目指すは「色褪せない、感動する料理」――。22日放送のMBS・TBS系ドキュメンタリー番組『情熱大陸』(毎週日曜23:00~23:30)には、フレンチシェフの安發伸太郎氏が出演する。
「プレッシャー? 一切ないです」
「この出来事は、パリの美食史における重要な転換点を意味する」(『Le BonBon』)
2025年の初夏、フランス料理界にビッグニュースが駆け巡った。38年間三つ星を守り続けている、パリを代表するレストラン「ランブロワジー」の伝説的なシェフ、ベルナール・パコー氏が引退。その後任として日本人の安發伸太郎氏が選ばれたのだ。
「プレッシャー? 一切ないです」
ランブロワジーのシェフを引き継ぐにあたり、その味を守っていくことで精一杯なのかと思いきや、こちらが当惑するほど安發氏は落ち着いていた。パコー氏のスペシャリテは残していくものの、新しく開発する“自分の料理”を積極的に出していくと決めている。
「受け継ぐのは、レシピではなく“エスプリ(精神)”です」
18歳で単身フランスに渡り、料理人としての階段を一歩ずつ上がってきた安發氏。そんな彼の若かりし頃を、情熱大陸は2008年に取材していた。「待ってろ未来! ネクストジェネレーション」と題し、25歳以下の“情熱の卵”たちを取り上げた回だ。
フランス・オーベルニュ地方にある三つ星レストランで、フレンチの基礎を学ぶ22歳の安發氏を、カメラは追いかけていた。まだ何者でもない若者だったが、未来を見据える眼差しは強く、発する言葉に迷いはなかった。
「自分は頑固だと思う。自分が良いと思えないものを、良いとは言えない」
料理に対するそのピュアな姿勢は、18年経っても全く変わっていなかった。しかし、背負うものはとてつもなく大きくなった。ランブロワジーでシェフになるということは、ミシュランの三つ星を獲得することが至上命題となる。
番組では、安發氏がパコー氏の跡を継いでシェフになった2025年8月から取材を開始。店を一旦閉め、リニューアルオープンに向けてメニュー開発に苦闘する姿。そして、3月の『ミシュランガイド2026フランス』の発表までを長期取材。「ランブロワジーの新たな歴史を作る」と宣言した安發氏。クールに見えて熱い魂を持ったニッポン男児の、船出と行く末を見つめる。
【編集部MEMO】
『情熱大陸』は、様々な分野で活躍する人たちをひとりひとり密着取材して取り上げ、紹介していくドキュメンタリー番組。1998年4月から放送されている。
