今年の夏も、相当に暑い。外に出ようものなら”秒で”汗だくだ。このうだるような暑さを和らげてくれる、美味しいかき氷はないものか―――。そこで、ふと思い出した。ファミレス各社では今夏、オリジナルかき氷に力を入れていることを。実は先日、デニーズの店頭でも「桃デザート」なる立て看板を目にした。桃のかき氷?どんなモノが出てくるのだろう。ここ数日、ずっと気になっていたことを確かめに、家を出た。

  • デニーズで、かき氷を実食!

”桃デザート”を求めて

今回は、デニーズ南阿佐谷店に来店した。デニーズといえば都内の各所にあり、ファミリーを中心とした客層でいつも賑わっているイメージがある。ガッツリした食事から思わずヨダレの出るデザートまで、提供するメニューの幅が広いのも個人的には好印象だ。

  • 店舗に到着。子ども時代に家族で来たことを思い出すのだろうか、このロゴを見るとなぜか心が浮き立つ

筆者が気になっていた”桃デザート”の立て看板は、この日もエントランスに立っていた。あらためて見てみると「滴る桃のザ・サンデー」「桃のミルクプリン ミニパフェ」「フレンチトーストの桃パフェ」「桃のゼリー仕立て」……。なんと、気になるスイーツだらけではないか。その下に、かき氷らしきラインナップを確認できた。桃のかき氷、あった!

  • 道行く人、とりわけ筆者を惑わしていた、桃デザートの立て看板

いざ店内に入ると、あぁ、クーラーが効いていて生き返る心地がする。「いらっしゃいませ! デニーズへようこそ!」と元気の良い店員が出てきて、すみやかに席に案内された。おもむろにメニューを開くと、そこかしこに”もも”の文字。ももフェアが絶賛開催中である。

  • 魅惑のデザートたち。デザートメニューは全日10時30分~閉店まで提供している

桃については説明文が添えてあった。それによれば、デニーズの甘くて芳醇な桃は、山梨県や福島県などの代表的な産地から、状態の良いものが産地リレーで届けられているんだとか。「なめらかでとろけるような味わいの果肉と、うっとりするような香りをお楽しみください」とあり、期待が高まる。「氷 桃ミルク」(840円)を注文した。

待つこと5分。真っ白な皿に乗って、「氷 桃ミルク」が出てきた。その姿は、まるで純白のウェディングドレスに身を包んだ花嫁のように美しい。

  • この迫力!

贅沢に大きくカットされた桃がゴロゴロ入っているのが、写真からもお分かりいただけるだろうか。ピンクとホワイトが彩る色合いが綺麗で、見た目からも涼を感じる。

  • こちらは頂上付近の様子

皿を回し、逆サイドからも見てみる。桃のシロップとミルクが氷の山で溶け合っている。それにしても、氷の粒まで大きいように見える。わざと粗く削っているのだろうか?こだわりの氷を使っているのだろうか?

  • こうして見ると生クリームを使ったショートケーキのようでもある

目で楽しんだあとは、いよいよ実食。ここでようやくマスクを外すと、息苦しさから開放されると同時に、溢れる桃の香りが飛び込んできた。これこれ、これが食べたかったんだ。まずはシロップのかかった氷をスプーンでひとすくいする。

  • 氷の山を崩しにかかる

やはり、氷の粒がでかい。口に入れるとシャク、シャクと音がする。桃のシロップとミルクの相性も抜群だ。

  • 氷の歯ごたえが味を引き立てる

そして氷に桃を乗っけて食べてみた。柔らかい果肉感。肉厚の桃は噛みごたえがあり、飲み込むと喉をスーっと通っていくのが分かる。旨い。デニーズのかき氷は、純度の高い水を時間をかけてゆっくりと凍らせているため、製氷機で作った氷と違い、気泡や塩素などの不純物が入っていないそう。そのため余計な味が無く、フルーツの美味しさを存分引き出してくれるという。

  • そびえる氷山

スプーンで分け入っても分け入っても、「氷 桃ミルク」の山。皿にカツン、カツンとスプーンを当てながら、夢中で食べていく。皿にたまったミルクをすする。これまた旨い。氷山を崩しては食べ、崩しては食べる。口のまわりに桃の香りが漂ってくる。

  • 食べごたえのある桃を贅沢に使っている

あっという間に完食した。「氷 桃ミルク」は甘さが上品で、そのため食後に喉が乾くようなこともない。夏の暑さで異常なまでに火照っていた身体も、かき氷のおかげですっかり冷やされた。ようやく人心地が付いた、といったところか。

季節のデザートは期間限定商品。「次はいつ食べに来よう……」と早くも、次に食べに来る日のことを考えている。