突然ですが、あなたの自宅は「ゴキブリに好かれる家」になっていませんか?
仕事から帰って、玄関のドアを開けたら、サササッとゴキブリの黒い影が横切ろうものなら……。リラックスどころではありませんよね。そこで今回は、ゴキブリに好かれる家の特徴と、ゴキブリに嫌われる家をつくるポイントをご紹介します。
■家に出るゴキブリの種類って?
「家に出るゴキブリ」には2種類あります。それは「我が家で誕生したゴキブリ」と、「他所から侵入してきたゴキブリ」です。
見慣れれば、パッと見て種類の違いまでは判断できるものですが、「我が家出身か否か」については残念ながら、一度見ただけでは見分けがつきません。ただ、おおよそ推し量ることのできる指標はあります。それは、目撃したゴキブリが、「複数か単数か?」ということです。
家の中で繁殖している場合、時として2~3匹か、それ以上の数のゴキブリを同時に目撃することがあります。それが小さな個体(孵化したばかり)である場合、より確定的となります。どこかに卵が産みつけられ、孵ってエサを求めて活動している様子が窺えるためです。
さてそんな「我が家産まれ」のゴキブリも、自然発生したわけではありません。もともとは、どこか外部から入ってきた個体が繁殖したものであるはずです。
つまり、いかに「我が家」がゴキブリの定着しにくく、生活や繁殖に適さない環境か、ゴキブリに好まれない環境にするかということが非常に肝要なのです。知らないうちにゴキブリに好まれる家になっていないか、ここで一度確認してみましょう。
■ゴキブリに好まれる家の条件
ゴキブリに好まれる家の条件として、以下の10項目があげられます。あなたの家は、当てはまっていませんか?
1. 人の手の入りにくい「隙間」が沢山ある
薄平べったいゴキブリはほんの数ミリの隙間があれば移動できますし、そんな空間を巣(鳥の巣のようなものではなく、仲間が寄り集まれる場所)にすることもできます。冷蔵庫と壁の隙間などの他、家電の内部などに巣くうこともあります。
2. あまり換気をしない、ひと気がない
湿気ったカビ臭いような空気環境はゴキブリの最適環境です。
3. 日常的に掃除の頻度が低い
床に落ちているホコリ、髪の毛、フケ、食べ物のカスなどゴキブリの格好のエサとなります。
4. いつもジメジメしている
ゴキブリは乾燥環境を苦手としています。
5. 植木鉢、プランターが多い
ゴキブリの巣になりやすく、水受け皿は格好の水場になります。
6. ダンボール、古紙、空き缶などのゴミをベランダなどに溜めがち
生ゴミではないのでうかつに扱いがちですが、いずれもゴキブリの生息に好まれ、特にビールの空き缶に残ったビールなどは大好物なので、近隣から寄ってくるリスクが高まります。
7. 洗濯物(汚れ物)を、洗濯機の中に溜めて保管している
下着などの汚れをエサにする、と聞くと気持ちが悪くなりますが、よく寄ってきます。
8. 玉ねぎ、じゃがいもを常温保存している
いずれもゴキブリの好物です。
9. よく生ゴミを捨て忘れる
言わずもがなですが、縛ったゴミ袋の隙間など簡単に侵入して、エサを漁ります。
10. 下駄箱の扉を開けるといつも臭い
あんがいゴキブリ目撃件数の多い玄関、古い靴にこびりついたアカや、カビなど好まれますので、臭う下駄箱周りは危険地帯と心得ましょう。
■お金も手間もかけず「ゴキブリに嫌われる」家にするためできること
裏を返せば、ゴキブリに好かれる家の「逆の状況」を住まい内に作り出すことで、ゴキブリに嫌われ、住まいから去ってもらうこともできなくはないということになります。
特に集合住宅などではベランダ伝いや、古い建物なら壁の中、配管など伝って、よりゴキブリにとって快適環境、住まいへとすみやかに移動することもあります(ただしその逆もあるので、くれぐれも注意してください)。
とりあえず、既に自宅の中で複数のゴキブリを確認してしまった場合であれば、自発的に出て行ってもらうよりも、まずは一度燻煙・燻蒸剤など使って、卵など含めしっかりゴキブリ駆除(殺虫)することが必要になります。
その後、再度移ってきたり繁殖されたりしないように、以下の項目からぜひ実行してみてください。
・1日2回以上の換気を行い、家中の空気を入れ替える
・掃除の頻度を高める
・除湿機を稼働させたり、換気したりする
・植木鉢やプランターを減らす(特に室内観葉植物)
・ダンボール、古紙、空き缶などはすみやかにゴミ収集に出す
・洗濯物は溜めずに洗い、すみやかに干す
・玉ねぎやじゃがいもは洗って野菜室にしまう
・生ゴミをぬかりなく捨てる
・下駄箱内の臭い靴は処分し、時々開け放って乾燥させる
ひとつひとつは決して難しくありませんが、積み重ねていくことが大切なのです。