今回はご当地缶詰のお話です。東西に長い日本では、その地域ならではの特産品やお料理があり、それが缶詰になって売られているそうです。地域限定販売が多く、普通には買えないのが逆に魅力だとか。

「これ、新商品のご当地缶です!」と興奮に頬を染めながらやってきた缶詰博士。片手に握りしめた缶詰にはチラッとアワビの文字が!

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  • 南三陸おふくろの味研究会/アワビの肝の醤油麹煮 90g 税込み1,500円(写真:マイナビニュース)

    南三陸おふくろの味研究会/アワビの肝の醤油麹煮 90g 税込み1,500円

現地に行かねば買えぬ

ネット通販で何でも買えちゃうこの時代。スマホでポチれば北海道の穫りたて毛ガニが自宅に届くし、沖縄の海ぶどうだって届く。スウェーデン名物の世界一臭い缶詰「シュールストロミング」だって買えちゃうのだ。

しかし、今回ご紹介するのは現地まで足を運ばないと買えないというシロモノ。宮城県の南三陸町で造られている「アワビの肝の醤油麹煮」であります。この1月末に発売されたばかりの新商品であります!

  • アワビの肝の醤油麹煮内観

    アワビの肝の醤油麹煮内観

あ、そうだった~な匂い

さあ皆さん本日もご唱和お願いします。開缶!
滅多に食べられないアワビ、それも肝ということで「一体どんな味だろっ?!」と期待MAXだったが、フタを取った瞬缶に分かった。これは確かに、何度か食べたことのある貝類の肝の匂いであります。

アワビは滅多に食べないけど、サザエとかホタテならたまには食べる。その肝を甘辛く煮た匂いとまったく同じ匂いなのだ。ちょっと安心した。

表面に見えるつぶつぶしたのは醤油麹の麹である。この缶詰はただの醤油煮じゃなく、醤油"麹"煮というちょっと手の込んだものなのだ。

  • 肝はこの大きさ

    肝はこの大きさ

超、濃厚

肝のひとつを取り出してみるとこの大きさ。想像していたよりも大きい。ということは、元のアワビ様は生前けっこうな大きさだったのではないか。

そのまま頬張ってみると……。むっ、ものすっごく濃厚だ。それでいて鶏レバーやあん肝のような脂っぽさはない。貝類の肝特有のウマさであります。

醤油麹の上品なしょっぱさも染み込んでいて、磯臭さはナッシング。

  • かまぼこに盛りつけ

    かまぼこに盛りつけ

この価格でもお得缶アリ

かくのごとし。薄切りしたかまぼこに、アワビ肝を1/2程度にカットして乗せてみた。ちょいと居酒屋風なアレンジであります。

こうやって食べると、淡泊なかまぼこに濃厚アワビ肝がまとわりつき、一気にぜいたくな1品になった。例えて申せば、カニ肉にカニミソをまぶして食べているような感覚。

画像の一番手前のやつは、どうもアワビのヒモっぽい。必ず入っているのか、たまたま入ってしまったのかは不明だが、嬉しいサプライズである。食感がしゃくしゃくしているから、肝のねっとり食感との対比が楽しめる。

こうしてかまぼこ4枚に盛りつけても、缶にはまだ1/4の肝が残った。1,500円という高価格でもお得と言わざるを得ない。

残りは冷蔵庫に入れておき、友人を呼んで振る舞う予定であります。

缶詰情報
南三陸おふくろの味研究会/アワビの肝の醤油煮 90g 税込み1,500円
南三陸さんさん商店街(宮城県本吉郡)で購入可