■可愛く心癒やされるオンリーワンの夕食

  • 熊が見守る器がキュートな先付け

お楽しみの夕食は「熊で始まり、熊で終わる」オンリーワンの会席です。「え、どういうこと?」と思われた方は、ぜひ写真を見てみてください。

なんと先付けとして運ばれたのは、アイヌ民族が「山の神」として親しんだ熊をモチーフにした器。手作りのため一つひとつ表情が異なる点にも注目です。

この日の先付けは、山わさびがアクセントのイクラとウニをのせた「馬鈴薯海宝盛り」。

  • アイヌ民族の丸木船をイメージした宝楽盛り

北海道の美食とアイヌ文化のすてきな融合は続きます。

お次は、アイヌ民族が交易の際に使った舟をデザインした器にのって、宝楽盛りが登場。舟の中には、ボタンエビやウニ、なまこポン酢など海の幸が盛り付けられています。どれも鮮度抜群でぷりぷりとした食感。ついお酒が進んでしまいそう!

  • 特別会席のメインとして登場する「毛蟹と帆立貝の醍醐鍋」

そして特別会席で味わえるのは、ブイヤベース風の「毛蟹と帆立貝の醍醐鍋」。口にふくむと、魚介の出汁が広がり、毛ガニとホタテのうまみがたっぷり。シメはごはんとチーズを加えて、リゾット風に。さまざまな食材の風味がしみ込んだご飯は、濃厚で感動のおいしさです。

  • バケツからすくって味わうブランマンジェ&熊の足跡入り湯呑み

デザート「北のブランマンジェ」は、なんとバケツ入り! もっちりとろけるおいしさのブランマンジェは、濃厚で口当たりなめらか……。ハスカップラベンダーソースで味変すると、お腹がいっぱいなのにエンドレスで食べられます。

そして、デザートと一緒に運ばれてきた、熊の足跡入りの湯呑みにもほっこり。最後のひと口までおいしく癒されます。

■世界にひとつのアイヌ民族の魔除け作り

  • ロビーに置かれた木札をとって、予約する

ここでぜひ体験してほしいのが、無料で参加できる伝統文化体験"ご当地楽"の「イケマと花香の魔除けづくり」。

これは、アイヌの人たちが魔除けとして身につけていたお守りを作るというもの。ロビーに置かれた"時間入りの木札"が予約代わり(早いもの勝ちなので注意して!)。木札は各回10枚、所要時間は約20分です。

  • お守りの中に入れるハーブたち

時間がきたら暖炉を囲むパブリックスペースに集合。ゆっくりと炎を眺めながら体験できるので、深い集中とリラックスした時間を過ごせます。

ちなみに、「イケマ」とはアイヌ語で「神の足」の意味。花を咲かせる蔓性植物で、根っこの部分をお守りとして使います。

イケマと一緒にお守り袋に入れるのは、コーンフラワーやシラカバの葉などの3種類のハーブ。好きな組み合わせでイケマと一緒に入れ、世界に一つだけのお守りを作っていきます。

  • 色とりどりのハーブを組み合わるのが楽しい

聞けば、茶色く色づいた結び糸は、モール温泉とイタドリ茶を使って染め上げたのだとか。ここまでこだわったお守りを作れるなんて(しかも無料で!)、嬉しいですよね。

完成したお守りは、うっすら中のハーブが透けてみえてかわいい。何より作る楽しさを味わえて、達成感もひとしおです。

ちなみに、筆者は今も大切にお守りを持ち歩いていますが、つねに悪いものブロックしてくれる気がして心強い支えになっています。

■アイヌのお鍋が朝ごはん!?

  • サケとじゃがいものすり流し鍋をメインの朝ごはん

朝もモール温泉にゆっくり浸かって、のんびり朝ごはん。ほっこり温まる和朝食は、アイヌ民族の伝統的な鍋料理「オハウ」をメインにしたここでしか味わえないラインナップです。

  • 途中でバターを入れるとコクがUP

ほかほかと湯気を立てる「鮭とじゃがいものすり流し鍋」は、豆乳や白味噌がベース。じゃがいもをすりおろして加えているため、とろ~り奥深い味わいになっています。

滋味深いお鍋は、体に優しいおいしさ。しっかりお腹を満たし、心までふわっと軽やかにしてくれますよ。

  • 翌朝は舟が出てよりフォトジェニックな光景に

アイヌ文化に触れながら絶景客室で羽根を休め、モール温泉でリフレッシュ。「界 ポロト」だけの感動体験をぜひ味わってみてください。

■Information
「界 ポロト」
【場所】北海道白老郡白老町若草町1-1018-94