「サードウェーブコーヒー」の魅力にどっぷりとはまった筆者。更新が11カ月ほど空いてしまったが、その愛が冷めることはなかった。皆さんは、どんなところでコーヒーを飲むのが好きだろうか。仕事のデスク、運転中の車の中、家のソファ、いい音楽が流れている喫茶店……、人によってさまざまだろう。そんな今回は、ここでコーヒーを飲んでみてほしいとオススメしたくなる場所「丸山珈琲 軽井沢本店」に行ってきた。早速、「丸山珈琲のブレンド・クラシック1991」(税別669円)を飲んでみよう。

「丸山珈琲のブレンド・クラシック1991」(税別669円)

1991年4月に軽井沢で創業した「丸山珈琲」は、産地からカップ1杯に至るまでの全てのプロセスに関わることをコンセプトにしたスペシャルティコーヒー専門店。「丸山珈琲のブレンド・クラシック1991」は、創業時に販売していた味を再現したものだ。舌触りが滑らかで、柔らかなコクを感じる味わい。深入りした苦味が優しく後に残り、名残惜しくなる一杯だった。

東京から約1時間! まるで一軒家のような店舗に落ち着く

「丸山珈琲」は長野県に5店舗、山梨県に1店舗、神奈川県に1店舗、東京都に2店舗の全9店を構えているが、この「丸山珈琲のブレンド・クラシック1991」が飲めるのは「軽井沢本店」のみ。東京から北陸新幹線で約1時間。店舗へは、「軽井沢駅」から徒歩20分ほどかかるので、行くならレンタサイクルがオススメ。店舗によって価格は変わるが、筆者が借りた時は3時間で税別1,100円だった。

自転車を走らせていると、思わず止まって見たくなる景色がちらほら

「軽井沢駅」北口から、まっすぐ進み中山道を左へ。道なりで10分程度走ったら、長野県軽井沢警察署が見えてくる。その手前にある南ヶ丘入り口を右に曲がり、線路をまたぐ歩道橋を渡ったところに店舗はあった。

8月末に訪れたが、ノスタルジックな気持ちになる青空だった

少年心をくすぐられる歩道橋を渡った先に……

「丸山珈琲 軽井沢本店」(長野県・軽井沢)があった

一軒家のような佇まいに、「あれ、ここだっけ?」と思ってしまう。もともとペンションだった建物をカフェにリノベーションしているそうだ。中に入ってみると、ペンションの名残で玄関があり、思わず靴を脱ぎそうになった。

まるで一軒家のような佇まい

お店の外には薪が置かれていた

緑に導かれるように進むと、

カフェらしくない入り口が待っている

玄関のような形をしているが、土足で大丈夫

店内は木のぬくもりを感じる内装で、奥には大きな暖炉がある。冬になるとかなり冷え込むので必需品らしい。

店内は温かみがある。奥には暖炉も

同店の最も魅力的な点は、店外のテラス席だと思う。特に晴れている日は風が気持ちよく、思わず長居したくなる。自然に囲まれており、声や車が通る音もほとんど聞こえない。まるでここだけ時の流れから切り離されているかのようだ。青空を眺めながらぼんやりと物思いにふけっていると、いつの間にか夜になっていた、なんてこともありそう。

物音がほとんどしない落ち着いたテラス

今回は「丸山珈琲のブレンド・クラシック1991」に加えて、「アイス・ゲイシャブレンド(中煎り)」(税別802円)も飲ませてもらった。水玉模様が特徴的なコップは、本店限定の手作り品。中に入った「ゲイシャブレンド」は、初めはオレンジのような酸味を感じ、舌に苦味がゆっくりと溶けていく。最後には花のような香りが口に残り、すっきりとしつつも豊かな余韻にため息がもれてしまった。風味が豊かで、思わず優しくなってしまうような味わいだ。

「アイス・ゲイシャブレンド(中煎り)」(税別802円)

初めはオレンジのような酸味を感じ、舌に苦味がゆっくりと溶けていく

都会にあるスタイリッシュなコーヒーショップは数あれど、現実から隔離されたような空間は「丸山珈琲 軽井沢店」ならではだろう。旅行で軽井沢を訪れる際は、行ってみてほしい。また、「東京でも『丸山珈琲』のコーヒーを飲みたい!」と思う人は、西麻布(東京都港区)と尾山台(東京都世田谷区)にも店舗があるのでぜひ。さらに、9月23日には表参道に新店がオープンするので、そちらにも注目したい。