9月は3月決算企業の中間決算が集中しています。この時期は、中間決算に向けた売りが彼岸の頃に最も集中するため、売り優勢になりやすく「彼岸底」とも呼ばれています。今回は、9月相場の傾向や比較的安定している銘柄を、統計的に検証してみました。※サムネイル画像:PIXTA

◆9月の株式市場の傾向は?

9月は、3月決算企業の中間決算が集中しています。中間決算に向けた売りが彼岸(9月のシルバーウイーク前後)の頃に最も集中するため、売り優勢になりやすく、「彼岸底」とも呼ばれています。

そこで今回は、9月相場が実際に下がりやすい傾向であるのか、過去のデータから統計的に検証してみました。

■検証条件

検証対象:全銘柄

検証期間:2000年1月1日~2026年7月31日

1銘柄当たりの投資金額:20万円

買い条件:8月末の寄り付きで買い

売り条件:25日経過後の翌営業日寄り付きで売り

今回は、8月末に全銘柄を購入し、25日経過後に売却した場合について検証を行います。仮に勝率が50%以上で損益がプラスならば、9月は株価が上がりやすい月となります。反対に損益がマイナスであるならば、9月は下がりやすい月といえます。

以上のルールで過去のデータを用いて検証した結果は、以下の通りです。

◆過去26年間の9月の株式市場:検証結果

9月相場の全銘柄の傾向(出典:システムトレードの達人)

勝率:50.29%

勝ち数:46,612回

負け数:45,848回

引き分け数:2,133回

平均損益(円):496円

平均損益(率):0.25%

平均利益(円):15,157円

平均利益(率):7.58%

平均損失(円):-14,311円

平均損失(率):-7.16%

合計損益(円):46,825,299円

合計損益(率):23,412.91%

合計利益(円):702,976,799円

合計利益(率):351,499.59%

合計損失(円):-656,151,500円

合計損失(率):-328,086.68%

PF(プロフィット・ファクター):1.071

平均保持日数:27.84日

検証結果を見てみると、勝率は50.29%、平均損益(率)は0.25%です。勝率が50%を上回っており、平均損益(率)もプラスになっています。

損益の推移グラフを見る限り、直近10年間は右肩上がりで、今回の検証期間(2000年~2026年7月31日)で見ても、9月は勝率が50%を超え、平均損益もプラスになっている月であることから、比較的トレードしやすい月であるといえるでしょう。ただし、勝率・平均損益率ともにプラス幅は小さく、依然として銘柄選びが重要であることに変わりはありません。

そこで、上がりやすい傾向がある9月相場でも、特に例年成績が好調である銘柄を確認してみたいと思います。

◆9月の好調銘柄ランキング

9月の好調銘柄ランキング(出典:システムトレードの達人)

表は、先ほどの検証結果において勝率が90%以上の銘柄のランキングです。

ランキング上位の銘柄を見ると、「はごろもフーズ<2831>」「E・Jホールディングス<2153>」「テクノアルファ<3089>」などが挙げられます。

これらの銘柄は、上がりやすい傾向がある9月相場において、例年さらに好調な成績を収めています。このような銘柄に注目すると、より高い収益性が期待できるでしょう。

株価が全体的に上がりやすい9月相場のチャンスを活かすためにも、投資戦略を考える上で上記ランキング銘柄に注目してみてはいかがでしょうか。

※このテーマでの検証については、【システムトレードの達人】を使って検証しています。記事の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容の正確性および安全性、利用者にとっての有用性を保証するものではありません。当社及び関係者は一切の責任を負わないものとします。投資判断はご自身の責任でお願いします

文:西村 剛(証券アナリスト、ファンドマネジャー)

国内運用会社にて中小型株式ファンドマネージャー兼アナリストを経て独立。個人投資家に分かりやすく株式投資を伝授すべく、講演や執筆を行う。『夕刊フジ』3年連続 株-1グランプリ グランドチャンピオン。

文=西村 剛(証券アナリスト、ファンドマネジャー)