高知県と聞いて、何が思い浮かびますか。太平洋に広く面した高知県には、この土地ならではの景観、グルメ、歴史に関わるスポットなどが数多くあります。幕末の時代を生きた、あの有名人も高知県出身です。

本記事ではマイナビニュース会員を対象に「高知県といえば何が有名か」を聞くアンケート調査を実施。結果をランキングにまとめました。高知県を訪れるのにおすすめの季節などもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

高知県に行ったことはある?

高知県出身、または旅行や仕事で高知県を訪れたことがあるかを聞いたところ、結果は以下のようになりました。

はい…64.9%
いいえ…35.1%

本記事のランキングは、「はい」と答えた方からの回答を元に作成しています。

高知県といえばランキング

次に「高知県といえば何が有名か」を聞いたところ、回答は以下のようになりました。

1位 かつお(20.7%)
2位 四万十川(18.7%)
3位 よさこい祭り(10.6%)
4位 坂本龍馬記念館(9.1%)
5位 桂浜(7.6%)
6位 はりまや橋(5.1%)
7位 室戸岬(4.0%)
8位 高知城(3.0%)
8位 フルーツトマト(3.0%)
10位 足摺岬(あしずりみさき)(2.5%)
11位 ひろめ市場(2.0%)
11位 アイスクリン(2.0%)
13位 龍河洞(りゅうがどう)(1.5%)
13位 文旦(1.5%)
13位 うなぎ(1.5%)
16位 龍頭岬(りゅうずみさき)(1.0%)
16位 オクラ(1.0%)
16位 鍋焼きラーメン(1.0%)
16位 土佐ジロー(1.0%)
20位 柏島(0.5%)
20位 室戸ドルフィンセンター(0.5%)
20位 こうしめし(0.5%)

ここからは10位までの項目について、おすすめのポイントなどをご紹介します。

1位 かつお(20.7%)

高知県といえばランキング、1位は「かつお」でした。高知県はかつおの消費量が日本一。有名なかつお料理といえば、やはり「かつおのたたき」でしょう。三枚におろしたかつおをわらなどで炙ってからスライスし、にんにくや玉ねぎをのせ、ぽん酢をかけていただきます。

かつおには旬が2回あり、4~5月の「初がつお」は脂がのる前のあっさりとした味わいが、8~9月の「戻りがつお」は脂のたっぷりのったうまみたっぷりの身が特徴です。

3つのポイント

  • 消費量日本一: 高知県は日本で一番かつおを食べる県です。
  • 県の魚: 県民に親しまれる魚として、1988年から県の魚に指定されています。
  • 豪快な一本釣り: かつおは一本釣り漁が一般的。空を舞うように次々と釣り上げられる光景は迫力満点です。

おすすめする理由

「にんにくをきかせたかつおのたたきが、たまらなく好きなので」(44歳男性)
「今まで食べてきたかつおは何だったのかと思うほど、美味しかった」(33歳女性)
「郷土料理店で提供された、皿鉢料理に圧倒されたので」(61歳男性)
「わらで焼いたかつおは香ばしくて美味しい」(28歳男性)
「毎年オリックス・バファローズの秋季キャンプを見学に行くが、その時必ずかつおのたたきを食べます」(56歳男性)

2位 四万十川(18.7%)

2位は「四万十川」でした。高知県西部の山あいを流れ、日本最後の清流とも呼ばれる1級河川。上流の一部を除き、大きな蛇行をくり返すゆったりとした流れが特徴です。河口付近では白い砂州とのコントラストが美しい景観を生んでいます。

  • 四万十川が2位でした

    四万十川

四万十川では何本もかかる沈下橋も観光名所となっています。これは台風などで川が増水した時に備えて欄干をなくした橋のこと。住民の生活道路としてなくてはならない存在です。雄大な自然に囲まれた橋は爽快感にあふれ、ドラマの撮影スポットとして人気の橋もあります。

3つのポイント

  • 鮎やうなぎ: 伝統的な鮎の火振り漁やうなぎの養殖が行われており、時期によっては天然うなぎがとれます。
  • 川のレジャー: カヌー、サップ、ラフティング、周辺地域ではキャンプ、サイクリングなどが楽しめます。
  • 夏の花火大会: 夏に開催される「しまんと市民祭」のクライマックス。清流の川面に映る花火は趣があります。

おすすめする理由

「高知県といえば、四万十川の遊覧船で観光案内を聞きながら食べたうなぎの味が忘れられない」(52歳男性)
「日本一の清流といわれるだけあって、見たことがないくらいに水が澄んでいた」(48歳男性)
「30年前、カヌーで4日かけて川下りをしたことがあり、水の美しさが印象に残っている」(65歳男性)
「四万十川ならではのグルメを満喫してみたいから」(34歳女性)

3位 よさこい祭り(10.6%)

3位は「よさこい祭り」でした。1950年代に、高知市の商店街に活気を呼ぼうと始められたお祭り。今では全国に知られる大規模なお祭りとなっています。8月に前夜祭と後夜祭を含めて計4日間行われ、約200チーム、約2万人の踊り子達が街を盛り上げます。

よさこい祭りで守らなければならないのは、鳴子を持って踊ることと、公式ソングである「よさこい鳴子踊り」のフレーズを入れること。衣装や音楽は各チームにゆだねられ、派手な柄やポップ調にアレンジした曲などで見る人を飽きさせません。

3つのポイント

  • 17の会場: 隊列を組んで踊りながら通りを進んだり、特設のステージでパフォーマンスがくり広げられたりと街中が会場に。
  • 花火大会: 4日間の祭りの初日には「高知市納涼花火大会」が開催されます。
  • 全国大会: 最終日にはよさこいの全国大会が開かれ、日本各地からエントリーしたチームが踊りで競い合います。

おすすめする理由

「よさこい祭りの前夜祭のワクワク感がたまらなく好きなので」(40歳男性)
「高知市が1年で一番盛り上がる時なので」(47歳男性)
「にぎやかでエネルギッシュ。よさこいと名の付くイベントは日本各地にあるが、その本家本元だと思うので」(66歳男性)

webサイト よさこい祭り

4位 坂本龍馬記念館(9.1%)

4位は「坂本龍馬記念館」でした。高知県出身の有名人といえば外すことのできない人物、坂本龍馬の人となりが分かる記念館です。桂浜公園内にあり、目の前は遮るもののない太平洋が広がっています。2018年にリニューアルされ、体験型の展示も新設されました。

坂本龍馬に関する資料はもちろん、等身大の写真や、家族や同志に宛てたとされる手紙、同じ時期に活躍した人物の写真などが展示されています。特に手紙は全国で最も多く所蔵・展示されるなど、幕末好きにはたまらない場所となっています。

3つのポイント

  • 龍馬への入り口: 生涯をたどるシアターコーナーや、生い立ち、人となりが分かる展示などで、龍馬について詳しくない方も楽しめる内容に。
  • 写真や資料: 写真技術が伝わって間もない頃に撮られた写真や、家族に宛てた手紙など数多くを展示。
  • 太平洋を一望: 太平洋に面した桂浜公園内に位置し、ガラス張りの館内からゆったりと景色を眺められます。

おすすめする理由

「初めて行きたいと思った偉人の記念館。広大な海とどこまでも続く地平線を見ると、龍馬のような人がここに育った理由が分かる気がします」(51歳男性)
「坂本龍馬に憧れているので」(43歳女性)
「小説『龍馬がゆく』を読んで、必ず行きたいと思った記念館。実際に行くことができて感動した」(65歳男性)

住所 〒781-0262 高知市浦戸城山830番地
webサイト 高知県立坂本龍馬記念館

5位 桂浜(7.6%)

高知県といえばランキング、5位は「桂浜」でした。高知県の南岸のちょうど真ん中に広がる砂浜で、弓状の広がりや松林の美しさなどで知られる景勝地です。月の名所としても有名です。

桂浜の一帯は桂浜公園として整備され、敷地内には坂本龍馬像、グルメやお土産物がそろう「海のテラス」、桂浜水族館などがあります。桂浜の西端にある「竜王岬」はパワースポットとして知られています。

3つのポイント

  • よさこい節: 「月の名所は桂浜」とよさこい節のなかで歌われています。
  • 桂浜 海のテラス: 土佐料理が味わえる食事処やカフェ、土産店などがそろいます。太平洋を間近に望める、屋根の付いた屋外テラスも人気。
  • 桂浜観月会: 中秋の名月の頃に開かれ、太平洋の上に浮かぶ月を見ようと多くの観光客が訪れます。

おすすめする理由

「坂本龍馬の印象が大きいので」(50歳男性)
「民謡の歌詞に出てくるほど有名なので」(73歳男性)

住所 〒781-0262 高知県高知市浦戸
webサイト 桂浜公園

6位 はりまや橋(5.1%)

6位は「はりまや橋」でした。江戸時代にかけられた橋が元となり、その後の悲恋物語の舞台になったとされる場所。1950年代にヒットした歌謡曲が映画化され、そこへ登場したことから全国的に知られるようになりました。

周辺は水のせせらぎが作られ、憩いの場として整備されています。まっ赤な欄干が特徴的ですが、何度も架け替えられたものであり、また規模も小さいことから「がっかり観光地」としても有名です。

3つのポイント

  • 三大がっかり: 北海道の札幌市時計台、長崎県のオランダ坂と並び、「三大がっかり観光地」と呼ばれてしまうことも。
  • 朱色の欄干: 大通りの交差点に面した場所にあり、鮮やかな朱色の欄干が印象的です。
  • はりまや橋公園: 水のせせらぎを感じられ、悲恋物語の主人公である僧と町娘の像も。

おすすめする理由

「がっかりスポットとして有名なので、見たくなって訪れたことがあるので」(52歳男性)
「行くまでどんな橋か楽しみだったが、いたって普通の橋だった」(38歳女性)

住所 〒780-0822 高知県高知市はりまや町1丁目
webサイト 高知市「はりまや橋」

7位 室戸岬(4.0%)

7位は「室戸岬」でした。高知県南部の東側、太平洋に向かって鋭くV字のように突き出た地形の室戸岬。一帯は国定公園となっており、切り立った崖や無数の岩礁が特徴的です。2011年には世界ジオパークにも指定され、地質や地形など地球の活動に関わるさまざまな研究の対象となっています。

室戸岬のランドマークともなっているのが、明治に建てられた室戸岬灯台。現在も26.5海里(約49km)先まで照らし、海の安全を見守っています。海岸線は朝日も夕日もどちらも見られる数少ない場所として、観光客から人気です。

3つのポイント

  • 世界ジオパーク: 地質や地形をテーマにした公園で、「地質遺産」と呼ばれることもあるジオパークに認定されています。
  • 遊歩道: 海岸沿いと灯台を結ぶ2.6kmの遊歩道が整備されているので、ダイナミックな自然をゆったりと観賞できます。
  • 恋人の聖地: フォトスポットが多く、美しい朝日と夕日が見られることからデートスポットとしても有名。

おすすめする理由

「室戸岬までドライブをしたことがあり、その時の感動を覚えているので」(64歳女性)

住所 〒781-7101 高知県室戸市室戸岬町
webサイト 室戸市観光マップ

8位 高知城(3.0%)

8位は「高知城」でした。1600年初頭、土佐藩の初代藩主である山内一豊(かつとよ)が築城したとされる城。江戸時代に天守をはじめほとんどの建物が焼失しましたが、すぐに再建され、全国でもめずらしい現存の天守としてその姿を見ることができます。

高知城は毎日夜にライトアップされ、暗闇に浮かぶ真っ白の城壁が神秘的。2023年から2024年にかけての冬には初めての試みとして高知城のプロジェクションマッピングが開催され、多くの観光客で賑わいました。

3つのポイント

  • 高知公園: 城跡は公園として整備され、山内一豊や、内助の功で知られる妻の千代の像が建っています。
  • 四季折々の自然: 城跡には梅や桜、紅葉が植えられ、季節ごとに美しい景観を見せています。
  • ライトアップ: 毎日、日没から22時まで天守がライトアップされ、幻想的な雰囲気に。

おすすめする理由

「城めぐりが好きで、高知城も訪れたことがあるから」(51歳男性)

住所 〒780-0850 高知市丸ノ内1丁目2-1
webサイト 高知城

8位 フルーツトマト(3.0%)

8位は「フルーツトマト」でした。フルーツトマトといっても特定の品種を指すのではなく、特別な方法で栽培したトマトのこと。

水やりを少なくしたり、根が張らないようにしたりしてトマトにストレスを与え、トマトの糖度を上げます。一般的なトマトの糖度は6度程度のところ、フルーツトマトの場合は10度以上になることもあるようです。

糖度が高くなった理由は1970年の台風10号による塩害がきっかけだそうで、高知県はフルーツトマト発祥の地といわれています。

3つのポイント

  • 特別な栽培方法: 水を減らす、根を張らせないなどのストレスを与えながら育てたトマトの総称。
  • 豊かな甘み: 小ぶりですが糖度は10度以上とフルーツ並みです。
  • 冷でも温でも: シンプルに塩をかければ甘みが引き立ちます。軽くソテーするのもおすすめ。

おすすめする理由

「甘くてフルーツのようだったのが印象的」(40歳男性)

10位 足摺岬(あしずりみさき)(2.5%)

10位は「足摺岬」でした。高知県南部の西側に位置する足摺岬は、東側の「室戸岬」と対になって土佐湾を囲んでいます。展望台からの視界は270度。遮るもがほとんどないなか、どこまでものびる地平線を見ることができ、地球が丸いことを再認識できるスポットになっています。

足摺岬の一帯には、地元・土佐清水市出身のジョン万次郎像も。鎖国の時代に単身でアメリカに渡り、語学や民主主義について学んだのちに帰国。坂本龍馬など幕末の藩士に大きな影響を与えたとされる人物です。

3つのポイント

  • 最大級の灯台: 岬の断崖には日本最大級の灯台の一つとされる高さ18mの灯台が建ち、夜の海を照らしています。
  • 黒潮の接岸: 日本で最初に接岸するとされる、黒潮の流れを見ることができます。
  • 万次郎足湯: ガラス張りの屋内からゆったり海を眺められる足湯もあります。

おすすめする理由

「ツーリングで訪れたことがあるが、景色がとても良かったので」(54歳男性)

住所 〒787-0315 高知県土佐清水市足摺岬1349(足摺岬観光案内所)
webサイト 土佐清水市観光協会

高知県のおすすめの季節は?

高知県を訪れるのにおすすめの季節を聞いたところ、回答は以下のようになりました。

1位 年間通しておすすめ…31.8%
2位 夏(6月~8月)…26.7%
3位 春(3月~5月)…24.1%
4位 秋(9月~11月)…16.9%
5位 冬(12月~2月)…0.5%

年間通しておすすめの理由

「いつ訪れても、高知のお魚は美味しいです」(62歳女性)
「四国は比較的温暖なので、どのシーズンも楽しめると思う」(54歳男性)
「四万十川の豊かな自然は、訪れる季節や時間帯によって異なる魅力があるから」(66歳男性)
「高知の歴史に興味があるので季節は関係ない」(69歳男性)

夏(6月~8月)がおすすめの理由

「かつおや鮎、うなぎの食べ頃なので」(61歳男性)
「清流の美しさを一番感じられる季節だと思うので」(60歳女性)
「四万十川での川遊びや川下りは最高です」(55歳男性)
「よさこい祭りの本場の熱気を、一度は体験してみてほしいので」(40歳男性)

春(3月~5月)がおすすめの理由

「『初がつお』が食べられるから」(75歳男性)
「新緑の季節は四万十川沿いの緑も生き生きとしていて、カヌーやカヤックにも最適な時期だから」(60歳男性)
「台風の心配がないので」(44歳男性)
「桜の時期の高知城がきれいなので」(57歳女性)

秋(9月~11月)がおすすめの理由

「かつおのたたきが食べられる。この時期の『戻りがつお』が本当に美味しかった」(49歳男性)
「観光するにも美味しいお酒を飲むにも、やっぱり秋がいいと思うから」(56歳女性)
「高知県の夏は暑いです。春はGWなどで混雑するので、ゆっくりできる秋がおすすめ」(64歳男性)

冬(12月~2月)がおすすめの理由

「冬も比較的暖かくて、晴れている日が多いから」(45歳男性)

高知県観光のキーワードは、グルメ、川のレジャー、歴史

高知県といえばランキングをご紹介しました。1位「かつお」、2位「四万十川」、3位「よさこい祭り」という結果になりました。あなたのイメージする高知県と違いはありましたか?

豊かな自然からもたらされる海や川の幸、そしてエネルギッシュな祭りが上位にランクイン。日本の近代化に大きく貢献した偉人がここ高知県から誕生したことも、雄大な太平洋の景色を見れば納得できそうです。

四国を代表する岬からは、どこまでも続く地平線がのぞめ、地球の壮大さを感じることができます。四国への旅行を考えている方は、ぜひ今回ご紹介した高知県も候補に入れてみてくださいね。

調査時期: 2024年6月6日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男女合計305人(男性: 244人、女性: 61人)
調査方法: インターネットログイン式アンケート