ENEOSホールディングスは、国内スポーツ団体の競技普及や次世代育成、安全な競技環境づくりなどを支援する「国内スポーツ団体支援プロジェクト」を展開している。2023~2025年の3年間では、計98企画、254回のイベント・大会開催に貢献した。

  • 支援対象の競技のひとつ、BMX

    支援対象の競技のひとつ、BMX

競技力だけでなく「競技の裾野」をどう広げるか

日本のスポーツ界では、国際大会でのメダル獲得やトップ選手の活躍が話題になる一方、多くの国内スポーツ団体は資金や人的リソースの不足といった問題を抱えている。

限られた予算や人員のなかでは、大会の運営やトップ選手の強化が優先されやすい。その結果、競技そのものの認知度を高める活動や、子ども・若年層への普及、地域で競技を体験する機会の提供、安全に競技を続けるための環境整備といった、中長期的な活動に十分なリソースを割けないケースもあるという。

一方で、競技が継続的に発展していくためには、トップ層の競技力向上だけではなく、その競技に触れる人や実際に競技を始める人、観戦・応援する人など、競技を取り巻く裾野を広げていく必要がある。

こうした課題に着目し、スポーツ団体自身による施策を支援する仕組みとして展開されているのが、ENEOSホールディングスの国内スポーツ団体支援プロジェクトだ。

ENEOSグループはスポーツ以外にも、環境/研究助成・教育支援/地域貢献など幅広い分野で社会貢献活動を展開している。スポーツを通じて人々の健康や挑戦を支えることも、グループ理念に掲げる「活力ある未来づくり」につながる社会貢献活動のひとつという位置づけだ。

スポーツ団体が企画してENEOSが実施を支援

国内スポーツ団体支援プロジェクトでは、各スポーツ団体が、それぞれの抱えている課題や目指す姿を踏まえて企画を立案する。提出された企画をENEOSホールディングスと運営事務局が審査し、採択後は実施に向けて伴走しながらサポートする。

支援にあたっては、大きく3つの方針を設定している。

  • あらゆる人へのスポーツの機会創出:年齢や経験、地域などを問わず、これまで競技と接点のなかった人にも、スポーツの楽しさや魅力を届ける
  • 次世代育成を通じた心身ともに健全な社会づくり:子どもや若者を対象とした育成プログラムや、教育的な要素を組み合わせた企画などを支援する
  • 安心・安全にスポーツに取り組める環境づくり:競技環境や運営体制の整備などを後押しし、競技を持続的に発展させる基盤づくりを支援する

実際に行われている活動は競技によってさまざまで、ウエイトリフティングの体験会、サーフィンでは初心者向けのイベント、BMXでは学校訪問イベントなどを実施している。2024年のパリ五輪で正式種目となったブレイキンの次世代育成プロジェクトやビーチハンドボールのチャレンジマッチなども対象となっている。

  • サーフィンの支援

    サーフィンの支援

スポーツ射撃では、特別支援学校やろう学校でスポーツ射撃体験会を実施している。競技経験の有無や年齢、さらには障がいの有無にも左右されず、より多くの人がスポーツと接点を持てる機会を作っている。

3年間で98企画、延べ約32万2,000人に接点

プロジェクトの規模は着実に広がっており、2025年度には15団体を対象として20企画・37事業を実施した。イベントの参加者だけでなく、動画配信などを通じて企画に接した人も含めると、約17万5,000人に競技の魅力を届けたという。

2023~2025年の3年間では、98企画/254回のイベント・大会の開催に貢献しており、参加者や動画視聴者を合わせて延べ約32万2,000人との接点を生み出した。

参加者の8割以上が「今後も続けたい・関わりたい」

プロジェクトを担当するENEOSホールディングス総務部の担当者によると、イベントでは、子どもたちが競技を実際に体験したり、アスリートへ積極的に質問したりする様子が見られたという。また、イベント参加者の8割以上から「今後もこのスポーツを続けてみたい」「ファンとして関わりたい」といった趣旨の回答が得られたとしている。体験者自身が競技の魅力を周囲へ伝えることで、新たな参加者やファンにつながっていくことも期待される。

  • ブレイキンの大会

    2024年のパリ五輪で正式種目となったことで注目を集めたブレイキン。ENEOSは次世代育成プロジェクトを支援している

将来はENEOS社員の参加も

ENEOSホールディングスは、今後もスポーツ団体との連携を深め、競技の普及、次世代育成、安心・安全な環境づくりという3つの視点から支援を継続する方針だ。

さらに将来的には、ENEOSグループの社員が参加できるプログラムやボランティアなど、社内外を巻き込んだ関わり方も視野に入れているという。

子どもたちの挑戦を応援すること、障がいのある人もない人も一緒に楽しめる機会を増やすこと、地域を元気にすること、そして安心・安全な環境を整えること。スポーツ支援には、さまざまな社会課題に向き合うという意味がある。

ENEOSホールディングスの国内スポーツ団体支援プロジェクトは、スポーツの力をより多くの人に届けることを目指す取り組みだ。同社は今後も、スポーツを通じた社会貢献活動を通して、「活力ある未来づくり」を進めていくとしている。