オンラインでの就職活動が一般化したとはいえ、最終面接などは対面式が多いコロナ禍での就職活動。となるとリクルートスーツは必要です。

この時、色選びは困りませんが、サイズについては迷う方が多いのでは。それは、「体形に合ったスーツ選びが大事」だと知っていても、その基準が曖昧だからです。

パンツのセンタープレスを活かすビジネスファッションでは、必ずしも「ピタッとフィットさせることが正解」とは言えません。ビジネスシーンに最適なフィット感という視点が求められるのです。

世間の常識:スーツは体形に合っていることが大前提!

この「スーツの当たり前」について、『毎朝、迷わない! ユニクロ&ツープライススーツの上手な使い方』(WAVE出版)の著者が解説します。

スーツを試着する際は、シャツも同時に決めよう

ジャケット袖の基準は、「親指の爪先から10~11センチ程度」というように仕立屋さんでは言われ、私も一つの目安にしています。ただ手の大きさは個人差があるため、一概にこの数値を鵜呑みにはできません。

むしろ、面接での印象を変える「清潔感」を演出するうえで大事なことは、ワイシャツが5ミリから1センチ程度ジャケットからのぞいていることです。

ダークスーツからチラ見えする白シャツとのコントラストが爽やかに見えるのはもちろん、そもそもシャツはジャケットの袖裏に「皮脂がつくことを防ぐための下着」という位置付けだからです。

ですから、スーツを試着するとき、ワイシャツも同時に買いましょう。もしくはそのスーツに合わせる予定のシャツを着て、ショップに行くことをお勧めします。

  • 清潔感は「袖先からのぞく」白シャツが決め手

体形に合わせる7種類のお直し

既製のリクルートスーツを体形に合わせる工夫のひとつにお直しがあります。パンツを買ったときに裾を上げるようにジャケットの袖を詰められます。また脇詰めといって胴まわりを絞ったり、ヒップやウエストを微調整したり可能です。

ただし限界はあり、お店ごとにできる範囲は変わります。それでも、上半身は脇詰め・袖詰め、下半身はウエスト・ヒップ・わたり(膝の付け根)・裾幅・裾上げはできるでしょう。試着で違和感を覚えたら、ショップの店員さんにお直しについて訊いてみてください。

「清潔感が大切」ということは誰もが知る事ですが、その清潔感を第一印象で表現するためには、「身だしなみ以上、おしゃれ未満」の視点が必要です。