俳優の反町隆史が3日、カンテレ東京支社で行われた囲み取材に応じ、1日に放送されたカンテレ・フジテレビ系『GTOリバイバル』(現在TVerで見逃し配信中)ついて語った。

反町隆史=カンテレ提供

■反町隆史、『GTOリバイバル』制作秘話明かす

本来、ドラマキャストの取材会はオンエア前に開催・配信されることがほとんどだが、今回は反町たっての希望で、異例の“放送後取材会”が緊急で行われることになった。反町は「仲間からも(反響を)聞いていて、自分が想像してる以上でもあったので。『GTO』をやってよかったなと思いますし、放送後に取材ってあまりないんですけど、記者の皆さんにもたくさんの記事を書いていただいて、一つひとつ見させていただいたんですけど、お礼を言いたくて」とその意図を語った。

改めて今回の『リバイバル』制作の方向性について、「一番最初に話し合ったのは、どんな『GTO』を見せるのかということ。当時の『GTO』を見せるやり方、もうちょっとライトにやるやり方と、何種類か方向性があったと思うんです。僕個人としては、やっぱり当時見てくださった方々に、裏切りのない形の『GTO』と鬼塚英吉をやるということが一番でした。そのうえで、『GTO』を知らない子どもたちが初めて見たときに、この先生を受け入れられるかどうかが大事だと思っていて。昔の破天荒すぎる鬼塚よりも、もう少しライトに描くことによって、子どもたちに『この先生、3歩先を行っていて面白いな』と思ってもらえたらと。そして親御さんたちに『だろ?』と言ってもらえたら」と、当時の視聴者、そして子ども世代を意識したことを明かす。続編については少し言葉を濁しながらも、「今後、もし機会をいただけるのであれば、昔の“元暴走族上がりの鬼塚”を演じたいな、とは思います」と、今回見せたややライトな鬼塚よりも、さらに当時に近い鬼塚を見せたいと語った。また、SNSで鬼塚が生徒への自己紹介のため黒板に大きく書いた「鬼塚英吉」の文字が昔よりキレイになっていると話題を呼んだことについて、反町は「さすがに20代ではないので、一生懸命練習しました」と裏話を明かす場面も。

反町は鬼塚英吉という役について「今までいろいろな役をやらせていただきましたし、ちょっと前はうだつの上がらない病理医役(『グレイトギフト』)もやりました。鬼塚は、もう一度テレビの前にお客さんを戻せる可能性を持った男。いろんな問題が起きる現代で、子どもたちのすごく重要な時期に、大事なことはなんなのか、友達って何なのかということを言える存在」と語った。

『リバイバル』で忘れられないシーンを聞かれると、一番最後の「どうして教師をやってるいるのか?」という問いに答える場面を挙げた。最初の台本では「生涯いち教師です」という台詞のみで終わる予定だったが、反町自ら、子どもたちに可能性を感じさせる終わり方にしたいと希望したという。反町は「この先、どうなるか分からないじゃないですか。だけど、生きていれば必ずいいことがあるから、子どもたちに未来を諦めてほしくないと、鬼塚らしい台詞を入れさせていただきました。子どもたちに伝えたいのは、夢を諦めてほしくない、夢を持ってほしいということ。本編でも、生徒に『夢なんか持ってもしょうがないじゃん』と言われて、鬼塚は『俺はあったよ、昔』と答える。やっぱり子どもたちにはたくさんの夢と可能性、どんなに小さな夢でもいいからを持ってほしいなと思っていて、僕と鬼塚の気持ちは同じだろうなって」と台詞に込めた思いを語った。

■『GTOリバイバル』あらすじ

1998年の夏に放送された反町隆史主演の連続ドラマ『GTO』が、26年の時を経て、新作スペシャルドラマとして復活する。『GTO』は、藤沢とおる氏による同名漫画が原作で、元暴走族の高校教師・鬼塚英吉が、破天荒な行動で生徒や学校の問題に体当たりでぶつかっていく学園ドラマ。今作で反町演じる鬼塚が赴任するのは、私立相徳学院高校。フォロワーが200万人近くいる暴露系インフルエンサー“裁ノカ笑”が有名人も一般人も関係なく、どんなネタでも詮索&拡散して炎上させており、これまでに相徳学院の教師や生徒が何人も晒されてきた。校内に“裁ノカ笑”がいるのではないかとの噂もあり、生徒たちは日々お互いの顔色を伺い、疑心暗鬼になりながら学校生活を送っている。そんな令和の高校生を前に、かつてグレート・ティーチャーと呼ばれた鬼塚は、令和のニューヒーローになれるのか。