
◆10月相場の中で下がりやすい銘柄は?
10月は、3月決算企業の中間決算が活発化することから様子見ムードが強まるため、この時期は相場が冷え込みやすい月として知られています。
そのような10月相場の中でも特に下がりやすい傾向がある銘柄について、過去のデータを使って調べてみました。
株価が下がりやすい銘柄を紹介する前に、本当に10月の相場が冷え込みやすい傾向にあるのか、過去26年間の10月の株式市場について、下記の条件で検証します。
◇検証条件
検証対象:日経平均採用銘柄(225銘柄)
検証期間:2000年1月1日~2026年8月31日
1銘柄当たりの投資金額:20万円
買い条件:9月末の営業日に寄り付きで買い
売り条件:25日経過後の翌営業日に寄り付きで売り
9月末に日経平均採用銘柄(225銘柄)を購入し、10月末に売却した場合の過去26年間の成績は以下の通りです。
◆【検証結果】10月の株式市場(日経225銘柄)の傾向
勝率:48.03%
勝ち数:2,591回
負け数:2,804回
引き分け数:47回
平均損益(円):-1,473円
平均損益(率):-0.74%
平均利益(円):14,144円
平均利益(率):7.07%
平均損失(円):-15,928円
平均損失(率):-7.96%
合計損益(円):-8,015,052円
合計損益(率):-4,007.57%
合計利益(円):36,646,186円
合計利益(率):18,323.73%
合計損失(円):-44,661,238円
合計損失(率):-22,331.30%
PF(プロフィット・ファクター):0.821
平均保持日数:27.24日
以上が、10月の株式市場(日経平均225銘柄)の検証結果です。検証結果を見てみると、勝率は48.03%、平均損益は-0.74%となっています。勝率が5割を切っており、1トレード当たりの平均損益がマイナスであることから、10月の日経平均採用銘柄(225銘柄)は下がりやすい傾向があると言えるでしょう。
◆10月の低成績銘柄ランキング
次に、相場全体の株価が下がりやすい傾向のある10月相場の中でも、特に株価が下がりやすい傾向にある個別銘柄をご紹介します。
表は、先ほどの日経平均採用銘柄(225銘柄)を対象とした検証において、勝率が低かった銘柄のランキングです。ランキングは勝率が30%以下の銘柄を取り上げてみました。
<9434>ソフトバンク……勝率18.18%
<9007>小田急電鉄……勝率19.23%
<9147>NIPPON EXPRESSホールディングス……勝率25.00%
このように、軟調に推移しやすい傾向のある10月相場の中で、上に挙げた銘柄は、特に軟調に推移する傾向が強いようです。
どの個別銘柄も、月によって株価が上がりやすい時と下がりやすい時があります。簡単な検証結果でしたが、本記事で紹介した10月相場の傾向は、投資戦略を考える上での有効な判断材料の1つになるでしょう。
これらの数字は、あくまでも過去の検証結果ですので、これから先の未来でも同様の結果になる保証はありません。しかしながら、統計的な背景がある数字は心強い味方となり、安心してトレードに臨めるでしょう。皆さんも投資する際には、ぜひ一度検証してみてくださいね。
※このテーマでの検証については、【システムトレードの達人】を使って検証しています。記事の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容の正確性および安全性、利用者にとっての有用性を保証するものではありません。当社および関係者は一切の責任を負わないものとします。投資判断はご自身の責任でお願いします
文:西村 剛(証券アナリスト、ファンドマネジャー)
国内運用会社にて中小型株式ファンドマネージャー兼アナリストを経て独立。個人投資家に分かりやすく株式投資を伝授すべく、講演や執筆を行う。『夕刊フジ』3年連続 株-1グランプリ グランドチャンピオン。
文=西村 剛(証券アナリスト、ファンドマネジャー)

