第一三共ヘルスケアとJFEエンジニアリングは、「おくすりシート(PTP包装)」などの使用済みプラスチックから化学品原料となる合成ガスを生成する実証試験を行い、安定生成に成功したと発表した。
医薬品の包装として使用される「おくすりシート」は、プラスチックとアルミニウムからなる複合素材で分離が難しく、これまで焼却やサーマルリサイクル(焼却時の熱エネルギーを発電や温水・蒸気として回収し、電力や熱として有効活用する方法)処理が中心となっていた。
今回の試験では、第一三共ヘルスケアが回収した使用済みシートなどのプラスチックに対し、JFEエンジニアリングの廃棄物ガス化技術「C-PhoeniX Process」を適用。化学品原料となる合成ガス(CO・CO2・H2)の生成に成功した。
この取り組みは、複合素材を含む廃プラスチックを化学原料へ転換する「ケミカルリサイクル」の一環で、資源循環と温室効果ガス削減の両立を目指すものだ。
本試験では、「廃プラスチックから合成ガスを生成する工程」の検証を小規模で実施。今後は大規模ガス化プラントでの技術検証を進め、社会実装を目指すとしている。
第一三共ヘルスケアは、生活者参加型の回収事業「おくすりシート リサイクルプログラム」を展開しており、2026年5月末時点で約20トン(約2000万枚相当)を回収。今回の成果により、再び「おくすりシート」として再生される可能性が広がった。
両社は今後、回収体制の拡大と技術開発を進め、医薬品包装における資源循環の実現を通じて持続可能な社会への貢献を目指すとしている。

