反町演じる鬼塚英吉のキャラクターは、軽薄で言動は乱暴かつスケベ、自分の欲望に忠実でふざけてばかりだが、生徒と友だちのように“上”からではなく“横”から声をかけ、子どもの目線から問題に向き合う姿が視聴者に支持された。
昭和から平成序盤にかけて学園ドラマの主人公は熱血教師というイメージが強かっただけに、鬼塚のインパクトは強烈。その結果、反町が鬼塚を演じて以降、型破りな教師が主人公の学園ドラマが量産されていった。しかし、鬼塚を超える人気を得ている主人公教師はいまだに見当たらない。
同作は2024年4月1日にスペシャルドラマ『GTOリバイバル』として26年ぶりに復活した。話題性だけでなく鬼塚のキャラクターが改めて称賛を集め、特に「親子視聴する人が多かった」というだけに、鬼塚は令和の子どもたちにとっても理想の教師なのかもしれない。
一方、反町の妻・松嶋の演じた冬月あずさのキャラクターは、表向きは“美しいマドンナ教師”ながら、実は教職をつなぎとみなし、恋の相手も条件で選ぶ腹黒い女。しかし、鬼塚の熱い言動によって考えをあらため、夢を追う様子が描かれた。つまり冬月は鬼塚にとって恋の相手であると同時に、生徒の1人に近い立ち位置だった様子がうかがえる。
松嶋は『救命病棟24時』(フジ系、99年)、『魔女の条件』(TBS系、99年)、『やまとなでしこ』(フジ系、00年)、『利家とまつ~加賀百万石物語』(NHK、02年)で主演を務めるなど、当作がターニングポイントとなったのは間違いないだろう。
一方、生徒のキャラクターに目を向けると、注目はいじめられっ子の吉川のぼる(小栗旬)。追い込まれる姿は現在のタフなイメージとは結び付かないだろう。逆に天才高校生・菊池善人(窪塚洋介)、クールないじめっ子・村井国雄(池内博之)、ノリのいい渡辺マサル(山崎裕太)らはイメージ通りのハマリ役だった。
前述したように同作は2024年4月1日にスペシャルドラマ『GTOリバイバル』として復活し、おおむね好評だった。そして正式発表はまだないが、複数メディアが「今年さらなる続編がレギュラー放送される」と報じている。
ちなみに『GTOリバイバル』は反町から制作陣への逆オファーだったという。反町の思い入れがうかがえるとともに、彼と同じように年を重ねた鬼塚の姿も共感を集めるのではないか。その放送されるであろう連ドラ続編に備えて、今から1998年版を見ておいて損はないだろう。
日本では地上波だけで季節ごとに約40作、衛星波や配信を含めると年間200作前後のドラマが制作されている。それだけに「あまり見られていないけど面白い」という作品は多い。また、動画配信サービスの発達で増え続けるアーカイブを見るハードルは下がっている。「令和の今ならこんな見方ができる」「現在の季節や世相にフィットする」というおすすめの過去作をドラマ解説者・木村隆志が随時紹介していく。