起立性調節障害改善協会は、小中高生の子どもを持つ保護者200名を対象に「季節の変わり目と子どもの不調」に関する実態調査を実施し、2026年4月22日にその結果を発表した。本調査は2026年4月8日から10日の期間、インターネットによるアンケート調査にて行われた。

保護者の7割が春の季節の変わり目に子どもの変化を実感

  • 春(3〜5月)の季節の変わり目に、子どもの体調や様子に変化を感じることはあるか

    春(3〜5月)の季節の変わり目に、子どもの体調や様子に変化を感じることはあるか

春(3〜5月)の季節の変わり目に、子どもの体調や様子に変化を感じることはありますかという問いに対し、最も多かった回答は「年によって感じることがある」(45.5%)であった。次いで「毎年のように感じる」(24.5%)、「あまり感じない」(22.0%)、「まったく感じない」(5.5%)、「意識して観察したことがない」(2.5%)と続き、合わせて7割の保護者が何らかの変化を経験していることがわかった。

不調の1位は「起床困難」でエネルギー不足の症状が上位に

  • 春に子どもに見られる不調や変化について

    春に子どもに見られる不調や変化について

春に子どもに見られる不調や変化については、「朝起きにくくなる・起床時間が遅くなる」(19.8%)が最多となった。以降は「日中のだるさ・倦怠感を訴える」(14.1%)、「特に不調は見られない」(12.2%)、「学校に行きたがらない・登校を渋る」(10.3%)、「イライラ・不安定になりやすい」(10.0%)、「その他」(2.0%)という結果になり、自律神経の乱れを示すサインが上位を占めている。

最大の要因は「新学期の環境変化によるストレス」と推察

  • 子どもの不調が出やすい原因として最も心当たりがあるもの

    子どもの不調が出やすい原因として最も心当たりがあるもの

子どもの不調が出やすい原因として最も心当たりがあるものについては、「新学期・クラス替えなど環境変化のストレス」(32.0%)が最も多い。次いで「花粉症やアレルギーの影響」(23.5%)、「特に心当たりはない」(17.5%)、「気温差や気圧の変動(寒暖差)」(17.0%)、「春休み中の生活リズムの乱れ」(8.0%)、「その他」(2.0%)となっており、精神面と肉体面の両方から負荷がかかりやすい時期であることが浮き彫りになった。

「春のほうがむしろ起きにくい」家庭が約3割で通説と矛盾

  • 「春は日が長くなるから朝起きやすくなるはず」という意見が子どもの実態と合っているか

    「春は日が長くなるから朝起きやすくなるはず」という意見が子どもの実態と合っているか

「春は日が長くなるから朝起きやすくなるはず」という意見が子どもの実態と合っているかという設問では、「春は冬より起きやすくなっている」(30.0%)と「春のほうがむしろ起きにくい」(29.0%)という意見がほぼ二分される結果となった。そのほか「季節による起きやすさの違いは感じない」(21.5%)、「考えたことがなかった」(19.5%)となっており、日照条件の改善よりも春特有の負担が上回っている子どもが一定数存在している。

家庭では生活リズムの調整やメンタルケアを試行錯誤

  • 子どもの春の不調に対し、家庭で取り組んでいる対策について

    子どもの春の不調に対し、家庭で取り組んでいる対策について

子どもの春の不調に対し、家庭で取り組んでいる対策については、「生活リズムを意識的に整えている」(24.7%)が上位を占めた。続いて「その他」(20.0%)、「食事や栄養バランスに気をつけている」(17.7%)、「朝に光を浴びせる工夫をしている」(13.4%)、「新学期のストレスについて子どもと話し合っている」(13.4%)、「特に何もしていない」(10.8%)となっており、各家庭で多角的なサポートを試行錯誤している現状がうかがえる。

季節と疾患の関連性を正しく理解している層はわずか9%

  • 季節の変わり目の子どもの不調が「起立性調節障害」に関係している可能性について

    季節の変わり目の子どもの不調が「起立性調節障害」に関係している可能性について

季節の変わり目の子どもの不調が「起立性調節障害」に関係している可能性についての認知度は、「病名は知っていたが季節との関係は知らなかった」(42.5%)が最多であった。以下「今回初めて知った」(25.0%)、「起立性調節障害という病名を聞いたことがある程度」(23.5%)と続き、「知っていた(季節と自律神経の関係も理解している)」(9.0%)と回答した保護者は1割に満たない結果となった。

春の起床困難を「怠け」と見過ごさない適切なサポートを

今回の調査結果から、多くの保護者が「春になると子どもが朝起きられなくなる」という実態に直面していることが明らかになった。協会は、春は環境変化や寒暖差により自律神経がオーバーヒートを起こしやすい時期であると指摘している。不調を単なる睡眠習慣の問題や精神論で見過ごさず、「春だからこそ身体が悲鳴を上げている」と捉えて適切なケアや医療機関への相談に繋げることが、子どもの回復への第一歩になるとのことだ。