実際に100均に行って驚く姿を見たかった――フジテレビが10月14日に開催した番組審議会で、櫻井翔がMCを務めるバラエティ特番『櫻井翔の一覧ファクトリー』(9月19日放送)が審議された。櫻井のMC力を評価する声が上がる一方、企画の独自性に対しては課題を指摘する意見も寄せられた。

  • フジテレビ本社=東京・台場

    フジテレビ本社=東京・台場

櫻井翔の100均ロケを提案

様々な情報を一覧にすることで、意外な発見や法則を見つけていく同番組。第2弾となる今回は「丸亀製麺」と「100円ショップ」をテーマに取り上げた。

委員からは、「特にあれこれ考えずに、気楽に楽しく見ることができた」という感想に加え、櫻井のトークの面白さや、神田愛花ら共演者の自然な掛け合いを評価する声が上がった。

また、「櫻井さんがMCとして優秀なこと」は誰もが知っているとした上で、それを超えてどのような面白いスタジオトークが生まれるかが重要だという指摘も。「櫻井さんが実際に100均に行くという説明があったが、一般には櫻井さんと100均はなかなか結びつかない」として、櫻井自身が100円ショップで驚く姿や、丸亀製麺で職人にインタビューする様子を取り入れれば、さらに面白いトークにつながったのではないかという提案が出された。

これに対してフジテレビ側は「櫻井さんというフィルターを通して視聴者が見たいものを届ける上でのバランスは、今後も検討していきたい」と回答。さらに、櫻井をMCに起用した理由について、様々なテーマに対応できる幅広い興味・関心と知的好奇心を持ち、スタジオで話題を広げられることに加え、「他者を腐さない回しのうまさ」があるためだと説明した。

「企業に頼り過ぎ」「新鮮味に欠ける」

一方、番組の企画については、「一覧」というコンセプト自体に着眼点の良さを認めながらも、「テレビによく出ているプロ主婦の方や、丸亀製麺のような一企業に頼り過ぎている」との指摘が上がった。さらに、「もう少し自分たちで発掘したものがあったら、息の長い企画となり得るものが作れる」と、番組独自の素材発掘を求める声も寄せられた。

丸亀製麺の企画については、二つ星麺職人の存在や、うどんの調理方法に関する新たな発見を評価する一方、特定企業だけでなく、複数のうどん店を横断して人気メニューを一覧にすれば、公平性もアピールできたのではないかという意見が出た。また、職人が資格試験に臨む思いや、挑戦し続ける姿など、人に焦点を当てる企画を求める声もあった。

100円ショップの企画についても、家の中で使えるアイテムを整理して見せた工夫は評価されたが、「以前もどこかで見たという印象を受け、新鮮味に欠けている」との指摘が。さらに、商品を並べるだけでなく、100均マニアの人々を一覧にして技を競わせたり、店にある商品をすべて並べたりするなど、独自性のある大胆な演出への期待も寄せられた。

こうした意見に、フジテレビ側も課題を認めた。今回はゴールデンタイムでの放送も視野に入れ、身近な「丸亀製麺」と「100均」を題材にしたと説明した上で、VTRが長くなったこともあり、「一覧にしたことで分かる発見感が少し薄れてしまった」と振り返った。

さらに、一覧を見せることに終始し、そこから新たな発見へと展開できなかったことも改善点に挙げた。制作側からは、情報を整理するだけでなく、世の中になかった一覧をゼロから作り出す過程を見せることが独自性につながるとの考えが示された。

その上で、「以前あった“壊してくれるアイデア”が、最近作っている番組の中で足りていない」と反省。既存のものを見たことのない角度から捉えるような、新しい演出の大切さを痛感したとしている。

同会ではほかにも、ドラマ『ポリティカルパン』に対して、委員から「大変面白い。ドラマがこういう感じでテンポ良く展開されていくと、局全体のイメージも明るく受け取られていくのでは」という感想が出た。

【編集部MEMO】
『櫻井翔の一覧ファクトリー ~“アレ”全部並べてみた!~』
世の中に存在する様々な情報を一覧にすることで、意外な発見や法則を見つけ出し、スタジオでトークを展開するフジテレビのバラエティ番組。櫻井翔がMCを務め、企画・演出は浅野崇太郎氏。2025年12月30日に第1弾を放送し、2026年9月19日の第2弾では、丸亀製麺の麺職人や100円ショップの便利グッズを取り上げた。