携帯電話がコミュニケーションツールとして欠かせないものになって早何年。スマートフォンの躍進も伴って、今では携帯電話は単なる持ち運べる便利な「電話機」というよりは、メールやSMS(e-mail, text massage)も、ゲームも、TwitterやFacebookのようなソーシャルネットワーキングも、お財布の代わりとしても……と、何でも出来る「魔法の小箱」と化してきている昨今、「携帯電話は電話目的で使うのはもう古い」と言い切る人までいるとかいないとか……!?

ところが欧米などでは「話す」という携帯機能がまだまだ主流。通話料金が安いことや、SMSなどのメッセージ送信料が意外と高いこともあってか、ちょっとした連絡も「電話をかけて……」って人が結構いるんです。そして彼らが普段「携帯電話をかけるとき、受けるとき」に使っている表現はとってもユニークで面白く、「へーそう言うんだ」的要素も満載。そこで今回はそんな幾つかを紹介しましょう。

Can you talk (now)?/Can we talk (now)?

日本語で言うところの「今いいですか?」とか「今話せますか?」に当たるもの。"Can you talk (now)?"と言えば「あなた今話せる?」、"Can we talk (now)?"と言えば「わたしたち今話せる?」といったニュアンス。カッコ内の"now"は「今」ということをしっかり強調したいなら有りで、でも英語感覚からすると無しでも十分に「今」という感覚は伝わります。

It's a bad time.
It's not a good time.
You caught me at a bad time.

「今いいですか?」とか「今話せますか?」と聞かれて大丈夫なら"Yes./Yeah."や"Sure."、"Ah-ha./Uh-huh."などで対応。ただし「今はちょっと……」と言うときなどは : 一つ目「今は悪い時=今は都合が悪い」、二つ目「今は良い時ではない=今は都合が良くない」、三つ目「あなたはわたしを悪い時に捕まえた=あなたは悪いタイミングでわたしに電話をかけてきている」といった意味のこれらで対応するといいです。

You're breaking up.
I'm losing you.

直訳すれば「あなたはぶつぶつ切れている」と、「わたしはあなたを失いつつある」。でも携帯で話しているときに使うと、どちらもこれで「相手がとぎれとぎれになっている」、つまり電波の受信状況が悪く聞きづらいといった意味。でもこれら、電波状況は良くても都合の悪い話になったときなどの口実としても使われているようですけど…。

call waiting
I'm getting another call.
I've got another call./I've got another call coming in.

一つ目は「キャッチホンサービス」の名称で、「あっ、キャッチが入った」なんてときは「他に電話が入ってきた」といった意味の二つ目以降で言う方が一般的です。

My call was rejected.
My call was blocked.
My call was dumped.
He[She] rejected my call./He[She] blocked my call./He[She] dumped my call.

これらはどれも「着信拒否された=着拒された」というときの表現。意味的には最初の三つが「自分のかけた電話が着拒された」、後の三つは「彼[彼女]が自分の電話を着拒した」となります。

We got disconnected./I got disconnected.
We got cut off./I got cut off.

これらは通話中に接続が切れたというもの。電波状況が悪くしょうがなく切れてしまったというときは主語の部分は"We"で、相手の電池が無くなったり、相手が間違って切ったり意図的に切ったりしたと思われるときは主語は"I"にして言うといいです。

The battery is running low.
My cell is running out of battery.

電池の残量が少なくなったことを言うときはこのどちらかがお勧め。一つ目は「電池がなくなりつつある」、二つ目は「自分の携帯が電池切れになりつつある」といった意味です。

I'm gonna go.
I'll let you go.

長電話の後などに使われる決まり文句。一つ目は「わたし行かなくちゃ=わたし電話切ろうかな」、二つ目は「わたしあなたに行かせてあげる=わたしあなたに電話を切らせてあげる」といったような意味。こんなときはこれらの前に"I think"を付けて"I think I'm gonna go."とか"I think I'll let you go."と言うと「そろそろ電話切らなくちゃ」とか「そろそろあなたに電話切らせてあげなくちゃ…ね」といったニュアンスになります。

No service./No reception./No signal./No coverage.
Out of service./Out of coverage.

これらはどれも「あっ、圏外だ」なんて言うときに使われるもの。"service"はここでは「サービスエリア」"reception"は「受信」、"signal"は「電波」といった意味です。

さて今回はここまで、ではまた次回。

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