
東京・表参道のMercedes-Benz STUDIO TOKYOで9月10日、グラフィックアーティストVERDY(ヴェルディ)との新たなアートプロジェクト「VERDY meets Mercedes-Benz STUDIO TOKYO」が発表された。会場に姿を現したのは、VERDYのグラフィックがラッピングされたMercedes-AMG G 63とCLA 180。ラグジュアリーカーの代名詞ともいえるメルセデスと、東京のストリートから世界へ活動を広げてきたVERDY。一見意外にも思える両者だが、実は今回のコラボレーションにはいくつもの必然があった。
【画像】グラフィックアーティストVERDYが制作した2台のポップなメルセデス(写真13点)
アートワークに限定のグッズ、セルフフォトブースも
9月10日、東京・表参道。Mercedes-Benz STUDIO TOKYOを訪れると、いつものそれとはまるで表情の異なるGクラスが。
Mercedes-AMG G 63のボディを覆っているのは、VERDYが今回のために制作した自身のキャラクター「VISTY(ヴィスティ)」をあしらったオリジナルのカモフラージュ柄。そしてもう1台の新型CLA 180には「VICK(ヴィック)」をフィーチャーした別パターンのカモフラージュが施された。ともにVERDYらしいポップさを持ちながら、車本来の存在感もしっかりと残されている。
発表会場も、この2台を中心にプロジェクトの世界観で統一された。カモフラージュ柄の壁面にはVICKとGクラスを組み合わせたアートワークが展示され、Tシャツやキーリングなどのカプセルコレクションも並ぶ。セルフフォトブースまで設けられ、通常の新車発表会とはかなり異なる雰囲気だ。
この日の主役であるVERDYも会場に登場し、自らアートカーについて説明した。
「初めて買った車がGクラスでした」
今回、メルセデス・ベンツがVERDYと組んだ背景には、Mercedes-Benz STUDIO TOKYOを「メルセデスと多様なカルチャーが交差する場所」と位置づけていることがある。ストリートから出発し、ファッション、音楽、アートへと活動を広げてきたVERDYとのプロジェクトは、そのスタンスを具体化する試みでもある。
そしてVERDY自身も、以前からメルセデスに特別な思いを持っていたという。
「初めて買った車がGクラスで、メルセデス・ベンツは昔から”かっこいい車”というイメージがありました」
その理由として挙げたのが、自分が憧れていたストリートカルチャーの先輩たちがメルセデスに乗っていたことだった。これは今回のコラボレーションを理解するうえで興味深いエピソードだ。メルセデスといえば、世界の高級車ブランドの代表格である。しかしGクラスをはじめとする一部のモデルは、長年ファッションや音楽の世界でも親しまれ、ストリートカルチャーの中で独自の存在感を築いてきた。VERDYにとっても、メルセデスは遠いラグジュアリーブランドではなく、自分が育ってきたカルチャーの風景の中にある車だったのだ。
ヴァージル・アブローからVERDYへ
もうひとつ、VERDYが今回意識したというのが、メルセデスがこれまでクリエイターたちと行ってきたプロジェクトである。なかでもVERDYが名前を挙げたのが、NIGO®と故ヴァージル・アブローだ。「今回はその流れを受け継ぐような気持ちで取り組みました」と話している。
VERDYとメルセデスとの関係もじつは今回が最初ではない。2023年にはヴァージル・アブローとMercedes-Maybachによる「Project MAYBACH」の日本ローンチイベントを訪れ、2025年にはローマで開催された新型CLAのワールドプレミアにも出席している。そうした交流を経て実現した今回のプロジェクトでは、VERDYにとって初めてとなる車のラッピングにも挑戦した。
会場で実車を見ると、GクラスとVERDYの相性のよさが印象に残る。もともと強いキャラクターを持つGクラスだけに、大胆なグラフィックをまとっても車が負けない。一方のCLAでは、滑らかなボディラインとVICKの軽快なグラフィックとのコントラストが際立っていた。
表参道から始まる、新しいメルセデスの楽しみ方
今回発表されたアートカーは、単発の展示で終わるものではない。9月12日から27日までMercedes-Benz STUDIO TOKYOでは期間限定のポップアップを開催。VERDY × Mercedes-Benz STUDIO TOKYOのTシャツや、VICKとGクラスを組み合わせたTシャツ、キーリングなど、カプセルコレクション第1弾も展開される。