愛知県といえば東京、神奈川、大阪の次に人口の多い愛知県。自動車産業が盛んで、日本における製造品出荷額は堂々の1位。一方、野菜や果物、花き、地鶏、ブランド豚なども多く生産される農業県でもあります。
人気の観光地は「ジブリパーク」や「名古屋城」、「レゴランド」など。手羽先、みそかつ、ひつまぶしなどは「なごやめし」として親しまれ、昭和レトロな雰囲気が残る喫茶店文化も有名です。
この愛知県にライバルがいるとすれば、どの都道府県だと思いますか。本記事ではマイナビニュース会員を対象にアンケート調査を行いました。結果をランキングにまとめてご紹介しますので、ご自身のイメージと照らし合わせてみてください。
愛知県にライバルの都道府県はあると思う?
「愛知県のライバルの都道府県があると思うか」を聞いたところ、回答は以下のようになりました。
ある…55.6%
ない…44.4%
愛知県のライバル県ランキング
次に「愛知県のライバルはどの都道府県だと思うか」を、上の質問で「ある」と答えた方に聞きました。得票数の多かった順にランキングにすると以下の通りです。
1位 大阪府(30.4%)
2位 福岡県(13.7%)
3位 静岡県(11.9%)
4位 神奈川県(6%)
5位 岐阜県(5.4%)
6位 北海道(3.6%)
6位 東京都(3.6%)
8位 兵庫県(3%)
8位 千葉県(3%)
ここからはランクインした都道府県の概要と、「ライバルだと思う理由」などをご紹介します。
1位 大阪府(30.4%)
愛知県のライバル県ランキング、1位は「大阪府」でした。関西一の大都市をもつ大阪府をライバルに挙げる方が、全体の3割となりました。
大阪府は全国で2番目に小さいですが、人口は800万人を超えて全国3位の多さ。商人の町として発展してきた歴史があり、江戸時代には物資を運ぶ運河が多く掘られ、「水の都」と呼ばれていました。
大阪府は「食い倒れの街」としても知られ、たこ焼き、お好み焼き、串カツ、豚まん、かすうどんなどが大阪グルメの代表的なもの。ミナミの繁華街には飲食店が連なり、個性的な立体看板や夜のネオンを目当てに多くの観光客でにぎわいます。
ライバルだと思う理由
「東京の次に来る大都市は、名古屋か大阪だと思うから」(50歳男性)
「『東名阪』といわれるくらいだから」(60歳男性)
「愛知県の人は東京よりも大阪に対してライバル心が強そう」(51歳男性)
「お城などの名所や美味しいグルメなど、似ている気がする」(63歳女性)
「どちらにも有名な大企業があるから」(46歳男性)
2位 福岡県(13.7%)
2位は「福岡県」でした。広さは、愛知県は全国27位、福岡県は29位でほぼ同じ。人口では愛知県が4位なのに対し、福岡県は8位で200万人ほど少ないですが、人口50万人以上の政令指定都市が福岡市と北九州市の2か所あります。
愛知県は自動車産業をはじめとする重工業が盛んですが、福岡県の場合は製鉄業。日本の近代化を支えた「八幡製鐵所」はそのシンボルとして世界遺産に登録されています。また、福岡市の天神は九州一の繁華街として知られ、企業や商業施設が集中し、中洲周辺の屋台は名物となっています。
ライバルだと思う理由
「東京、大阪、その次が名古屋か博多か、というイメージがあるので」(24歳女性)
「同じような規模の都市があり、人口も近いから」(48歳女性)
「経済的には東京や大阪にかなわないが、山や海など自然豊かなところが似ているので」(54歳男性)
「名古屋と福岡は、それぞれのドームがコンサートの会場になったりならなかったりする頻度が似ていると思う」(33歳女性)
3位 静岡県(11.9%)
3位は「静岡県」でした。相模湾、駿河湾、遠州灘に面して長い海外線をもち、愛知県とは隣り合っています。日本有数の漁獲量を誇る焼津港や清水港があり、金目鯛や伊勢海老、桜えび、浜名湖のうなぎなどの産地としても知られています。
愛知県との県境に近い浜松市は、ものづくり産業が盛んな地域。とくにバイクの世界的企業である「ホンダ」、「ヤマハ」、「スズキ」は浜松発祥とされています。ピアノや管楽器などの楽器製造メーカーが多いことも大きな特徴です。一方、茶畑が広がる牧之原台地では、全国4割のシェアを占めるお茶が生産されています。
ライバルだと思う理由
「豊田市のトヨタと浜松市のホンダが典型的な例。徳川家康公ゆかりの地としてもお互いに競い合っているから」(74歳男性)
「隣接しているので何かと比べられるはず。新幹線は、静岡県のほうが便利なのかなと思う」(46歳女性)
「産業が似ているから」(49歳男性)
4位 神奈川県(6%)
4位は「神奈川県」でした。面積は全国で5番目に狭いですが、人口は大阪府を上回り、東京に次いで2番目の多さ。東急線や小田急線などの交通網が発展し、東京都心からのアクセスも便利です。川崎や横浜には工業地帯が広がっています。
都心よりはベッドタウンとして住宅や商業都市が密集する一方、鎌倉や小田原、箱根など、自然豊かで歴史を感じられる地域があるのも魅力。三浦半島にはまぐろの遠洋漁業の基地で有名な三崎港があり、相模湾に面したエリアには茅ヶ崎海岸や大磯ロングビーチなどマリンスポーツのメッカも。
ライバルだと思う理由
「名古屋と横浜という大都市をもつ同士であり、どちらにも世界的な自動車メーカーの本社や、有名な城があるから」(56歳男性)
「大都市ではないが、二番手というイメージがあるから」(64歳男性)
5位 岐阜県(5.4%)
愛知県のライバル県ランキング、5位は「岐阜県」でした。愛知県の北部に位置する、海のない内陸県。県庁所在地の岐阜市は、名古屋市と同じ濃尾平野にあります。市内を流れる長良川は日本三大清流のひとつに数えられる清流で、鮎の産地として、また伝統芸能「鵜飼い」でも知られています。
岐阜県北部の白川郷には世界遺産に登録された合掌造り集落があり、三角屋根をした大小100の家々と、そこで営まれている暮らしに触れることができます。また、豊かな自然や歴史的な町並みが残る飛騨高山エリアも人気。岐阜のご当地グルメには飛騨牛、高山ラーメン、朴葉(ほおば)味噌焼きなどがあります。
ライバルだと思う理由
「隣同士で、文化が似ている気がするので」(59歳男性)
「愛知県と岐阜県には、歴史的に切っても切れない関係があるから」(61歳男性)
6位 北海道(3.6%)
6位には「北海道」も入りました。東京都の約40倍の広さを誇り、札幌、函館、富良野、知床など、魅力的な観光地をいくつも抱える北海道。大自然のなかで美味しい食べ物や温泉を楽しめることが魅力で、「都道府県魅力度ランキング」では常に1位をキープする絶対的な存在です。
北海道の産業といえば、農業や漁業、食品製造業、サービス業などでしょう。広さと冷涼な気候を生かしてじゃがいもや玉ねぎなどが栽培され、漁業では鮭、かに、いくら、うに、ほたてなどが豊かに揚がります。新鮮な海鮮丼が食べられる「函館朝市」は観光客に大人気のスポットです。
ライバルだと思う理由
「グルメのレベルがきっ抗しているように感じるので」(49歳男性
6位 東京都(3.6%)
6位には「東京都」も入りました。香川県、大阪府に次いで全国で3番目に小さいですが、全人口の10%を超える約1400万人が暮らしています。世界経済、政治、カルチャーの中心として注目を集め、外国人観光客だけで年間約2000万人も訪れています。
都心部には新宿、銀座、上野、浅草、渋谷、六本木など特色あるエリアが密集。少し離れた多摩地区には住宅街が続き、高尾山やキャンプなどが楽しめる奥多摩の自然も広がっています。世界自然遺産に登録された小笠原諸島も東京都の一部です。
ライバルだと思う理由
「愛知県の人からしたら、東京ではないかと思うから」(53歳男性)
「とうてい勝てない相手として永遠のライバル」(65歳男性)
8位 兵庫県(3%)
8位は「兵庫県」でした。日本海、瀬戸内海、太平洋に接していることから、多様な風土と気候が見られる兵庫県。太平洋側には日本有数の国際貿易港・神戸港があり、その周辺には異人館の町並みやレンガ倉庫、「神戸ハーバーランド」など港町らしいおしゃれな雰囲気が広がっています。
瀬戸内海に浮かぶ淡路島は玉ねぎの産地として有名。明石市と結ぶ明石海峡大橋は、吊り橋として世界最大級の長さを誇ります。そのほか、兵庫県には華やかなステージが魅力の「宝塚歌劇団」の大劇場、白鷺城として知られる「姫路城」、レトロな雰囲気の「城崎温泉」など、見どころが充実。
ライバルだと思う理由
「愛知県も兵庫県も、スポーツが盛んだというイメージがあるので」(42歳女性)
「シャチホコの名古屋城、白鷺の姫路城と有名なお城があるから」(54歳男性)
8位 千葉県(3%)
8位には「千葉県」も入りました。東京のベッドタウンとして、全国で6番目に人口の多い千葉県。ねぎや白菜、小松菜、梨、いちごなどが多く栽培されている一方、銚子港は年間の水揚げ量が全国トップクラスを誇るなど漁業も盛んです。
東京湾に面した京葉臨海地域と呼ばれる地域には、石油や鉄鋼のコンビナートがありエネルギー産出の拠点に。日本の玄関口である「成田国際空港」や、巨大テーマパークの「東京ディズニーリゾート」など、世界的に有名なスポットがあるのも千葉県です。
ライバルだと思う理由
「国際空港があったり、規模の似ている都市があったり。都市と郊外の近さも似ているような気がするので」(54歳女性)
愛知県のライバル県、中部地方でない県も多数ランクイン
愛知県のライバル県ランキングをご紹介しました。1位「大阪府」、2位「福岡県」、3位「静岡県」という結果になりました。ご自身のイメージと比べていかがでしょうか。
大阪府には3割近くの票が集まりました。日本の三大都市を表す「東名阪」という言葉から、東京の次を競う存在として大阪が選ばれた様子。名古屋城に対する大坂城というイメージで選んだ方もいるようでした。
続く福岡県は、九州一の繁華街があり、愛知県と同じように重工業が盛んなイメージがあることや、名古屋と福岡にあるドームが著名なアーティストのドームツアー会場として並ぶことなどが理由に挙げられていました。
ライバル県ランキングでは、近隣の都道府県が上位に選ばれることが多いですが、愛知県の場合は少し違うよう。ライバル視するには単に距離が近いからという理由のほかに、さまざまな視点があるようです。あなたも、ご自身の出身地や今住んでいる地域にライバルの都道府県があるとすればどこなのか、考えてみませんか。
調査時期: 2025年1月14日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男女合計302人(男性: 226人、女性: 76人)
調査方法: インターネットログイン式アンケート