ポール・マッカートニーが語るリンゴ・スターとの初デュエット秘話、ノスタルジックな最新アルバムの制作背景

ポール・マッカートニー(Paul McCartney)の18枚目のソロ・アルバム『The Boys Of Dungeon Lane(邦題:ダンジョン・レインの少年たち)』が5月29日にリリースされる。アンドリュー・ワットがプロデュースを手がけた同作には、ジョン・レノンとの友情を歌った楽曲など、マッカの若き日を振り返る曲が多く収められている。

ポール・マッカートニーは、1962年にザ・ビートルズの黄金ラインナップが固まって以来、ずっとリンゴ・スターと共に音楽を作り続けてきた。しかし、ポールが近日発売予定のニューアルバム『The Boys Of Dungeon Lane』の制作を開始するまで、実際に一つの楽曲で彼らがデュエットしたことは一度もなかった。新曲「Home To Us」(5月8日先行リリース)は、自分と一緒にリンゴがボーカルを務めるのに自然な場所だと感じられたのだ。

「この曲を書くにあたって、僕らがどこから来たのかについて話しているんだ」と、5月5日に新作アルバムの試聴のためにアビー・ロードに集まった記者団にポールは語った。「誰しも同じように、何もないところから出発して、自分を築き上げていくものだよね。リンゴはディングルの出身で、あそこは本当にタフな場所だった。彼は働いていたから、帰宅途中によく強盗に遭ったと言っていたよ。めちゃくちゃなところだったけれど、僕らにとってはそこがホームだったんだ」

「そのアイデアをもとに曲を作って、リンゴに送ったんだ」と彼は続けた。「そうしたら、彼からコーラスに数行だけ歌を足したバージョンが返ってきたので、もしかしたら気に入らなかったのかなと思った。彼に電話をしたら、僕が一行か二行だけ歌ってほしいのだと思ったと言うので、僕は一曲丸ごと君が歌っているのを聴きたいんだと伝えた。そうして、僕が最初の一行を、リンゴが次の一行をという風に歌ってデュエットになった。こんなことは今まで一度もやったことがなかったよ。それからバッキング・ボーカルが欲しくなって、女の子たちの声が聴けたらいいなと思いついた。クリッシー・ハインドとシャーリーン・スピテリが引き受けてくれたよ、彼女たちは仲間だからね。それで、彼女たちが歌ってくれたんだ」

アンドリュー・ワットがプロデュースした『The Boys Of Dungeon Lane』に収録されている多くの曲と同様に、「Home To Us」は強いノスタルジーを込めてポールの人生を振り返っている。アルバムのタイトルは「Days We Left Behind」の一節に由来しており、そこではポールが子供の頃に遊んだリヴァプールのマージー川近くの地域について言及されている。また、子供時代の家でジョン・レノンと共有した「秘密の暗号」についても回想している。「自分の言ったことに嘘はない」と彼は歌う。「交わした約束が破られることは決してない」

「これは僕にとってリヴァプールのたくさんの思い出なんだ」とポールは記者団に語った。「でも同時に、僕らが置き去りにしてきたすべての日々のことでもある。学校や昔の仲間……誰にだってあるだろう。(この曲の)中盤にはジョンの思い出があって、そこへ立ち返るのは素敵なことだよ」。レノンとどんな「秘密の暗号」を共有していたのか問われると、ポールは笑った。「教えないよ」と彼は言った。「曲を書くときには、作り話をたくさん盛り込むものだからね」

ザ・ローリング・ストーンズとの数奇な縁

「Salesman Saint」で、ポールは自身の両親について歌い、さらに遠い過去へと遡る。「僕は戦時中の1942年に生まれた」と彼は語った。「幼すぎてその状況を理解できてはいなかったけれど、両親は違った。父は消防士で、爆撃による火災を消し止めていた。母は看護師で助産師だった。それでも彼らは、そうせざるを得なかったから、活動を続けた。今のウクライナやガザ、その他の場所にいる人々と同じようにね」

「Down South」はビートルズ初期を反映したものであり、「As You Lie There」はジャスミンという名の近所の女の子への、報われなかった子供時代の初恋に触れている。「彼女にどう近づけばいいのか分からなかった。一度も話しかけられなかったんだ」とポールは明かした。「笑い話なんだけど、その年の後半に彼女が本当に現れて、ドアをノックしたんだ。でも僕は手が離せなくて――トイレに入っていたんだ――だからジャスミンを逃してしまったのさ!」

宇宙的な偶然により、ポールがアンドリュー・ワット・プロデュースの最新アルバムの宣伝でロンドンにて記者団と面会したのとまさに同じ日、ザ・ローリング・ストーンズもまた、アンドリュー・ワット・プロデュースの新アルバム『Foreign Tongues』の宣伝のためにニューヨークで記者団と面会していた。そのアルバムには、2023年の『Hackney Diamonds』セッションで録音された、ポールをフィーチャーした楽曲が1曲収録されている。

ストーンズとポールには、現時点で公演の予定はなく、ストーンズが再びツアーを行う計画があるかどうかも不明だ。一方で、最近プロデューサーのT=ボーン・バーネットと組んで最新ソロアルバム『Long Long Road』を制作したリンゴ・スターは、5月28日にカリフォルニア州テメキュラでオール・スター・バンド・ツアーの新たな公演をスタートさせる予定だ。

From Rolling Stone US.

ポール・マッカートニー、リンゴ・スター「Home To Us」

2026年5月8日配信リリース

再生・購入:https://umj.lnk.to/Paul_HomeToUs/

ポール・マッカートニー『The Boys of Dungeon Lane|ダンジョン・レインの少年たち』

2026年5月29日リリース

試聴:予約:https://umj.lnk.to/PM_TheBoys

日本盤先着購入特典:https://www.universal-music.co.jp/paul-mccartney/news/2026-04-17/