退社後、まっすぐ家に帰らずにフラフラ~っと娯楽施設や飲食店へと足を運んでしまうサラリーマンを、世間では「フラリーマン」と呼ぶ。どうせなら、話題のスポットでサボりつつ、社会勉強に役立てたい! そんなわがままフラリーマンのお役に立とうではないかと立ち上がったのが、当連載【フラリーマンの流儀 ~デキる男はスマートにサボる~】だ。記念すべき第1回は、「瞑想スタジオ」にフラリと行ってみた。果たして瞑想とは? もしかして新たな自分と出逢えるのか! ?

  • into meditation いざ瞑想へ

西新宿に『瞑想スタジオ』誕生

「瞑想スタジオ」があるのは西新宿。西新宿といえば、「西新宿の親父の唄」by長渕剛。「やるなら今しかねえ~♪」というわけで、なんとなく瞑想にマッチしそうな90's長渕風のオリエンタルな手拭いを頭に巻き、気合を入れて行ってみた。間違ってたら、ごめん。とにかく、進路は西へ。ヨーソロ~!

  • なんとなくオリエンタルな手拭いを頭に巻いて座ってみたところライヴ後の長渕剛感でた

本日お邪魔する瞑想スタジオ「muon」(ムオン)は、ヨガスタジオを展開している「ヨギー」が6月21日にオープンした、日本初の瞑想専用スタジオ。みなさんは、瞑想にどんなイメージをお持ちだろうか? 筆者の発想力からすると、とりあえず「座禅をして目を瞑る」しかでてこない。つまり、お寺で修行している感じ。うつらうつらとうたた寝をしてしまい、お坊さんに「喝ぁぁぁぁ~つっ! 」って叩かれるやつ。でも、みんなほとんどそんなイメージじゃないかな?

ところが、そんな勝手なイメージとは裏腹に、瞑想は文化的な進化を遂げ、世界的に注目を集めているらしい。今は亡きスティーブ・ジョブズをはじめ、マドンナ、イチローなど世界中で活躍するトップランナーたちが実践しているという。関連書籍が多く書店に並んだり、メディアでも取り上げられているそうで、ニューヨークでは瞑想スタジオがヨガスタジオに次いで注目を集め、スパのような高級感のある新しいスタジオやバスの中で行う移動式瞑想スペースなどが展開されているんだとか。う~ん、知らなかった。

入り口からワープして受付へ

JR新宿駅を出て5分ほど歩き、ビルの2階にあるスタジオ内に入ってみた。入り口の「into meditation」と書かれたロゴに誘われて足を踏み入れると、闇の中に一筋の光がスーッと、一直線に伸びている。

  • こちらが瞑想スタジオの入り口

  • 入り口から続く瞑想へのロード。時間旅行的なムードある

あっという間に、タイムスリップしているような感覚を捉える脳と体。ここはいったいどこなのか。ゆっくりと一歩、一歩、光に導かれるままに歩を進める。やがて突き当りにたどり着くと、光は天井に向かって昇って行く。私は、壁をよじ登ろうとしてハッと我に返る。光を蜘蛛の糸と勘違いしていた。瞑想にきたのだった。右向け、右。急に目の前が明るくなった。トンネルを抜けると、そこは雪だった。わけではなく、スタジオの受付、待合室があった。

  • 光に導かれ、辿り着いたつきあたりを右に曲がると、そこにあったものとは?

「いらっしゃいませ」。にこやかに出迎えてくれる女性スタッフさん。予約名を告げ、峠の茶屋にたどり着いた感のある縁台に腰掛けていると、白湯を出してくれた。まずは、リラックスして瞑想の準備をするようだ。そういえば、とくに瞑想するための恰好ってしてこなかったけど、いいのだろうか? 「大丈夫です。会社帰りにスーツでいらっしゃる方もいますよ」(スタッフさん)とのことで、服装は自由。ただし、スタジオは瞑想に適した室温に保たれているとのことなので、適宜温度調節できる服装だと良いだろう。

  • こちらの受付で店員さんに予約名を告げる

ところで、瞑想スタジオに来る人たちって、どんな人たちなんだろう? スタッフさんに訊いてみた。

「フリーランスのクリエーターの方が多いですね。煮詰まったりとか、良いアイデアが出てこないかな、っていう感じで瞑想に来たりする方が結構多いです」

  • そこには茶屋のような和やかな雰囲気の部屋が

わかる~! すげえわかる。煮詰まってカフェで何時間も唸っていたり、とりあえず風呂に入ってみようとか踊ってみようとかあったりするもんな。そんなときは瞑想スタジオにくれば良かったのか。

また、隣接したヨガスタジオのお客さんは9割方女性だが、瞑想スタジオの男女比は意外にも、五分五分なんだとか。ビジネスマンの男性も多いようで、ビジネス書を読んで、スティーブ・ジョブズや松下幸之助が瞑想を実践していたを知り、仕事のパフォーマンスを上げるべくやってくる人がいるそうだ。