先日、ルワンダ大使とお話をする機会がありました。ルワンダというと、映画『ホテル・ルワンダ』や『ルワンダの涙』を思い出す人が多く、"危ない国"という印象があるかもしれません。しかし、現在のルワンダは「夜、外に出ても安全な国」だそうです。海外を知ること、海外旅行に行くことは、自分の見聞を広げることにつながります。百聞は一見にしかず。先入観だけで外国を判断せずに、いろいろなものを見に行ってくださいね。それでは、今回はホワイト・サンズでのトレッキング体験や遊びについてご紹介します。

トレッキングの準備は、ビジターセンターから

最初にホワイト・サンズを訪れた際、1泊2日しか滞在できなかった。この日数では、ホワイト・サンズを満喫というわけにはいかなかったので、2回目に訪れたときは3泊4日の日程で最寄りの街・ニューメキシコ州アラモゴードに宿泊することにした。

1日目は夕方に到着したので、夕日の写真だけを撮り、モーテルにチェックイン。2日目に「今日はトレッキングをしよう」と午後からホワイト・サンズへ。まずは、ビジターセンターに行き、ルートやコンディションなどを聞く。私たちは、1番奥のパーキングエリア「ハート・オブ・ザ・サンズ(Heart of the Sands)」から出発する「アルカリ・フラット・トレイル(Alkali Flat Trail)」を歩く予定にしていた。だが、数カ月前の雨で、前回のコラムでも紹介したデューンズ・ドライブの後半部分が閉鎖され、ハート・オブ・ザ・サンズまで車では行けないとオフィシャルサイトに書かれていた。なので、トレイルも歩けるのか心配していたが、ハート・オブ・サンズより手前のパーキングから歩いてトレイルヘッド(トレイルの出発地点)まで行けると言うことだったので、出発。そこへ偶然、朝にそのトレイルを歩いてきたという人と会い、「すごく綺麗で良かったよ! 楽しんできて! 」と言われ、より期待が募った。

白い世界を延々と歩き、いろいろなものを発見

私たちは教えてもらったパーキングで車を停め、トレイルヘッドへ。そこに立てられていた看板の下に小さなボックスがあり、その中に入っているノートに名前と出発時刻を記入。とても長いトレイルなので、万が一の時のために、きちんと出発時刻を書いて行かなければいけないのだ。

砂漠なので、トレイルと言っても決められた"道"があるわけではない。それではどうやって歩いて行くのか? ずばり……、目印のポールをたどって、トレイルを歩くのだ。出発前に寄ったビジターセンターで「ポールが立っているから、それを見ながら歩いてね。見ていたポールに着いたら、次のポールを見つけてからそこを目指して歩くこと。前のポールが見えない場合は、絶対に進まないでね。それと、道を反れたら帰れなくなるから、くれぐれも道を外さないように」とアドバイスされていたので、トレイルに入ってすぐに、最初のポールを探した。それをたどって進んで行くと、5分ぐらいで前方にポールが2つあるのを発見。トレイルはループになっているので、どっち回りでもいいという。私たちは右回りに行くことを選択した。

このポールを頼りに歩いていきます。なぜか、ここにはダンベルが置かれていました。私たちが訪れた数日前からあったそうです

砂に足を取られて歩きにくいため、途中でサンダルを脱ぎ、裸足になった。裸足になると、表面は程よい温かさ、そして砂の中は冷たく気持ちが良かった。ポールを確認しながら、どんどん歩いていく。すると、草も全く生えていない真っ白な世界が延々と広がっていた。そして、ちょうど歩き始めて2時間ぐらいのところで、小さな池を発見。通常、ホワイト・サンズの中に池や湖はないのだが、数カ月前に降った雨の影響で一時期だけ存在しているものらしい。水は透明度が高く透き通っていて、空の雲が水面に映っており、最高に綺麗だった。せっかくなので中に入ってみる。冷たい。砂が細かいので、泥の中にどんどん足が埋まっていく。大騒ぎしながら、しばらくそこで遊んで、ちょっと休憩。

雨でできた小さな池。空の雲が水面に映っています。勝手にハートレイクと名づけました

案内板がありました。もちろん、この水溜りの案内板ではなく、ここの砂山の成り立ちなどが書かかれていました。綺麗だったので、中に入って遊んでみました

出発地点から一番離れている場所です。足跡もなく、真っ白な砂漠が続きます

3時間以上歩いたところで、今度は木がいっぱい生えた変な白い岩山を発見。なんだか、宮崎駿氏の手がける作品にでてきそうな物だ。トレイルのポールからは、かなり離れたところにあったが、面白そうなので近寄ってみた。ホワイト・サンズの砂が固まってできた砂岩から、木や草が生えている。どうやってできたんだろうと不思議になった。しかも、この奇妙な塊があるのは、この周辺だけで、私たちが先ほどまで歩いていたトレイル内やデューンズ・ドライブ周辺にもこんな砂岩は1つも見当たらなかった。

突如登場した変な砂岩は、今にも動き出しそうでした。高さ4m、直径4mぐらいありました

結局5時間近くかかり、トレイルヘッドへ戻ってきた。その間、誰にも会わず、私たち2人だけでホワイト・サンズを満喫できた。帰りも当然、出発時刻を書いたノートに帰着時刻を記入する。これを書き忘れたら、まだ帰ってきていないと思われて捜索されかねないので、絶対にしなければならない。

白い砂山でソリ遊びもできる

トレイルを歩いた次の日は、デューンズ・ドライブ周辺でピクニック。ここのギフトショップでは遊び用のソリを売っているのだが、返品することができ、返品すると数ドルが返ってくる。もちろん、販売されているものなので、返却の必要はなし。でもこの辺りは雪が降る地区でもなく、家にソリを持って帰っても使えないので、ほとんどの人が返却するようだ。なんだか、アメリカらしい考えだ。返品されたソリは中古品としてまた販売され、それを次の購入者が返品しても数ドルを返してくれる。私たちも中古を買い、デューンズ・ドライブへ。気に入った場所を見つけ、ソリ遊びをしてみる。見た目より勾配が急なので、スピードが出て結構怖かった。

お昼を過ぎた頃から、急に人が増え始めた。週末に"ちょっと遊びに"来た家族連れがほとんどだ。ホワイト・サンズが"ちょっと遊びに来れる場所"なら、子供は幸せだろうなと、私たちは彼らを見ながら思った。

休日に家族連れでホワイト・サンズへ。午後からはもっと人が増えました

次回は、ホワイト・サンズから車で約2時間、世界遺産に登録されているカールズバッド洞窟群国立公園をご紹介します。お楽しみに~。

(写真:フォトアーティスト飯富崇生)

フォトアーティスト飯富崇生のミニコラム:昼のホワイト・サンズ撮影術
今回は昼のホワイト・サンズの撮影術について。朝夕と違い、昼のホワイト・サンズは、真っ白な砂と青い空。まさにホワイト・サンズ! という写真を撮ることができる。しかし、昼の写真撮影は、なかなか難しい。スキー場のゲレンデで写真を撮ったことがある人は想像できるかもしれないが、コントラストが強すぎて、白い部分が真っ白に、強い陰の部分が真っ黒になってしまうのだ。これでは表面のせっかくの美しい砂模様が無くなってしまう。対策としては、コントラストを下げるフィルターを使うことと、露出をオーバーぎみに補正することが挙げられる。あとは、時間がポイント。太陽が真上にある朝11時~14時ごろまでは、否が応でも白い砂の"表情"がなくなるので、この時間帯の撮影はあまりお勧めしない。逆に午前中や夕方15時以降だと、太陽も傾き、砂にも明と暗の"表情"が現れ、よりドラマチックな場面になる。ぼーっとしすぎると太陽の色が黄色から赤へだんだんと変化してくるので、白い砂と青い空、そしてドラマチックというキーワードをつなぐ場面は朝8時~10時、15時~17時ごろまでと言える。
アクセス情報
最寄りの国際空港:エルパソ国際空港。2007年8月現在、日本からの直行便はないので、アメリカ西海岸各都市やテキサス州ダラスフォートワース国際空港を経由する。 エルパソからホワイト・サンズのまでは、フリーウェイI-10→I-25→US70で約2時間。
周辺観光地
エルパソ、サンタ・フェ、タオス・プエブロ、アコマ・スカイ・シティ、チマヨ、ロズウェル、カールズバッド洞窟群国立公園など