昨今、経済誌などで「SaaSの死」といった表現とともに、米国ソフトウェア企業を中心とした株価下落が話題になっています。FANG+と呼ばれる大手IT関連10銘柄(Meta、Amazon、Netflix、Google、Apple、Microsoft、NVIDIAなど)で構成された指数も、足元では軟調な推移となっています。

米国株式を中心に投資している場合、こうした環境を踏まえ、ほかの投資対象への分散を検討するタイミングといえるかもしれません。そこで今回は、SBI証券投資情報部のシニア・ファンドアナリスト・川上雅人さんに、FANG+不振となった理由の解説と対照的に好調だったオルカン超えの実績を持つバランスファンドを紹介してもらいます。

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FANG+が不振だった6ヵ月! インデックスファンドのパフォーマンスは?

「国内株式は上昇しているのに、米国株式ファンドが最近不調なのはなぜか?」といった問い合わせが増えています。

SBI証券における売れ筋上位のインデックスファンド7本(重複インデックスは除く)の2025年7月末から直近までの約6ヵ月半のパフォーマンスを比較したものが図表1となります。参考として、投資信託の基準価額の計算に使われるドル円TTMの値動きも参考として表示しました。

  • 図表1 売れ筋インデックスファンドのパフォーマンス比較 (2025年7月末~2026/2/18 2025年7月末=100) ※QUICKデータをもとにSBI証券作成、日経平均、TOPIX、新興国株式、オルカン、S&P500はeMAXIS Slim、NASDAQ100はニッセイ、FANG+はiFreeNEXT、上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません

    図表1 売れ筋インデックスファンドのパフォーマンス比較 (2025年7月末~2026/2/18 2025年7月末=100) ※QUICKデータをもとにSBI証券作成、日経平均、TOPIX、新興国株式、オルカン、S&P500はeMAXIS Slim、NASDAQ100はニッセイ、FANG+はiFreeNEXT、上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません

2026年に入ってから、国内株式の日経平均やTOPIXのインデックスファンドやアジア株式の比率が高い新興国株式のインデックスファンドが好調な一方で、米国株式が約6割のオルカンは伸び悩み、米国株式ファンドではS&P500、NASDAQ100、FANG+がそれぞれ下落しており、特にFANG+の不振が目立ちます。

米国ハイテク株が伸び悩む理由とは?

足元における米国株式の下落要因としては、米国のビックテック企業が巨額のAI(人工知能)投資を行うことに対する回収見通しへの不安やAIがソフトウェアなどの役割を代替するとの懸念などが意識されて、大型ハイテク株やソフトウェア関連株の株価が下落していることが挙げられます。そのため、大型ハイテク株の構成比が高いFANG+やNASDAQ100のインデックスファンドが低迷しています。

また、米国株式ファンドは米ドルの比率が100%のため、1月以降の円高ドル安が基準価額の下落要因となっています。

長期の積立投資においては、ファンドの基準価額下落局面は安く購入できる好機といえるため、米国株式ファンドの積立を淡々と続けていけば良いといえます。

ただし、ある程度まとまった資金で運用していて、米国株式一辺倒の方や米国株式(米ドル)の比率が高いと不安に思われている方は、様々な投資対象資産への分散投資を検討すべきタイミングと思われます。

米国株一辺倒からの分散を考えるタイミング!?

そこで今回は米国株式インデックスファンド、特にFANG+インデックスファンドが伸び悩んだ6ヵ月間で、好調だったバランスファンドに注目します。これらのバランスファンドの中身を確認することが、米国株式からの効果的な分散投資を目指す上で参考になると考えます。

運用期間3年以上で、NISAで買える好成績バランスファンド(SBI証券取り扱い)の一覧が図表2となります。これら8ファンドの6ヵ月リターンにおいては、すべてのファンドが株式100%となっているオルカンの実績を上回りました。次のページで、それぞれのファンドについてコメントします。

  • 図表2 NISAで買える 6ヵ月好成績バランスファンド一覧 ※ウエルスアドバイザー等のデータをもとにSBI証券作成、「バランス」カテゴリーのNISA・成長投資枠対象ファンド(SBI証券取り扱い、運用期間3年以上)を6ヵ月リターン順に表示(2026年1月末基準)、上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません

    図表2 NISAで買える 6ヵ月好成績バランスファンド一覧 ※ウエルスアドバイザー等のデータをもとにSBI証券作成、「バランス」カテゴリーのNISA・成長投資枠対象ファンド(SBI証券取り扱い、運用期間3年以上)を6ヵ月リターン順に表示(2026年1月末基準)、上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません