(左から)中日ドラゴンズの草加勝、埼玉西武ライオンズの今井達也、東京ヤクルトスワローズの寺島成輝(写真:産経新聞社)

 

 高校球界を席巻し、即戦力候補として大きな注目を集めた逸材だったが、新人年の春を目前に思わぬアクシデントに見舞われた。調整遅れが響き、その後も試行錯誤が続くキャリアとなっている。[1/6ページ]

元二刀流スターの試練

根尾昂

 

 

 

・投打:右投左打

・身長/体重:177cm/85kg

・生年月日:2000年4月19日

・経歴:大阪桐蔭高

・ドラフト:2018年ドラフト1位

 

 高校時代に投打二刀流で大きな注目を浴びた根尾昂も、新人年の春季キャンプ前に負傷離脱を経験した。

 

 大阪桐蔭高3年時には、中心選手として甲子園春夏連覇を達成。迎えたドラフト会議で4球団が競合し、抽選の末に中日ドラゴンズが交渉権を獲得。内野手としてプロでのキャリアをスタートさせた。

 

 ただ、1月に行われた選手会合同自主トレにて、右腓腹筋の軽度の肉離れと診断。春季キャンプ一軍スタートが決定していたが、結果的に二軍調整を強いられた。

 

 

 

 その後も大きな期待をかけられていたが、野手として一軍で結果を残せないシーズンが続き、2022年シーズン途中に異例の投手転向を決断した。

 

 同年は主にリリーフとして25試合に登板し、1ホールド、防御率3.41を記録。翌2023年は先発に挑戦し、少ない登板数ながらブレイクの兆しを見せた。

 

 しかし、その後は一軍での登板機会は増やせず。2025年はファームでこそ好成績を残したものの、一軍では4試合の救援登板で防御率7.94の数字に終わった。

 

 プロ8年目を迎える2026年は、勝負のシーズンとなるだろう。

 将来の左腕エースとして期待され、開幕一軍入りも視野に入っていたが、春季キャンプ中の故障で出鼻をくじかれた。復帰後も本来の力を発揮しきれず、厳しいプロ生活を送ることになった。[2/6ページ]

 

期待左腕のつまずき

寺島成輝

 

 

 

・投打:左投左打

・身長/体重:183cm/90kg

・生年月日:1998年7月30日

・経歴:履正社高

・ドラフト:2016年ドラフト1位

 

 プロの世界で苦しみ続けた寺島成輝も、プロ1年目の開幕までに負傷離脱した1人だ。

 

 履正社高のエースナンバーを背負い、U-18高校日本代表も経験。将来のエース候補として期待され、東京ヤクルトスワローズにドラフト1位で入団した。

 

 迎えたルーキーイヤーは、春季キャンプ一軍メンバー入り。しかし、キャンプ中に左内転筋の筋膜炎と診断。無念の離脱を強いられた。

 

 

 

 以降は本来の実力を発揮できず、長らくファームを主戦場とするシーズンが続いた。

 

 2020年はリリーフとして台頭し、30試合登板で3ホールド、防御率2.48の好成績を記録。

 

 しかし、同年限りの活躍に終わり、2022年オフに戦力外通告を受けた。

 

 その後、12球団合同トライアウトに参加するも、ユニフォームを脱ぐことを決断した。

 即戦力の評価で入団し、早期の一軍定着が見込まれていた社会人出身右腕。しかし新人年の春に故障で離脱すると、復帰後も歯車が噛み合わず、一軍登板を果たせないままキャリアを終えた。[3/6ページ]

 

幻に終わった即戦力

柿田裕太

[caption id="attachment_149784" align="aligncenter" width="530"] 横浜時代の柿田裕太(写真:産経新聞社)[/caption]

 

 

 

・投打:右投右打

・身長/体重:182cm/88kg

・生年月日:1992年8月27日

・経歴:松本工 - 日本生命

・ドラフト:2013年ドラフト1位

 

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 即戦力として期待されていた中、一軍登板を果たせないまま現役引退となったのが、柿田裕太だ。

 

 松本工ではエース兼主軸打者として活躍。卒業後は日本生命に入社し、3年間プレーした。

 

 2013年のドラフト会議で、外れ1位ながら3球団が競合。抽選の末に横浜DeNAベイスターズが交渉権を獲得した。

 

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 ルーキーイヤーから一軍戦力として計算されていたが、春季キャンプ終盤に右肘の炎症で離脱。同年はシーズンを通して二軍暮らしとなった。

 

 その後はファームでも結果を残せなかった。4年間で一軍のマウンドを経験できず、2017年オフに戦力外通告を受けた。

 

 12球団合同トライアウトを受験し、4者連続三振とアピールに成功したが、獲得するNPB球団はなく、現役引退を決断した。

 甲子園優勝投手として注目を集めた剛腕は、プロ入り直後に肩の不調で調整が大幅に遅れた。新人年は我慢の時間となったが、その後は地道な積み重ねで球界屈指の投手へと成長した。[4/6ページ]

 

甲子園スターの試練

今井達也

[caption id="attachment_219725" align="aligncenter" width="530"] 写真:産経新聞社[/caption]

 

 

 

・投打:右投右打

・身長/体重:180cm/80kg

・生年月日:1998年5月9日

・経歴:作新学院高

・ドラフト:2016年ドラフト1位

 

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 2026年シーズンからMLBに挑戦する今井達也。“甲子園のスター”として大きな注目を浴びたが、新人年は春季キャンプを感想することができなかった。

 

 作新学院高では、3年夏に甲子園制覇。迎えたドラフト会議では、将来性抜群の剛腕として高く評価され、埼玉西武ライオンズから単独1位指名を受けた。

 

 しかし、ルーキーイヤーの春季キャンプ中に右肩の痛みを訴え、右肩関節唇の炎症と診断。離脱を強いられ、同年は一軍デビューもお預けとなった。

 

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 翌2018年に一軍デビューを飾り、5勝を記録。制球難に苦しむ時期も長かったが、2021年に初めて規定投球回をクリアし、2023年には初の2桁勝利を達成。

 

 2024年には最多奪三振(187個)のタイトルに輝くと、2025年は、課題の制球面も大きく改善。

 

 最終的に24試合(163回2/3)を投げ、10勝5敗、178奪三振、防御率1.92の好成績をおさめた。

 

 同年オフにはポスティングシステムを行使し、ヒューストン・アストロズと3年契約を締結。メジャーの舞台でさらなる飛躍を目指す。

 高校時代から長打力に注目が集まり、主軸候補として期待されたスラッガーだったが、高卒1年目の開幕前に故障で出遅れた。以降もコンディションとの戦いが続き、定着への壁に直面している。[5/6ページ]

 

未完の大砲候補

石川昂弥

[caption id="attachment_211654" align="aligncenter" width="530"] 中日ドラゴンズの石川昂弥(写真:産経新聞社)[/caption]

 

 

 

・投打:右投右打

・身長/体重:186cm/100kg

・生年月日:2001年6月22日

・経歴:東邦高

・ドラフト:2019年ドラフト1位

 

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 覚醒を期待され続けている石川昂弥も、プロ1年目の開幕前に負傷離脱した経験がある。

 

 東邦高ではエース兼中心打者として活躍し、3年春の甲子園を制覇。打者としてのスケールを高く評価され、ドラフト会議では3球団が1位指名で競合。地元球団の中日ドラゴンズが交渉権を獲得した。

 

 高卒1年目は春季キャンプ二軍スタートとなった中、終盤に左肩腱板炎と診断。実戦出場が遅れるなど、影響を受けた。

 

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 その後、ルーキーイヤーから一軍デビューを飾ると、2022年には37試合の出場で5本塁打を記録。

 

 翌2023年には規定打席をクリア。121試合に出場し、打率.242ながら13本塁打、45打点と持ち味の長打力を発揮した。

 

 しかし、2025年は故障の影響もあって22試合の出場にとどまり。打率.139、1本塁打と低迷。レギュラー定着には至っていない。

 

 ポジション奪取にはライバルも多いだけに、2026年は猛アピールが求められそうだ。

 大学時代に評価を高め、即戦力右腕としてドラフト1位指名を受けたが、プロ入り直後に右肘手術を決断することになった。長いリハビリを経て、ようやくスタートラインに立とうとしている。[6/6ページ]

 

右肘手術からの再出発

草加勝

[caption id="attachment_220463" align="aligncenter" width="530"] 中日ドラゴンズの草加勝(写真:産経新聞社)[/caption]

 

 

 

・投打:右投右打

・身長/体重:182cm/77kg

・生年月日:2001年11月21日

・経歴:創志学園高 - 亜細亜大

・ドラフト:2023年ドラフト1位

 

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 ドラフト1位で入団後、トミー・ジョン手術を受けることになったのが、草加勝である。

 

 創志学園高時代は、西純矢(現・阪神)がエースナンバーを背負っていたため、登板機会は少なかった。だが、亜細亜大では本格派右腕として台頭。4年時には大学日本代表にも選出された。

 

 迎えたドラフト会議では、外れ1位で中日ドラゴンズに入団。大きな期待を受けた中、新人合同自主トレ期間に右肘を痛め、靭帯損傷と診断。

 

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 その後、トミー・ジョン手術を受け、同年をリハビリに費やす形になった。

 

 プロ2年目の2025年は、4月に二軍で実戦復帰。シーズン最終戦には待望の一軍デビューを飾った。

 

 2026年は春季キャンプからアピールし、開幕一軍入りを勝ち取りたい。

 

 

【了】