制度に対する不公平感や見直しの声が取り沙汰される主婦年金ですが、一方でその必要性を切実に訴える声も少なくありません。実際に制度を支えとしている人々は、どのような思いを抱いているのでしょうか。

今回はマイナビニュースが実施した「主婦年金の縮小に関するアンケート」の結果から、制度存続を望む人々の本音を紐解きます。

  • 主婦年金の必要性に関する意識

    主婦年金の必要性に関する意識

制度の存在自体を支持する層が半数超

  • 現在の制度をどう感じているか

    現在の制度をどう感じているか

現在の制度をどう感じているかを調査したところ、「必要な制度だと思う」(28.1%)、「一定の役割はあるが、見直しは必要だと思う」(26.8%)という結果になりました。この2つを合わせると半数を超えており、制度の存在意義自体は一定程度支持されていることがわかります。単なる優遇措置としてではなく、何らかの役割を果たしていると捉える層が主流のようです。

最多の理由は「家事・育児・介護」を支えるため

  • 制度に対して感じる気持ち

    制度に対して感じる気持ち

制度に対して感じる気持ちを聞いたところ、「家事・育児・介護を支えるために必要だと思う」が30.4%で最多となりました。

「共働き世帯との不公平感がある」が20.6%、「扶養される側だけが守られているようでモヤモヤする」が8.5%といった不公平感を指摘する声がある一方で、家庭内の無償労働を支える基盤としての必要性が、それを上回る重みを持っている実態が見えてきます。

老後保障や選択肢の確保を求める切実な背景

  • 主婦年金が必要だと思う理由

    主婦年金が必要だと思う理由

なぜ必要だと思うのか、その具体的な理由を詳しく見ていくと、「子育てや介護など、家庭内の負担を支える制度だから」が29.4%で最多となりました。

次いで「専業主婦(主夫)や扶養内パートにも老後保障が必要だから」(16.3%)、「家族の働き方に応じた選択肢は残すべきだから」(10.8%)と続いています。急な廃止への不安や、ライフステージに応じた働き方の多様性を守るための「命綱」として、制度を捉えている実態がうかがえます。

家事・育児・介護は「立派な仕事」か。制度を支えとする人々の実情

自由回答からは、現在のライフスタイルにおいて家事や育児、介護を両立することの難しさや、それらを「社会を支える不可欠な労働」として評価すべきだという、切実な意見が多く寄せられました。

「家事や育児、介護は無給の労働ではないと考えるべきであり、社会基盤を支える立派な仕事。最低限保障されるのは社会的に合理的だと思う」(60代 男性)

「核家族が多く、子育てしながらの仕事は難しいケースがあるので仕方ないと思う」(60代 女性)

「子育て期などはフルタイムで働くのが難しいケースも多く、その間のセーフティネットとしての役割は大きい」(40代 男性)

「家事や育児も社会を支えているのである程度の保証はあっていいと思う」(50代 男性)

「時代が変わり、専業主婦そのものが少なくなってきているので、制度の見直しは必要だが、介護で働けない場合もあるので、例外規定を設ける等して対応するべきではないかと思う」(40代 女性)

このように、主婦年金は単なる「個人の選択への優遇」ではなく、ケア労働という過酷な現実を支え、社会を維持するための役割を担っている側面が強いのではないでしょうか。

ケア労働を社会がどう支えるかという共通課題

今回の調査を通じて、主婦年金をめぐる議論の本質は、単なる特定の層への優遇是非に留まらないことが見えてきました。それは、育児や介護といった、誰もが直面しうる「収入になりにくいケア労働」を、社会全体でどのように支え、価値を認めていくのかという根源的な問いでもあります。

ライフスタイルが多様化する現代において、主婦年金をめぐる摩擦は、新しい社会保障の形を模索するための重要な転換点に来ているのかもしれません。

主婦年金に関するアンケート
調査時期:2026年4月29日
調査対象:マイナビニュース会員
調査数:306名
調査方法: インターネットログイン式アンケート