「推しの誕生日を祝いたい」。その思いが集まったとき、“推し活”はどこまで大きなことを実現できるのか。

2026年10月24日、東京・隅田川沿いの夜空を1,000機のドローンが彩った。主役は、ガールズグループ・ME:Iの笠原桃奈。ファンベース「笠原桃奈FANBASE」が、笠原の誕生日を記念した「笠原桃奈ちゃん BIRTHDAY PROJECT 2026」の一環として、推し活ドローンショー「HAPPY MOMONA DAY DRONE SHOW ~LOVE IN UNIVERSE~」を実施した。

注目したいのは、その規模だけではない。この企画は、アーティスト本人や所属事務所によるものではなく、ファン有志による応援企画だ。企画・制作をセンイルJAPAN、運営をドローンショー・ジャパンが担当し、推し広告に特化したクラウドファンディングサービス「推しクラファン」を通じたファンからの支援によって実現した。

“見る”だけではない、ファンが作る「推し活」

当日は「LOVE IN UNIVERSE」をテーマに、ME:Iの楽曲に合わせて1,000機のドローンが飛行。「桃奈ちゃん宇宙一愛してる(ハート)」というメッセージのほか、バースデーケーキなどが夜空に描かれた。

かつて「推しを応援する」といえば、作品を買う、ライブに足を運ぶ、グッズを手にすることなどがその代表的な形だった。しかし今回の取り組みから見えてくるのは、自分たちで企画し、資金を集め、目に見える形にして届けるという推し活だ。

ファン一人ひとりの「好き」は個人的な感情でも、それがファンダムの中で集まれば、1,000機のドローンを夜空へ飛ばすプロジェクトにもなり得る。今回の取り組みは、そんなファンダムの“行動する力”を象徴する出来事の一つと言えそうだ。

「好き」が街の風景になる時代へ

センイルJAPANでは、2018年のサービス開始以来、7,000件を超えるファンの応援活動をサポート。今回の「推し活ドローンショー」は、夜空に文字やロゴ、ポートレート、ハート、バースデーケーキなどを描く新たな推し広告として展開されている。

さらに、ドローンショー・ジャパンによる「推し活ドローンショー」は今回が第2弾。同社は9月にも、BTSのJUNG KOOKの誕生日を祝うサプライズドローンショーを実施したと紹介している。

推しへの思いを、個人の中だけにとどめない。仲間を集め、プロジェクトを立ち上げ、街を舞台に表現する。

「好き」という感情が、人を動かし、お金を動かし、ついには1,000機のドローンを動かす。 今回の夜空は、現在の“推し活”が持つスケールと、ファンダムが持つ力を視覚的に映し出した光景だったのかもしれない。

【編集部MEMO】
2003年10月22日生まれ、神奈川県出身。日本最大級のサバイバルオーディション番組のガールズ版『PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS』を経て誕生したME:Iのメンバーで、近年はグループ活動に加え、情報番組や映画『リロ&スティッチ』で声優に、映画『口に関するアンケート』では俳優に挑戦するなど個人での活躍の場も広げている。