「ひらけ!ポンキッキ」名曲「ユイユイ」から34年…ゆいゆいシスターズ・山川まゆみが語る「人生を救ってくれた三線の力」
放送作家・脚本家の小山薫堂とフリーアナウンサーの宇賀なつみがパーソナリティを務めるTOKYO FMのラジオ番組「日本郵便 SUNDAY’S POST」(毎週日曜15:00~15:50)。今回の放送は、沖縄民謡をベースに様々な音楽を奏でる4人組グループ「ゆいゆいシスターズ」のリーダー・山川まゆみさんをお迎えしました。


(左から)パーソナリティの小山薫堂、山川まゆみさん、宇賀なつみ



◆母の一声で始めた三線、おひねりの大歓声と少女時代の決断

スタジオに元気いっぱいに登場した山川さん。挨拶開口一番、「ゆたしく うにげーさびら」と笑顔で沖縄の方言(うちなーぐち)を披露します。これには小山と宇賀も「あははは(笑)」と思わず笑顔に。「よろしくお願いします」という意味の沖縄の方言であることを明かした山川さんに対し、小山が「何とおっしゃったんですか?」と興味津々に聞き返すと、山川さんは「ゆたしく うにげーさびら」と優しく言い直します。それを受けて小山も「ゆたしく うにげーさびら」と復唱し、宇賀が「ちょっと長くなっていますね(笑)」と突っ込むなど、和やかな空気でトークがスタートしました。

山川まゆみさんは、小学6年生から上原幸子さんに師事し、本格的に沖縄民謡を学びます。中学生になると各地の民謡大会やのど自慢に出場して優勝を重ねました。テレビCMに出演した山川さんを見た知名定男さんから「ユイユイ」の歌唱を依頼され、1992年5月、フジテレビ系「ひらけ!ポンキッキ」で全国デビュー。同年、4人組グループ「ゆいゆいシスターズ」を結成しました。2015年からはリーダーを務め、現在はグループ活動のかたわら、自身の民謡教室で後進の指導にも当たっています。

小山が「沖縄は他の地域よりも民謡に触れる機会がやはり多いんですか?」と質問すると、山川さんは自身のデビュー当時と現在の環境の変化を明かします。「私がデビューしたときは、私と同じ年代の子供で、三線をやっている子供たちはいなかったんですけど、今はすごく地域に根ざしていて、沖縄の伝統芸能を学んでいる子供たちがとても増えています」と語る山川さん。三線文化が広がったきっかけを問うと「とっても申し上げにくいんですけど、私がきっかけだって言ってくれる多くの方々がおりまして、子供たちにも浸透していったっていうのがあります」とはにかみながら明かしました。

山川さんが本格的に三線を始めたのは中学1年生の頃。その意外なきっかけについて「沖縄はお祝い事や結婚式とかに力を入れる余興が盛大におこなわれるんですけど、身内の結婚式があるタイミングで母が『三線を習っといで』と言って(習い事に)行かされたのがきっかけです」と振り返ります。

当時は「3ヶ月でいいから。やめていいからね」という母親からの一声で、好きでもないまま習い始めたという山川さん。初舞台となった親族の結婚式で3曲を披露したところ、身内の観客から拍手喝采とおひねりが飛び交い、子供ながらに三線の楽しさに目覚めたといいます。

しかし、式が終わって「もっと続けたい」と母親に伝えたところ、「それはできない。あなたはもうひとつ習い事をしているでしょ」と断られてしまいます。当時ソロバン教室に通っていた山川さんは「どちらかにしなさい」と選択を迫られることに。「ソロバンを取るか三線を取るか」という選択に、山川さんは「すぐに三線を選んで今日に至るという感じです(笑)」と笑顔で語り、小山と宇賀を驚かせました。


スタジオで生演奏中の山川まゆみさん



◆「ポンキッキ」での「ユイユイ」大ヒット

16歳(高校1年生)のとき、番組「ひらけ!ポンキッキ」で全国デビューを果たした山川さん。当時について「すごく反響があって、学校にはお迎えの車まであって、学校が終わったらすぐにステージに移動っていう感じでした、本当に夢のような生活を送っていました」と振り返ります。

小学生のときに番組を観ていた宇賀が「この曲で私は高校生のときに体育祭で踊りました!」と明かすと、山川さんは曲名にもなっている「ゆいゆい」「ゆいまーる」という言葉の意味を解説。

「『ゆい』とは結ぶという意味で、『ゆいまーる』とはお互いに手を取って助け合っていこうという意味があります」と語り、サトウキビ刈り(ウージ倒し)などを近所同士で助け合う沖縄の伝統的な「助け合いの精神」が込められているそうです。

一時期体調を崩して表舞台から離れていた時期や、その後のコロナ禍で仕事が激減した時期も、ゆいゆいシスターズの4人は強い絆で乗り越えてきました。山川さんは当時を振り返り、「病気をして表に出られない時期があったんですけど、助けてくれたのは師匠の言葉や三線でした。『続けていれば必ずいいことがあるからね』って言ってくれました」と語ります。

さらに師匠から「師範の免許を受験してみたら? 取れる取れないに関係なく、稽古に来てみたら?」と背中を押されたことで、少しずつ稽古を再開し「再び表舞台へ戻ることができた」と感謝を伝えました。

グループとしても結成のきっかけをくれた師匠への感謝を胸に一致団結し、近年では2022年のオーストラリア・メルボルン公演や、2024年のジャマイカ公演など、海外でも沖縄民謡の魅力を届けて大きな歓声を浴びました。さらに、今年7月にはニューアルバム『天まで届けシトゥリトゥテン』を発表。スタジオでは沖縄民謡「安里屋ユンタ」の生演奏も披露され、スタジオ全体が沖縄の温かい空気に包まれました。

◆天国の師匠・上江洲由孝さんへ宛てた手紙

番組の終盤では、山川さんが「いま思いを伝えたい人」として、昨年10月に亡くなった師匠・天国の師匠・上江洲由孝(うえず・ゆうこう)さんへ書いたお手紙を朗読しました。

小山が「もしかして、ニューアルバムのタイトル『天まで届け』っていうのは先生に向けたメッセージなんですか?」と尋ねると、山川さんは「作詞をしてくださった登川誠仁(のぼりかわ・せいじん)さんの歌詞を見たときに『師匠に当てた詩なのかな』と思うくらいすごくグッときまして。本当に感謝の気持ちを込めて歌わさせていただきました」と深く頷きます。

最後に、これからどんな姿を師匠に見てもらいたいかを問われた山川さん。「ゆいゆいシスターズというグループを先生が作ってくれたので、永遠に不滅じゃないですけど(笑)、ずっと皆さんに愛されるような、名前を残していけるようなグループでありたいなと思っています」と未来への決意を語りました。

<番組概要>
番組名:日本郵便 SUNDAY'S POST
放送日時:毎週日曜 15:00~15:50
パーソナリティ:小山薫堂、宇賀なつみ
番組Webサイト: https://www.tfm.co.jp/post/
番組公式X:@sundayspost1