独身時代はあまり考えていなかった保険。ですが、大切な家族ができたタイミングで入ろうか考えている人も多いはず。今回はそんな夫婦に向けて、保険事情をひも解いていきたいと思います。

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結婚は保険を見直すタイミング。よく言われることですが、その理由を考えたことはありますか? その理由をしっかり理解できると、自分たちにとって必要な保険を必要なタイミングで検討しやすくなります。

この記事では新生活をはじめる人に向けて、そもそも保険で備えるべきものは何なのか、どんなときに保険を見直す必要があるのかについてお伝えします。そして、保険を入りっぱなしにしないための工夫についてもご紹介します。

保険で備えるべき本当のリスク

私たちの日常生活には小さなものから大きなものまで、実にたくさんのリスクがあります。そのすべてのリスクに保険で備えようと思うと、多額の保険料を支払うことになり現実的ではありません。

そもそも保険で備えるべきリスクとはどんなものなのでしょうか。それは、「自力ではカバーできないリスク」です。つまり、自分の預貯金などではまかなえない、より経済的ダメージの大きいリスクが保険で備える対象となります。

病気やケガといったリスクに保険の必要性を感じるかもしれません。ただし、病気やケガの場合、人によっては高額療養費制度といった公的保障や、加入している保険組合独自の給付制度で経済的ダメージが抑えられる可能性もあります。

すでにある預貯金額や受けられる公的保障などの違いによって、同じリスクであっても受ける経済的ダメージは人それぞれです。わが家にとってそのリスクはどれくらい経済的負担があるのか? まずはそこから考えてみましょう。

保険を見直すべきタイミング

結婚や出産、住宅取得や子どもの独立、退職……といった人生における大きな出来事、いわゆるライフイベントが保険を見直すタイミングです。それは、経済的ダメージが大きく変化するから。

結婚して、どちらかが専業主婦(夫)になった場合、働いている人に万が一のことがあった際の経済的ダメージは独身時代と比べると大きくなります。また、子どもが生まれた場合、生活費や教育費といった必要になるお金が増えるので、万が一のときの経済的ダメージもさらに大きくなります。

ライフイベントで保険を見直すときには、経済的ダメージがどう変化しているのか? を意識することで、必要な保障を考えやすくなります。

加入しっぱなしにしない! 安心感を維持するための工夫

保険の加入時・見直し時には一生懸命考えたはずなのに、時間が経つとどんな保険に加入しているのかを忘れてしまいませんか。しっかり保険に加入しているのに、把握できていないことで「今のままで大丈夫なのかな……」と不安が募ってしまう人も少なくありません。

せっかく加入した保険をいつでも確認できるように情報を一元化しておくことは、保険金や給付金の請求し忘れを防ぐのはもちろん、安心感を維持するためにも必要です。

その際、保険証券をまとめて保管しておくだけではなく、保険の加入内容を簡単にまとめた「加入保険一覧表」を作成しておきましょう。

「加入保険一覧表」を作成する過程で、加入内容をしっかりと確認できるので、保障が重複した保険への追加加入を防ぐことができます。また、独身時代に入った保険の受取人を配偶者に変更できていない、会社で加入した団体保険を忘れていた、など情報の更新漏れを発見しやすくなります。

万が一のときにも、「加入保険一覧表」があると家族間の情報共有がしやすくなるので、おすすめです。

家族構成やライフステージが変わるときには都度保険を見直して、保障に過不足がない状態にしておくことが大切です。あわせて、せっかく大切なお金を使って安心感を得るために入る保険だからこそ、それを維持するための工夫をぜひ取り入れてみてくださいね。