「ふるさと納税」は聞いたことがあるけど、よくわからない。「ふるさと納税」をやってみたいけど、難しそう。そんな方も多いのではないでしょうか。

このコラムでは、複数回に分けて1からふるさと納税について紹介していきます。ファイナンシャル・プランナーの高鷲佐織が、実際にふるさと納税をやってみて感じたことを交えながらお伝えいたします。

確定申告しないといけないのか?

前回のコラム(第68回)でもお伝えしましたが、ふるさと納税として自治体に寄附をすると、原則として「自己負担額2,000円を除いた全額」が所得税と住民税から控除されます。

  • ふるさと納税について解説!

    改めて1から学ぶ"ふるさと納税" (2) ふるさと納税とはなにか

控除を受けるためには、原則として、ふるさと納税を行った翌年の3月15日までに確定申告をしなければなりません。ただし、2015年4月から、基本的には確定申告をしない会社員等(給与所得者等)の場合は、ふるさと納税先の自治体が5団体以内であれば、ふるさと納税を行った各自治体に申請することで確定申告をしなくてもよい「ふるさと納税ワンストップ特例制度」がスタートしました。

今回は、確定申告が不要となる「ふるさと納税ワンストップ特例制度」についてお伝えします。控除額の詳細な計算方法は次回以降にご紹介いたします。

「ふるさと納税ワンストップ特例制度」

ふるさと納税ワンストップ特例制度を利用する手順をお伝えします。

  • 納税ワンストップ特例制度を利用する手順

【1】 5つ以内の自治体に寄附をする(期間:1月1日~12月31日)
 
【2】 自治体から届いた申請書(ワンストップ特例申請書)と本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証など)を、寄附した翌年の1月10日までに自治体に送付する
※ 1月10日必着のため、1月10日より数日前には、投函しましょう
 
【3】寄附をした翌年の住民税から控除される
※ ふるさと納税ワンストップ特例制度を適用する場合、所得税からの控除はありません

控除されていることの確認方法は?

■会社員の場合

住民税は、会社員等の場合、6月から翌年の5月までの12回に分けて毎月の給与から天引きされます。勤務先が毎月の給与を支払う際に、住民税を差し引いて自治体に納付されるのです。

5月~6月に勤務先から渡される「住民税決定通知書」にて、控除されている金額が「寄附金額-自己負担額2,000円」となっているかを確認しましょう。

一般的には、5月~6月頃に「住民税決定通知書」(正式名称:給与所得等に係る市(区)民税・県(都・府・道)民税 特別徴収税額の決定・変更通知書)が勤務先から渡されます。横長の薄い紙をご覧になったことがあると思います。色や書式は自治体によって異なりますが、「住民税決定通知書」の「税額控除」などの欄に、控除額が記載されています。

また、摘要の欄に「寄附金税額控除額『市民税 ◯◯◯◯円』『県民税 ◯◯◯◯円」』」などわかりやすく記載がある場合もあります。

利用時の注意点

確定申告をする必要がなく、住民税から自動的に税金が控除されるので使い勝手がよいですね。ですが、下記のような注意点には気をつけましょう。

【1】 必ず寄附した自治体へ申請書と本人確認書類を提出しましょう
→ 寄附申込時にワンストップ特例制度の申請を希望しただけでは寄附金税額控除の対象にはなりません。
 
【2】 1つの自治体に複数回ふるさと納税を行った場合、再度申請書などを提出する必要があります
→ 同一自治体であっても、申請をしなければなりません。
 
【3】 確定申告が必要な人は、寄附金控除を申請しましょう 
→ 年収2,000万円を超える会社員等や、医療費控除や住宅ローン控除などで確定申告が必要な人は寄附金控除の申請が必要です。
 
【4】 寄付先が5つを超える場合、確定申告の際に「寄附金受領証明書」が必要になります
→ 寄附を行うと自治体から「寄附金受領証明書」などが送られてきます。当該制度を利用する際には必要ありませんが、5つを超える場合には破棄せずに保存しておきましょう。

今回は、「ふるさと納税ワンストップ特例制度」についてお伝えしました。「ふるさと納税を始めたい!」と思っている方は、まずは、確定申告が不要な「ふるさと納税ワンストップ特例制度」を利用してみてはいかがでしょうか? ただし、寄附先は5つまでとなります。ご注意ください。