第2話「願いの鐘」では前回に引き続き1559(永禄2)年の様子が描かれたが、最も注目されたシーン以外の見どころを紹介する。
まず、織田信長による岩倉城攻めのシーンが挙げられる。作中の前年、1558(永禄元)年に信長は伊勢守・織田信賢と尾張浮野で激突した。この合戦は浮野の戦いと呼ばれている。信長に敗れた信賢は本拠地である岩倉城へ退却した。
信賢は尾張上四郡守護代である父・織田信安の嫡男として生まれたが、信安が信賢の弟である織田信家を跡継ぎに指名しようとしたため、岩倉城から父と弟を追放し新しい城主となった。信賢から降伏の書状が届くが、信長は受け入れず使者を斬り殺し城と城下町に火を放った。信長の苛烈な面が描かれたが、出陣前の市との会話を思い起こすと、今川義元の横やりを警戒していたようだ。
この勝利により信長の勢力基盤がさらに強固になり、後の尾張統一・美濃攻略への足掛かりとなった。SNSでは「織田も今川もきっちりエグいことしててやっぱりこの時代は庶民にツライな」「信長の迫力がすごい。ただならない底知れなさを感じる」といったコメントが寄せられている。ちなみに2006年の大河ドラマ『功名が辻』の主人公のひとり・山内一豊の父の山内盛豊が討死したのはこの戦いだ。現在、浮野古戦場には戦没者を弔ううぐいす塚が残っている。
清須へ向かう兄弟を見送る家族
また、迷う小一郎の背中を押した、なか(坂井真紀)、とも(宮澤エマ)、あさひ(倉沢杏菜)のシーンが挙げられる。家に男手が自分1人しかおらずためらう小一郎に、ともは別の村で馬貸しをやっている独り者が家に来てくれると伝える。史実では豊臣秀長・秀吉の姉・日秀尼は1534(天文3)年に生まれているので、1559(永禄2)年時点では約25歳。諸説あるが、戦国時代の農民の結婚年齢は男性が約18~22歳前後、女性は約14~18歳前後だったそうだ。ともはかなりの行き遅れだったのだ。
なかは8年前、高熱を出した小一郎のために藤吉郎が高価な薬を置いていったと打ち明けた。藤吉郎はそのために坂井喜左衛門(大倉孝二)の仏画を盗んだそうだ。藤吉郎から受けた恩を返し、力になるために小一郎は清須へ向かう決意を固める。そして、3人は清須へ旅立つ小一郎と藤吉郎、直を見送る。藤吉郎は小一郎のために喜左衛門の仏画を盗んだと明かされたばかりだったが、それはなかの作り話で実際に薬代を用立てたのは了雲和尚(田中要次)だった。
SNSでは「なかさんたちが3人とも助かったのは、ひょっとして村八分にされていたからかな。そうだとするとすごい皮肉だな」「兄弟の地頭の良さは母親譲りだったのか。しれっとあんなウソが出てくるなんてただものじゃないね」と、無事に生き延びた3人が話題となった。みんなしたたかだ。
きょう18日に放送される第3話「決戦前夜」では、清須へたどりついた小一郎、藤吉郎と直の3人。直は浅野長勝(宮川一朗太)の娘・寧々(浜辺美波)の侍女に任命される。一方、今川義元が大軍を率いて尾張へ進軍してくる。



