■由布岳を望む気分爽快な大浴場

  • あつ湯とぬる湯、2つの浴槽が並んだ内風呂

大浴場も、この旅の大きな楽しみ! 内風呂には、体がしゃきっとする「あつ湯」と、リラックスできる「ぬる湯」があります。

少し緑がかった「あつ湯」は、源泉かけ流し。施設内でかけ流しの湯に浸かれるのはここだけです。温泉好きの人は、入り逃しのないようにしてくださいね。

泉質は、肌の汚れを優しく落としてくれる弱アルカリ性単純温泉。天然の保湿成分と言われるメタケイ酸の数値も高い、美肌温泉です。

  • 自然とひとつになれる開放感抜群の露天風呂

あつ湯とぬる湯を楽しんだら、絶景自慢の露天風呂へ。棚田をイメージしたテラスの先には、雄大な由布岳がそびえ立ちます。

寝湯でごろんと横になるのが、最高の贅沢! 木々のざわめきに耳を傾けならの湯浴みは、五感をフルに心地よくさせてくれます。

■紙芝居で楽しく温泉を学べる「温泉いろは」

  • 無料で参加可能な「温泉いろは」

温泉を楽しむなら、夕方16時から行われる「温泉いろは」にも参加してみてください。

これは「界の湯守り」がガイドとなり、紙芝居形式で由布院温泉を深掘りしたり、温泉での呼吸方法やおすすめの入浴方法などをレクチャーしてくれたり。

「由布院温泉の源泉が熱い理由は?」「由布岳と鶴見岳の恋物語って?」などなど、どれも興味深いものばかり! 参加者限定の浴前ドリンクもふるまわれて、一度で二度おいしい充実の15分間です。

  • 時間ごとに変わっていく棚田の表情を楽しんで

じっくり温泉で温まったら、お部屋に帰るのはもったいない! 棚田テラスに立ち寄って、時間とともに変わる情景をじっくり味わいましょう。

おすすめの時間帯は夕暮れどき。日が沈むころになると、空がオレンジ色に変化し、やがてピンクや紫色のような幻想的な色へと変わっていきます。

筆者が訪れた日は、ちょうど稲の色が抜けて稲穂が黄金色に輝くシーズン。夕日に照らされた棚田があまりにも美しくて、心の奥まで優しく染み渡りました。

  • 「こびる」は15時から17時の予約制。お食事処で受け取る

さらに無料で楽しめるものと言えば、2022年10月からスタートした「こびる」も見逃せません。

「こびる」とは、大分で親しまれているおやつ「やせ馬」を、お茶とともに味わえる無料のサービス。麺のもっちり麺ときな粉と黒蜜の上品な甘さが絶妙で、これがなかなかのおいしさ! 気づけばペロッと完食です。

■夕食は幻のジビエをしゃぶしゃぶで

  • 猪と椎茸の最中パテ&大分に自生するヤソゼリ(クレソン)のサラダ

夕食は、野山の恵みをたっぷり味わう特別会席。先付けで登場したのは「猪と椎茸の最中パテ」です。

ぱくっと頰ばると、クセも臭いもなし。「これ、本当にイノシシ?」と想像以上のおいさにびっくり! ジビエの固定概念を変えてくれる驚きの肉体験です。

  • 特別会席のメイン「山のももんじ鍋」

メインのしゃぶしゃぶ「山のももんじ鍋」には、さらなる驚きの肉体験がつまっています!

お肉は和牛・豚肉のほかに、猪肉・鹿肉・珍しい穴熊肉(アナグマ肉)までついた豪華すぎるラインナップ。すっぽんの贅沢出汁にくぐらせて、それぞれの個性を引き立てるタレにつけていただきます。

  • 脂身たっぷりのアナグマ肉をしゃぶしゃぶで

多くの人が見たことも聞いたこともない、幻のジビエ・アナグマ肉。どんな味が気になりますよね?

そのお味は、ずばり「脂身がフルーティーで甘い!」。赤身は適度な歯ごたえがあって、上質な脂はやわらかく、すぐに口の中で溶けてしまいます。噛みしめるほどにじわじわと良い脂の旨味が口に広がり、お肉の大トロみたい。

これを食べるために泊まりたいと思うほど、やみつきになる最高の肉体験でした。

■「界 由布院」ならではの朝時間を満喫

  • 由布院の町を見下ろす「朝霧テラス」で行う「現代湯治体操」

滋味深い夕食に満たされ、心も体も元気満タンに! 朝はちょっぴり早起きして、朝7時スタートの「現代湯治体操」で体を目覚めさせます。

このアクティビティは、無料&予約不要。スタッフのお手本を見ながら、絶景ポーズや田植えのポーズを取り入れた体操に挑戦します。写真は、腰をしっかり落として腰をひねる360度絶景ポーズ。絶景が自慢の「界 由布院」らしいユニークな体操ですよね!

  • 体に優しくヘルシーな味わいの和朝食

運動後はお楽しみの朝食タイム。和朝食はお味噌汁代わりに、大分の郷土料理だんご汁がついてきます。

炊きたての白飯に、七輪を使って自分で焼く野菜、お惣菜、2種のお魚、自家製のお豆腐やヨーグルトなどなど、体に優しいメニューがずらり! 界ブランドで初めてとなる洋食の朝ごはんも注目です。

■「藁綯(わらな)い」のお守りづくり体験

  • お守りづくり体験は予約制

旅の思い出を形に残せるのも、「界 由布院」の嬉しいところ。ここではご当地楽として、農閑期に行われていた手仕事を取り入れた「藁綯(わらな)い」のお守りづくりを行っています。しかも参加料金は無料! 参加しない手はありません。

「藁綯い」とは、藁を手でよりあわせ縄を作っていくこと。しめ縄やワラジをイメージしていただくと、分かりやすいのではないでしょうか? どしっと腰をおろして、藁を足で押さえながらのポーズをキープ。そのまま、手のひらで少しずつ縄をゆっていきます。

  • 大分県の県花・県木の豊後梅にちなんだ、梅の水引を使用

ある程度まで形ができたら、最後に好きな色の水引と梅飾りをつけて完成。出来上がったお守りは、一緒に持ち歩いてもよし。厄除けや魔除け代わりに、お部屋に飾ってもよし。少し難易度が高いように感じましたが、苦労した分だけ愛着もひとしおです。不器用な人も、スタッフが丁寧にサポートしてくれるのでちゃんと作ることができますよ!


「界 由布院」はすべての旅人を癒やしてくれる隠れ家。棚田の美しさをしみじみと感じて、リフレッシュ……。都会暮らしでは得られない、オンリーワンの喜びに出会えるはず!

■Information
「界 由布院」 【場所】大分県由布市湯布院町川上398