国立公文書館(東京都千代田区)は2026年1月17日から、令和7年度第3回企画展「馬とまつりごと―神事と武芸からみる馬の日本史―」を東京本館1階展示ホールで開催する。

  • 馬とまつりごと―神事と武芸からみる馬の日本史―

    馬とまつりごと―神事と武芸からみる馬の日本史―

令和8年(2026)の干支は午。動物としては馬が充てられている。馬は、4世紀末から5世紀の初め頃に大陸から伝来して以降、様々な場面で日本人のそばに寄り添ってきた。本展では、国立公文書館所蔵資料から、馬を神に奉(ささ)げた記録や、武芸や馬具に関する資料などを紹介する。開催期間は令和8年1月17日~2月21日までで、1月26日は休館となる。開催時間は午前9時15分~午後5時までとなる。

プロローグ「日本と馬の出会い」

合戦場を駆け回り、絵巻物や浮世絵のなかに描かれ、城跡や城下町で偉人とともに像になり……馬は、日本の歴史にとって、馴染(なじ)みのある存在と言える。しかし、元々は日本に生息しておらず、4世紀末から5世紀の初め頃に大陸から伝来した生き物と考えられている。日本における馬と人とのかかわりを見るにあたって、まずは、その出会いにまつわる資料を紹介する。

  • 三国志

    三国志

Ⅰ章「神と馬」

日本の歴史書の最も古い記述は、神々の時代にまでさかのぼる。神々と馬のかかわりは、どのように記述されたのか。また、歴史書の記録が神の時代から人の世に移った後も、馬は、願いを神に届けるための供物として奉げられてきた。人々は何を願い、また、どのような形で馬を奉納してきたのか。

  • 日本書紀

    日本書紀

  • 扁額軌範

    扁額軌範

Ⅱ章「朝廷と馬」

朝廷とは、元々は天皇が政治を執り行う空間を指す言葉。そこでは、様々な年中行事が執り行われた。年中行事は祭祀(さいし)・祭礼との関係が深く、儀礼的な性質を強く持っていた。朝廷で執り行う行事は、「祭事」であり「政(まつりごと)」でもあった。

行事のなかには、馬の存在無くしては成り立たないものもあった。朝廷がいかに馬を調達する制度を整えたか、そして、馬が不可欠であった朝廷の行事がどのように執り行われたか、その一端を取り上げる。

  • 延喜式

    延喜式

Ⅲ章「武士と馬」

武士とは、武芸を修め軍事に携わった人々を指す言葉。その励むべき道は「弓馬の道」と呼ばれた。武士にとって、馬という存在がいかに大きなものであったかが、このひと言からも伝わってくる。

また、鎌倉幕府が開かれて以降の武士は、「まつりごと」を担う支配者でもあり、その威信を示す場面には、馬の姿があった。武士が用いた馬の装具や、馬が特に活躍した武芸に関わる行事などに関する資料からは、武士と馬のかかわりを知ることができる。

  • 御馬印

    御馬印

エピローグ「馬が浸透した世」

長い年月をかけ、馬は祭礼や武芸を通じて日本人にとって馴染み深い存在となっていった。江戸の人々に親しまれた馬にまつわる名所や幕末に訪れた外国人の記録には、馬が世の中に浸透していた様子があらわれている。

  • 江戸名所図会

    江戸名所図会

展示解説会を実施

企画担当者が見どころを紹介する「展示解説会」を東京本館4階会議室で実施する。開催日は1月24日および2月10日で、いずれも午後2時から約40分程度行われる。参加費は無料、各回40名の先着順となる。事前申込制で、受付用フォームまたはメールで参加受付を行う。受付期間および受付方法の詳細は国立公文書館HPで案内している。