお世話をしています。さすが家族の絆が強い韓国、家族の一大事には手厚い看護をするんですね。仕事もあるのに大変そう……。
と思っていたら、これは日本と韓国での看護師さんの仕事の違いが理由のようで。日本の看護師さんは、点滴を替えてくれたりという医療行為のほかに、食事のトレーを上げ下げしてくれたり身体を拭いてくれたりと身の回りのお世話をしてくれますよね。でも韓国では、医療行為以外のことは看護師さんの仕事とされていないようなんです。
なので、身の回りの世話をするためにつきっきりで病院にいる家族が必要なわけです。そのためか、面会時間もほぼなさそう。例えば、「ボイス~112の奇跡~」でチャン・ヒョクがよく夜遅くに息子の病室を訪ねていたのも、特別扱いというわけではないんですね。何時でも人が出入りできる。おかげで、連れ去ろうとしたり、点滴に何かを混ぜようとする不審者が夜中に侵入しがちなのも、韓ドラあるある。
では、チャン・ヒョクのように仕事が忙しくてつきっきりでお世話できない人はどうするのか。そこで登場するのが、看病人と呼ばれる方々です。韓国では職業として看病してくれる人がいて、お願いすれば派遣されてくるそう。
「未成年裁判」の3話で、キム・ヘスが夜遅くに病院を訪ねてエプロンをした女性に、ある少女の様子を聞いているシーンがあります。あの女性は少女の祖父と同じ病室のどなたかの看病人だと思われます。日中からつきっきりで患者さんのお世話をしているから、大部屋にいる患者たちの家族事情などにも自然と詳しくなって、家政婦は見た!レベルの情報通となるのです。
でもよく考えて見れば、欧米のドラマを見ていても日本の看護師さんたちのように至れり尽くせりなシーンは見たことがないかも。国民皆保険がないアメリカでは治療費が高すぎて、集中治療レベル以外で入院してる患者をそもそも見かけない。なのでこれは、日本のほうが独特な文化なのかもしれませんね。
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