ビジネスでもプライベートでも席次(上座・下座)を知らなければ、相手に失礼になり、評価を落とすことも多々。今回は席次の基本、及び、応用編についても触れてまいります。

どんな場所であっても、一瞬で席次が認識できるよう、日ごろから感覚を鍛えておきましょう。

あなたの『育ちがいい』振る舞いは、きっと周りに差をつけますよ!

  • 席次の理解度であなたの印象は変わる

会議室、応接室、リビング

こちらは基本中の基本です。会議室や応接室、リビングの席次を把握していれば、他の場所でも応用ができますので、大人としてしっかり認識しておいていただきたいところです。

まず何を置いても一番先に確認していただきたいのが、出入り口の位置。その部屋のどこにドアがあるか……から席次マナーは始まります。

出入り口に一番近くの席が「下座」になります。やや落ち着かない席、また、サッと立ち上りさまざまな用事に対処しやすい席。いわゆる、企業であれば新人さんの席でしょう。ビジネス以外のシーンにおいても、年齢の若い方や、幹事さんなどが座る席です。

逆に、その出入り口から最も離れた場所に位置する席が「上座」。落ち着くお席、となります。

メンバーの役職や年齢を考慮していきますが、もし、訪問者・招いた側という立場がある場合はこの限りではありません。訪問者、つまり「お客様」には奥の上座の方に座っていただき」、招いた立場の方は下座側へ座るのがマナーとなります。

では、以下もこの基本にて上座と下座を確認してまいりましょう!

レストラン

レストランでも、まず基本の出入り口から考えていきますが、それと同時に、通路というものにも配慮が必要になってきます。スタッフの方がサービスのために往来する通路のすぐ脇に座るとやはり落ち着きませんよね。ですから通路側は下座。奥側が上座です。

しかし、このルールが逆転する場合も! それは、窓から見える景色が素晴らしい場合など。春の桜が美しい時期や、夏の緑、秋の紅葉……など景色が楽しめる場所では、手前側、通路側であってもそちらに誘導したいものです。

この際に忘れてはいけないのが、相手に意向を尋ねる、ということ! 「外の景色がよくご覧いただけるこちらのお席はいかがですか?」とひと言添えるだけで、席次をきちんと把握しつつも、心遣いができる『育ちがいい人』という印象になりますよ。

エレベーター

エレベーターという狭い空間であっても、やはり席次は存在します。操作ボタンを押す役割のある方はその前に立ちますので、こちらが下座。

では、上座はどこになるのでしょう? 部屋のように椅子があるわけではありませんので、大よそとして考えていただきますが、エレベーターの奥側、ドア近くではない場所が上座となります。

但し、混雑しているときなどは、窮屈だったり、降りにくかったり…… とかえって不快にさせてしまうこともありますから、周りの様子を見て臨機応変に誘導なさってくださいね。

タクシー、自家用車

タクシーやハイヤーのようにドライバーがいる場合は、その運転席の後ろの座席、つまり後部座席の一番奥が上席になります。2番目は後部座席の手前側の席。3番目は後部座席の真ん中の席。そして最も下座となる席が助手席です。

ただし、自家用車の場合は少々違いますので注意が必要です。1番の上座は助手席。つづいて、後部座席の奥、手前、中央の順番となります。