まいど、"相場の福の神"こと藤本誠之です。この連載では、上場企業の経営者との面談から気づいた、藤本がすごいと思った、ユニークなビジネスモデルの企業をご紹介します。第17回は、「トヨタのノウハウとIoT技術で製造業の生産性改善」です。

今回ご紹介する平山ホールディングス(7781 東証ジャスダック)は、東京都港区港南に本社がある製造支援会社です。具体的には、製造業の様々な工場の業務請負、派遣、人材紹介を行っています。

モノづくりを支える製造支援

「設備と敷地を持たない製造業」を標榜し「人に付いた技術で日本のモノづくりを支援する」をコンセプトに事業を行っています。他の製造業向け人材派遣会社とは異なり、工場の業務請負が主力事業です。

同社はクライアントから、工場の敷地・設備を借りて生産業務を請け負います。まず、工場の設備等の状況を確認し、生産数・品質などを決めます。これによってコストを算出、利潤を乗せて請負価格を決定し、実際に工場で働く人材を供給して、生産業務を始めます。その後、優秀なコンサルタントが実際の業務を改善し、人員を削減して生産性をUPさせるのです。このことによって、コストを削減して収益を拡大していくといいます。

トヨタのノウハウ

平山ホールディングスでは、トヨタ自動車関連会社のOBが数多く働いています。彼らは、トヨタ式の生産性改善の実務経験があるので、全国のどのような製造工場に行っても、トヨタ式の生産性をUPする改善策を作成することができるそうです。トヨタ自動車の生産性改善のノウハウが、平山ホールディングスを通じて、全国の様々な工場に注入されているのです。

IoT(Internet of Things)技術

また、生産ラインに様々なセンサーやカメラを設置して、生産に関わる様々なビッグデータを収集します。これを、AI(人工知能)を使って解析し、生産性のUPを図っています。

海外展開

日本のみならず、海外においても事業を展開しており実際にタイなどアジアを中心に海外工場の生産性向上をサポートするビジネスを行っています。

福の神の「ここがすごい」
トヨタ自動車の生産性向上ノウハウや、IoTによりビッグデータを集積しAI(人工知能)で解析。日本の様々な生産現場で更に生産性をUPさせることができる。少子高齢化で製造業の現場での人手確保が厳しくなる中、生産現場での生産性を向上させることのできる平山ホールディングスは、まさに国策銘柄だ。また世界中の生産現場に広げており、大きく飛躍的に成長しそうな企業である。

平山ホールディングス (7781)東証ジャスダック

■株式データ
株価 2,829円
単元株数 100株
予想PER(連)16.5倍
実績PBR(連) 2.07倍
予想配当利回り 1.06
時価総額 約49億円

* 株価データは2018年2月27日終値ベース
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藤本誠之

藤本誠之

「相場の福の神」と呼ばれる財産ネット株式会社の企業調査部長。 年間200社を超える上場企業経営者とのミーティングを行い、個人投資家に真の成長企業を紹介している。「まいど!」のあいさつ、独特の明るい語り口で人気。日興證券、マネックス証券、カブドットコム証券、SBI証券などを経て、現在は、財産ネット株式会社の企業調査部長。ラジオNIKKEIで4本の看板番組を持ち、その他テレビ出演、新聞・雑誌への寄稿も多数。 日本証券アナリスト協会検定会員、ITストラテジストAll About株式ガイド。 著書:『難しいことは嫌いでズボラでも 株で儲け続けるたった1つの方法』(SBクリエイティブ)など合計15冊