寒い時期にもっともおいしくなるのがブリと大根です。その2つを合わせて煮込んだブリ大根はまさに旬の味で、煮物料理の代表格。でも家で作るのはちょっとハードルが高いですね。
「ご安心ください、缶詰で食べられます!」とドヤ顔でやって来たのは缶詰博士の黒川氏。この人は何でも缶詰に結びつけるので今さら驚きませんが、でもブリ大根の缶詰ってあるんですね。
冬の味覚を今のうちに
河津桜が咲き始め、三寒四温の"温"が増えてきた今日この頃。もうすぐ冬が終わると思ったら、急にブリ大根が食べたくなった。なぜかというと、ブリと大根はどちらも2月いっぱいまでが旬だからだ。
そこで慌てて取りだしたのが、木の屋石巻水産の「漁師町のぶり大根」缶であります。慌てる必要はまったくないけど(缶詰だからいつでも食べられる)、冬の味覚を今のうちに味わっておきたかった。
木の屋らしい味付け
いつものように缶ごと湯せんで温めてから、開缶! 缶内の半分を大根(2枚)が占め、その隣にはかなり大きくカットされたブリがゴロリゴロリ。いいですねェ、この武骨な切り方。実に頼もしい。
大根はすっかりしょう油色に染まっているけど、缶汁の色はそれほど濃くない。スプーンですくって舐めてみると、しょう油の塩気を甘さが包んだ優しい味だ。いかにも木の屋らしい味付けであります。このおいしい缶汁、何かに使えないかな?
煮卵風に
思いついたのは、ゆで卵を缶汁に浸けて煮卵風にすることだった。卵を固めにゆでて、缶汁とともに器に入れる。缶汁の量が少なく、ゆで卵が半分しか浸からないが、ラップで巻いて、ゆで卵とラップの間に缶汁が浸透するようにした。その間にごはんを炊いておく
ブリ特有の臭みなし
かくのごとし。熱々の白ごはんに、ブリ大根、半分に切った即席煮卵、高菜漬けを乗っけて、最後に缶汁をぶっかけた。何となく居酒屋の〆メニューのような佇まいになったが、お味はどうか?
ブリの背身はみっちりした歯応えがありつつ、ボソボソ感はなし。腹身も引き締まっていて、かんでいると脂が出てくる感じだ。どちらもブリ特有の臭みはまったくない。
大根は切り口の角が立っていて固そうに見えたけど、箸を入れるとスッと切れるくらいの柔らかさだ。ブリのうまみと缶汁をたっぷり吸い込んでおり、これだけでも白ごはんがすすんじゃう。
でも、ゆで卵には味が染みてなかった。半分に切ってから浸けるのがオススメであります。
缶詰情報
木の屋石巻水産/漁師町のぶり大根 170g 620円
同社の直販サイトなどで入手可