GRASグループが運営する「おうち部」は7月2日、子どもの来客時における「お菓子・ジュースの提供」に関する意識調査の結果を発表した。調査は2026年6月24日~27日、子育て経験のある10代~60代以上の男女275名を対象にインターネットで行われた。

一般論では「出さない方針」を7割が支持

近年、子どもの友達が家に遊びに来た際の「お菓子や飲み物の出し方(おもてなし)」について、各家庭の価値観が多様化している。アレルギー対策や食育方針の違いなどから、「他人の子どもには家からお菓子を出さない」というルールを設ける家庭が増える一方で、昔ながらの「おもてなしの心」との間で板挟みになる声も少なくない。

まず、アレルギー対策やトラブル防止の観点から「家側からはお菓子やジュースを一切出さない」方針をとる家庭について、一般論としてどう感じるかを尋ねた。全体では「肯定的(アリ)」が72.0%に上り、「否定的(28.0%)」を大きく上回った。

  • 一般論として「お菓子を出さない方針」をどう感じるか

    一般論として「お菓子を出さない方針」をどう感じるか

しかし、これを「自身の家(我が子)の方針・状況」について尋ねると、回答の傾向は大きく変化する。「すでに導入している(一切出さない方針だ)」と答えた家庭はわずか15.3%にとどまり、全体の約4割(42.2%)が「まだ導入していないが、本当は導入したい(周りに合わせて出しているが、本当はやめたい)」と回答した。

  • ご自身の家(我が子)の「お菓子・ジュース」提供方針

    ご自身の家(我が子)の「お菓子・ジュース」提供方針

母親の半数以上が「本当はやめたい」

この「理想と現実のギャップ」の背景には何があるのか。「自分の家への導入意向」を男女別で集計した結果、父母間で明確な意識の差が確認された。

父親の半数以上(51.8%)が「我が家に来たなら、何かしら出してあげたい」と回答する一方で、来客対応や後片付けなどの実務を担うケースが多い女性(母親)は、過半数(50.9%)が「本当はやめたい」と回答している。

  • 男女別:自分の家の「お菓子を出さない方針」に対する意向

    男女別:自分の家の「お菓子を出さない方針」に対する意向

さらに、日中家にいて来客対応の矢面に立つことが多い「専業主婦」層においては、約86%(85.9%)が一般論として「出さない方針」を支持しており、現場で対応にあたる層ほど「ノータッチ」を強く希望している実態が明らかになった。

  • 職業別:「お菓子を出さない方針」への一般論としての容認率

    職業別:「お菓子を出さない方針」への一般論としての容認率

提供を控える最大の理由は「金銭面」ではなく「健康被害リスク」

保護者が他人の子どもにお菓子を出すことに慎重になる理由として、「提供における最大のリスク・負担」を尋ねた。

その結果、「金銭的な負担(9.8%)」や「物理的な手間(6.9%)」よりも、「アレルギー等による健康被害リスク(44.0%)」と「食育方針の相違(21.5%)」が上位を占めた。

  • 他人の子どもにお菓子を出すことの「最大のリスク・負担」

    他人の子どもにお菓子を出すことの「最大のリスク・負担」

保護者が提供をためらう主な要因は、「手間やコスト」といった利己的な理由ではなく、責任問題や他家庭への配慮といった「リスクマネジメント」の観点にあることが推察される。

約85%が「各自持参ルール」を歓迎

アレルギーのリスクを懸念しながらも、なぜ「周りに合わせて出してしまう」のか。その根底には「よその家では出してもらっているのに不公平だ」「ケチだと思われたくない」といった同調圧力が存在している。

こうしたチキンレースを防ぐ解決策として「自分の水筒とおやつは持参する(よその家のものは食べない)」というルールを取り入れる家庭が増加している。この「各自持参ルール」に対する見解を尋ねたところ、全体の84.7%が「大賛成・賛成」と肯定的な回答を寄せた。

  • 「自分の水筒とおやつは持参する」ルールについてどう思うか

    「自分の水筒とおやつは持参する」ルールについてどう思うか

「親側の負担が増えるだけで面倒(1.8%)」といった否定的な声はごくわずかであり、地域や家庭間で新しいルールを許容し合う風土づくりが求められている。