連載コラム『30代女子が結婚するためのマネー講座』では、30代女性のための投資スクールを経営し、700人以上の受講生を教えている青柳仁子氏が、30代女性向けに、事例なども交えながら、「結婚するためのマネー術」を伝授します。


こんにちは、青柳仁子と申します。私は、30代女性のための投資スクールを経営しており、700人以上の受講生を教えている経験上、女性の結婚とお金、仕事と家庭のバランスという問題に数多く向き合って参りました。今回の連載コラムでは、そうした経験をもとに、事例なども交えまして、30代女性が結婚するために役立つマネー術を紹介します。

結婚相手として選ばれる金銭感覚とは?

結婚と恋愛は違うと良く言いますが、何が違うかというと、結婚にはその後の生活という現実があることです。

女性の方は当然、結婚相手となる男性について、いろいろ条件を設けているはずです。しかし、相手に求める条件は厳しいのに対して、自分が求められる結婚の条件について考えたことはありますか?

実は、男性が女性に求める結婚相手の条件には、「価値観」「金銭感覚」が入ってくることが多いのです。

女性も、「金銭感覚がしっかりした男性が良い!」と思っているでしょうが、男性も女性に同じような事を求めているのです。

外見を良くしようと、ブランド品や美容にお金をかけて、貯蓄が全く無いような金銭感覚では、そもそも男性から結婚相手として選ばれにくいのです。

また、こういう方もいらっしゃるでしょう。

「ブランド品や美容にはお金をかけていないし、贅沢もしていない。貯蓄もないが、収入が低いから仕方がない。結婚して旦那さんの収入があれば何とかなるはず」。

などと考えている方です。

意外と多いのがこちらのタイプですね。

このタイプの方は、どんなに年収の高い男性と結婚しても貯蓄できないでしょうし、その前に、年収の高い男性と結婚できる確率は低いでしょう。

なぜなら、収入と釣り合わない支出をするような女性と結婚をして家庭を持ったときに、男性は、自分の収入を散財されては困ると考えるからです。

貯蓄できていないのは、収入が低いからではなく、お金の管理ができていないからです。収入に関係なく貯蓄できる人はしています。

ですから、お金のことは苦手で、貯蓄できないのも仕方ない、という考えが、結婚を遠ざけているのかもしれないのです。

まずは「家計簿美人」になりましょう

では、結婚に結びつきやすい金銭感覚とはどんなものなのでしょうか。

冒頭にも書きましたが、私は、30代女性向けの投資スクールを経営しており、ちょうど、婚活世代の方の相談に乗ることが多いので、「婚活中です」という女性とも頻繁に話をします。

彼女たちは、「お金が貯められない」「貯蓄しても使ってしまう」「家計簿がつけられない」と言いながらも、「結婚したい」「彼氏が欲しい」と願っています。

そういう場合、私は、まずは、「自分自身の支出を見直して、ちゃんと貯蓄をしましょう。結婚したら家計のお金を預かるわけですから、そのくらいできないとダメでしょ」とアドバイスします。

考えても見てください、男女問わず、容姿端麗で優しい人でも、浪費癖があったら結婚するのはどうかと思いますよね。

この連載でも後に述べますが、浪費癖がある人は、外見からもわかってしまいます。

私がアドバイスをしている生徒さんの話に戻りますが、彼女たちには、支出を全部書き出してもらい、年齢や収入によっていくら貯蓄すべきかを一緒に考えます。無理のない範囲で良いので、毎月一定額の貯蓄を継続することが大事です。

そうして、1カ月、2カ月と家計を管理していくと、貯蓄残高も徐々に増えていき、無駄遣いをしなくなり、趣味なども充実していくのです。

半年くらい経つと、預金が楽しくなって毎月の貯蓄額が増えたり、「あんなに無駄遣いしていたのが信じられない」と思うようになります。

つまり、支出をコントロールして預金残高が自然と増えていく「家計簿美人」になっていくのです。

そうすると、不思議なことに仕事や恋愛も上手くいくようになる、という人が多いのです。

「家計簿美人」へと変貌していく中で、自然と表情が輝く

「お金が貯まりました」という報告とともに「彼氏ができました」「モテ期が来ました!」「結婚が決まりました」という報告も同時に増えていくのです。

確かに、彼女たちは家計簿美人へと変貌していく中で変わっていきました。

相談回数を重ねるごとに、表情は柔らかく笑顔になり、余裕が生まれていくのが分かります。

無駄遣いによる罪悪感のようなものもなくなり、「また余計なものを買ってしまった、ダメな私…」という自分を否定する感情もなくなります。

「お金」と言うのは、人生の営みのなかで切っても切れないものです。「お金」自体が大事なわけではないのですが、「お金」は大事なこと全てに関わってきます。

結婚後は、さらにその重要性は増すでしょう。

その「お金」について、自分でコントロールできる、管理ができている、という自信は、結婚しても家計を管理できるという自信に繋がるのです。

それをわざわざ口に出して言わなくても、大丈夫です。自信を持てば自然と表情が輝いてきますから。

私は、そんな輝く女性が増えてくれたら嬉しいと考えています。

次回は、婚活前にやっておくべき「家計簿美人」になる方法について、もう少し詳しく解説しますのでお楽しみに。

(※画像は本文とは関係ありません)

執筆者プロフィール : 青柳 仁子(あおやぎ ひとこ)

HITO.CO株式会社 代表取締役、ブルーストーンアカデミー代表、ファイナンシャルプランナー。筑波大学大学院卒業。経営コンサルティング会社にて関東甲信越エリアを統括後、外資系生命保険会社でライフプランナーとして年間100件の成約を獲得する。2007年、HITO.CO株式会社を設立。個人および法人向けに資産形成のサポートを開始。2010年、女性のための投資スクール「ブルーストーンアカデミー」を開校し、投資の基礎知識、お金に困らない自立した女性のライフデザインを教えている。著書「できる女だけが知っているお金の基礎知識」、「ゆっくりお金がたまる確かな方法」は、わかりやすいと30代女性に大好評。ラジオ、TVなどに出演し活躍している。